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経営陣の真価が問われる時。。。
■トヨタ、一斉休止入り 国内生産2、3月半減
トヨタ自動車は17日、国内12工場のほぼすべてで一斉に生産ラインを休止した。世界的な自動車販売の急減を受けた緊急措置で、大規模休止は約16年ぶり。1月は17日を含めて3日間ラインを止める予定。2—3月も国内工場で合計11日間、臨時の操業休止日を設ける計画で、2—3月の生産規模は1日当たり9000台前後と前年同期に比べ約半分に落ち込む見通しだ。
17日に操業を休止したのは田原工場(愛知県田原市)、堤工場(同豊田市)など、トヨタ本体のほぼすべての国内工場。トヨタは例年、需要期の年度末は普段は休みの土曜日も生産ラインを稼働させていたが、今年は想定以上の販売減を受けて一部を休止日としたほか、30日の金曜日もラインを休止する予定だ。生産を絞り込み、在庫圧縮を進める考え。
トヨタは世界的な景気後退に伴う自動車販売の落ち込みに対応、国内外で減産を拡大している。国内では全工場を対象に2月に6日間、3月には5日間の臨時休止日を計画。このうち2日間は出勤を伴わない「休業日」とし賃金カットの対象とする予定だ。
[日本経済新聞]
■嵐の世界一 使命は変革 トヨタ新社長「瀬戸際だ」
トヨタ自動車は20日、創業家の豊田章男副社長(52)が社長に昇格する人事を内定したと発表した。渡辺捷昭(かつあき)社長(66)は副会長に就任し、張富士夫会長(71)は留任する。6月開催予定の定時株主総会後の取締役会で正式決定する。
創業家出身の社長は14年ぶり。くしくも同日、2008年のトヨタの世界販売台数が確定し、米ゼネラルモーターズ(GM)を抜いて初の「世界一」が確実となった。だが、足元では世界的な自動車販売の不振で今期の連結営業損益が1500億円の赤字に転落する見通し。今後、創業家の旗の下で大改革を進めることになるが、新経営陣のかじ取りは困難を極めそうだ。
◆「章男個人として」
トヨタは豊田章一郎名誉会長(83)と奥田碩(ひろし)相談役(76)が6月末の定時株主総会後の取締役会で取締役を退任することも発表、経営陣の若返りを図る。
記者会見した張会長は章男氏を新社長に起用した理由について「未曽有の危機を中長期的視点で新しい感覚、若々しい感性で乗り切るために経験豊富な副社長を選んだ」と語った。章男氏は「豊田姓は私が選んだわけではない。豊田章男個人として危機に対処するだけだ」と強調。「お客さま第一の創業の原点に立ち戻り、現地・現物を重視したい」と語った。また章男氏は「現場に一番近い社長でありたい。創業の原点に回帰し、引き継ぐことは引き継ぎ、大胆に改革することは一体となって変革にチャレンジする」とも話した。
渡辺社長は05年の就任後、世界各地で生産拠点を増設し、07年にはグループ全体の生産台数でGMを抜いて首位に立ち、08年3月期の連結営業利益は2兆円を超えた。しかし、原油価格高騰と米国発の金融不安の影響を受けて、世界的な販売不振に陥った。09年3月期は連結営業赤字に転落する見通しで、「かつてない緊急事態」(渡辺社長)に直面している。
一方、トヨタは同日、08年のグループ世界販売台数(子会社のダイハツ工業と日野自動車を含む)が前年比4%減の約897万2000台となったと発表した。すでに、08年1〜9月期に40万台以上の大差で販売不振にあえぐGMを追い抜いており、初の販売台数「世界一」が確実となった。
GMは21日に08年の世界販売台数を発表する予定。GMが1931年以来守り続けてきたトップの座をトヨタに譲り、77年ぶりの首位交代が実現する見込みだ。しかし、トヨタ自身も「100年に1度の危機的状況」(渡辺社長)という世界経済のうねりに巻き込まれており、「世界一」どころではないというのが本音だ。
◆拡大路線葬れるか
「世界販売台数が700万台になっても利益を確保できる体質に転換する」。昨年末の会見で渡辺社長はこう語った。そこには従来のような「拡大路線」は過去に葬り、従来の経営手法の問題点を洗い出したうえで、将来の収益の柱となる小型車や環境対応車を低コストでつくる「筋肉質」の企業体に変わるというメッセージがこめられており、新経営陣にとっても重要な課題になる。
「20世紀は自動車産業の時代だったが、今や自動車産業が『21世紀はもう必要ない』と言われるか否かの瀬戸際だ」。章男氏はこの日の記者会見で危機感をあらわにした。6月の社長就任に向け、父である章一郎名誉会長がかつて語った「自己変革を怠った企業は消えていく」という言葉をかみしめているに違いない。(田端素央)
[Fuji Sankei Business i/21日追加]
Posted by nob : 2009年01月18日 22:18