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不治の病。。。

■この国の謎 なぜ八ツ場ダムは再開したのか 現国交大臣が旧建設省官僚だから
国民をナメ切って税金を自分のカネと思っているこの国の役人たちのドロボー根性

「八ツ場ダム」の建設工事再開があっけなく決まった。大新聞は「民主党のマニフェスト全滅」とうれしがって騒いでいるが、不思議なのは、なぜ、こんなバカバカしい巨大工事が再開されたのかである。

 だいたい今ごろ本体工事なんて言っているが、八ツ場ダムの建設計画は60年も前だ。当時は利水、治水が目的だったが、今や水需要は予想を大きく下回り、治水面でもダム効果の過大評価が指摘されている。とっくに「破綻」しているのだ。

 そこのところを大新聞は突かない。国交省はこうした素朴な疑問にマトモに答えないばかりか、“ヤラセ”もお構いなし。2年前の本体工事の凍結後に関東地方整備局がダム建設の是非について公募したパブリックコメントでは、寄せられた約6000件の内容が同じ文言の賛成意見だったこともあった。原発再開のヤラセとソックリだ。そんなインチキな検証作業の結論をもとに「事業継続が妥当」と判断したのが前田武志国交相(74=参院比例)。旧建設省の官僚出身である。古巣の連中とグルになって予算計上、工事再開を強行したのだ。

「前田大臣は旧建設省で、河川局計画専門官などをやった技官。本来なら国交官僚の姑息(こそく)な手口を知っているから、“工事再開”の結論ありきで進む有識者会議のメンバーを入れ替えるなど、大胆なこともできたでしょう。それをしなかったのは後輩官僚に丸投げしている証拠。そんな先輩OBを見て、現場が『今が本体工事再開のチャンス』と思って押し切ったのです」(国交省担当記者)

 ここまでして、なぜ役人はムダなダムを造りたがるのか。

「巨大な天下り利権があるからです。07年に国会で明らかになった資料によると、八ツ場ダム工事に関連する公益法人や建設業者に天下った国交官僚は、04年の時点でも200人近くいた。国交省はダム工事を続けることで莫大な事業予算を天下り先の公益法人、企業にバラまくことができるのです」(経済ジャーナリスト)

 八ツ場ダム問題を取材してきたジャーナリストの横田一氏によれば、本体工事再開で、最終的な事業費は「1兆円に達するとの見方もある」という。一方で財政危機と言いながら、役人は国民を完全にナメ切っている。ダム工事が長引くほど、税金を「自分のカネ」と思っているドロボー根性の役人たちが肥え太るのである。庶民は本当にやってられない。

[日刊ゲンダイ]

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Posted by nob : 2011年12月29日 18:14