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この協会にしてこの現状ありき。。。

■【大相撲大麻事件】協会幹部処分なし 変わらぬ角界論理

 大麻取締法違反で逮捕された元若麒麟は5日、退職金に当たる養老金の辞退を日本相撲協会に申し入れたが、武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)は自身を含めた協会幹部への処分を下さない姿勢を崩していない。昨年の大麻関連不祥事で監督責任を問われて2階級降格となった親方も、今回の騒動の中で1階級昇進している。元若麒麟の処分が「トカゲのしっぽ切り」だったとの印象は強まるばかりだ。

 そもそも解雇は決して軽い処分ではない。角界のルールブックである寄付行為には「解雇した者は再び協会に帰属することができない」と明記されており、永久追放処分である。一般社会でいえば、退職金の支払いを伴わない懲戒免職に近い。問題は、解雇者の養老金支払い請求を拒否できない現行の規定にある。

 角界が一丸となって再生に向け努力する中で、大麻に手を出した若麒麟は悪質ではある。それでも、外部監事で元警視総監の吉野準氏が「ほかの処分との兼ね合いもある。退職金を支払いたくないからといって除名にするのでは本末転倒。(解雇者に養老金を支払う)現行の規定を変える必要がある」と主張したのは、法治の精神からも理解できる。昨年の大麻関連不祥事に関与した力士3人と同様の解雇とすることは妥当だろう。

 理解できないのは、協会幹部におとがめがない点だ。武蔵川理事長は元若麒麟が養老金の受け取りを辞退したことを「当たり前と思っていた」と話した。その一方で協会幹部の責任について「今になってどうのこうのはできない」では済まされない。口では「再発防止」と繰り返しながら、不祥事の再発を許した幹部の責任は軽くはない。

 武蔵川理事長は元若麒麟の逮捕直後、「対応が甘いという考えはない。本当に厳しくやってきたつもりで、それは分かってもらいたい」と訴えた。再発防止委員会を発足させ、昨年末には全協会員を集めて研修会を開くなど努力はしてきた。

 今回も、抜き打ち検査を増やすなどの新たな再発防止策を打ち出してはいる。それでも、自身を含めた協会幹部はおとがめなし、過去に処分を受けた親方の昇進も認める−では、覚悟の感じられないむなしさばかりが募る。(奥山次郎)

[産経新聞]


■相撲協会「塩谷発言」に前言翻し、謝罪へ

 日本相撲協会の武蔵川理事長(61=元横綱三重ノ海)は6日、近く監督官庁の文部科学省に出向いて相次ぐ不祥事を謝罪する意向を明かした。大麻所持容疑で元若麒麟の鈴川真一容疑者(25)が逮捕されても、協会側は「行く予定はない」としていたが、この日、塩谷立・文科相が協会幹部と話し合うとの意向を示すと、態度を一変させた。不祥事を起こすたびに同省から呼び出されて謝罪するという対応を繰り返していた協会は、またも後手を取った形となった。

 やっぱり文科省には逆らえないのだろう。武蔵川理事長はこの日の夕刻、こう明言した。

 武蔵川理事長 (文科省に)行きますよ。まだ、日程は決まっていませんが。いろいろと報告したいこともありますから。

 2日前の4日、同理事長は文科省に出向いて事件の説明をする予定があるかと問われ「ない」と明言した。しかし、そんな前言を翻して「私と伊勢ノ海事業部長(元関脇藤ノ川)がうかがうことになるでしょう」。伊勢ノ海部長は「今後の再発防止策について、理事長のもとでの方針を示すことになる。指導もしっかり受けたい」などと話した。

 態度が急変した理由は、この日午前の塩谷文科相の記者会見での発言にあった。塩谷氏は元若麒麟を解雇とした処分を「軽すぎる印象」と批判した4日の発言より踏み込んで「相撲は、国民に愛されるスポーツなので、それに値する形をつくる責任がある。(日本相撲協会と)話し合う機会を持ちたい」と述べた。さらに「これだけ(不祥事が)度重なると(協会の運営体制は)今までの状態では済まない。外部の人材に役員に入ってもらったが、ほかにも改善すべき点はあるかなと感じている」と、問題点を洗い出し、是正を求めていく方針を示した。

 北の湖前理事長は、不祥事のたびに文科省を訪問し頭を下げた。ただ、それらも同省から「説明してほしい」という要望に応じたものだった。武蔵川理事長は、昨年9月8日の理事長就任あいさつの1度だけ文科省に足を運んだが、来週早々にも出向くとみられる。遅すぎる謝罪と報告をして、塩谷氏から指導を受けることになりそうだ。【柳田通斉】

[日刊スポーツ/7日追加]

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Posted by nob : 2009年02月05日 22:06