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合掌、、、遺志を継ぐべき国、支えるべきは私たち国民。。。
■58歳壮絶死…東電・吉田元所長の「現場力」 親分肌で人情の男
事故が起きているのは本店ではなく現場だ−。9日、食道がんのため58歳で亡くなった東京電力福島第1原発の元所長、吉田昌郎(まさお)氏。東日本大震災による爆発事故から病気療養で退任するまでの約250日間、所長として事故収束の陣頭指揮を取り、大惨事に身をなげうった。頭でっかちの技術屋ではなく、厚い人望で作業員をまとめ上げる現場に強い男だった。
吉田氏は2011年3月の事故時、現場に介入してくる首相官邸と東電本店に対し、現場の判断を貫き通した。東電が公開した社内テレビ会議の映像などからは、さまざまな思いで事故と対峙し苦悩する姿があった。
「これから海水注入中断を指示するが、絶対に注水をやめるな」。同年年3月12日、水素爆発した1号機への海水注入をめぐり、「首相の了解がない」と中断を求めた本店に反し、小声で作業員にこう伝え、自らの判断で事態の悪化を防いだ。
「やってられんわ。そんな危険なこと作業員にさせられるか」。原子炉格納容器が水素爆発するのを防ぐため窒素ガス注入を指示する本店幹部に大声で食ってかかったことも二度三度ではない。
そんな過酷な現場に向かっていく部下や協力会社の作業員には「感謝」を超えた特別な思いがあった。
「放射能がある現場に何回も行ってくれた同僚たちがいる。私は見てただけ。部下は地獄の中の菩薩だった」。昨年8月、福島市で開かれたシンポジウムにビデオ出演し、こう語っている。
事故から約2週間、不眠不休で陣頭指揮にあたっていた吉田氏。休養で東京にいったん戻る際、現場に残り作業にあたる所員に、目に涙を浮かべながらこう言って去るシーンがテレビ会議映像にある。「私は肉体的にもかなりガタがきている状態になっています。非常にじくじたる思いですけれども。またここに戻ってきて、皆さんと一緒に仕事をしたいと思います。本当に申し訳ないんだけど…」
歯に衣着せぬ率直な物言いは、社内で「自信過剰」とみられることもあったが、部下や作業員を常に気遣い、下請け業者からの信頼は厚かった。
『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日』の著者でジャーナリストの門田隆将氏は産経新聞の取材に「官僚主義的と批判される東京電力の中でも破天荒なタイプだった。リーダーシップだけでなく、技術や機械にも詳しいオールマイティーの人。部下たちからも信頼が厚く、『吉田さんじゃなかったらだめだった』と口をそろえていた」。各方面から惜しみ、悼む声が相次いでいる。
[zakzak]
■東電・吉田元所長 食道がんと闘病中も「福島に戻りたい!」
東日本大震災による福島第一原発事故の収束作業を陣頭指揮した東京電力・吉田昌郎元所長(享年58)が、7月9日、食道がんのため亡くなった。 1979年、東電に本社採用で入社。しかし、東京工業大学大学院出身の吉田さんは、重役のほとんどが東京大学OBという東電において「傍流中の傍流」、その会社人生のほとんどは、本社ではなく、現場の原子力発電所を渡り歩いていた。
吉田さんは2010年6月、4度目となる福島第一原発勤務を命じられる。そして2011年3月11日、その時を迎えた。巨大地震と津波は、原子炉の炉心を冷却する装置を破壊。吉田さんは冷却装置の代わりに、海水を注水することで炉の安定を図ったが、当時の菅直人首相(66才)は海水注入の中断を指示した。しかし、吉田さんはこれに背いた。
「吉田さんは官邸の指示を無視して、独断で注水を継続しました。上司や国の命令とはいえ、現場を知る吉田さんには到底、それが正しい判断とは思えなかったんでしょう。結果、吉田さんは日本を救ったんです」(東電関係者)
その後も吉田さんは不眠不休で事態の収束にあたった。だが同2011年11月、会社の人間ドックで食道がんが発覚、療養のため現場を離れることになってしまう。厳しい抗がん剤治療や外科手術に耐えた吉田さん。しかし、昨年7月には脳出血に倒れ、体力は限界だった。それでも吉田さんの脳裏から、福島第一原発のことは離れなかった。
「2008年、社内で福島第一原発に10m超の津波が押し寄せる可能性があるという試算が出されたことがあったんですが、当時、原子力設備管理部長だった吉田さんは、“そのような津波は、実際にはこない”と主張したんです。
ですから、大震災以降、彼はずっと責任を感じていました。だから、現場で働く人々や福島の人たちのためにも何とかしなければならないという思いが強かったんだと思います。意識を失うまで、“福島に戻りたい!”と言っていたそうです」(吉田さんの知人)
吉田さんの遺志を継ぎ、今なお福島第一原発では、現場の社員・従業員が復旧にあたっている。
[女性セブン]
Posted by nob : 2013年07月11日 22:25