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彼の真意がどこにあれども、、、脱原発への影響力に期待。。。Vol.13
■小泉元首相、世論味方に転換狙う
安倍晋三首相に「原発ゼロの決断を迫った小泉純一郎元首相
脱原発を繰り返し訴える小泉純一郎元首相が12日、安倍晋三首相に「即時ゼロ」を求めて発言をヒートアップさせた。自民党執行部は政権運営への影響を懸念して対立回避に動いていたが、さく裂する小泉節を前に思惑は外れた。世論を味方に政府、自民党の政策転換を促す小泉氏の言動は党内にもじわりと浸透しつつあり、原発政策をめぐる議論が再燃しかねない情勢だ。
「首相が『ゼロにしろ』と言ったら、全く変わっちゃう。最終的には国民だ。世論は軽視できない」。小泉氏は12日の日本記者クラブでの講演で、世論が求める脱原発へかじを切るよう安倍首相に強く迫った。
この日、重点的に訴えたのは「世論」と「国家権力の行使の在り方」だ。「国民は望ましい方向に権力を使ってほしいとお膳立てしている」「権力を生かさないともったいない。安倍首相は運がある」。脱原発を決断する環境は整っていると言わんばかりだった。
講演後半では「自民党は国民世論に敏感な政党だから政権を長く担当した」と意味深長な発言。世論を軽視すれば、安倍首相が思い描く長期政権は望めないと示唆した。
党執行部は穏やかでない。これまで脱原発を主張しながらも時期は明言しなかった小泉氏が「即ゼロ」を掲げたことで党の政策との違いはより鮮明になった。
石破茂幹事長は11日の講演で、原発依存度を下げる党の政策と小泉氏の主張の方向性は同じとして、12日の小泉氏の発言を注視していた。発信力のある小泉氏と亀裂が深まるのは得策ではないとの判断からだったが、抱き込み作戦は不発に終わった格好だ。
「『即ゼロ』と言っちゃったの? 全く相いれなくなる」。発言を伝え聞いた石破氏は驚きの表情を隠さなかった。
自民党は参院選公約で「エネルギー政策をゼロベースで見直す」としたものの、具体的な計画は不明で、原発再稼働にも前のめりだ。若手議員は「玉虫色の決着はできない。とことん議論すべきだ」と脱原発か原発容認か党内論議を求める。
一方、原発再稼働を推進する細田博之幹事長代行は記者団を前に「もっと論理的かつ冷静に議論しなければならない。『即ゼロ』は感覚的な議論だ」と反論した。
「感覚的でも政治的な勘は鋭い。ちゃんと先を見据えて発言しているのが小泉氏だ」。小泉政権時代の党三役経験者はまだまだ発言は止まらないと予測した。(共同)
[日刊スポーツ]
■いまも絶大な人気、うかつな反論封印
原発政策を進める政府・自民党が、「原発ゼロ」を主張する小泉純一郎元首相の発言に苦慮している。かつて国民に絶大な人気を誇った小泉氏の発言を否定すれば党の支持率低下につながりかねず、うかつに反論できないからだ。すでに引退した小泉氏の口を封じるよい手立てもなく、同党が舌鋒(ぜっぽう)鋭い小泉氏の主張に翻弄される日々は当分、続きそうだ。
小泉氏は10月以降、12日の記者会見を含め、3回もメディア入りの講演をこなし原発ゼロを主張した。さらに、10月19日付の読売新聞には「原発ゼロ」論を批判した社説に反論する寄稿を掲載。世論喚起を狙った事実上の政治活動は過激になるばかりで、党内には「郵政民営化を断行したときのように国民を味方につけるのがうまい」(閣僚経験者)と危機感が広がる。
小泉氏の言動に対し、その主張を明確に否定しようという動きは党内にもある。小泉内閣で官房長官を務めた細田博之幹事長代行は今後、会長を務める党の電力安定供給推進議連で、反論していく構えだ。12日には記者団に「小泉氏の問題提起はありがたいが、人類の将来にどれだけプラスであるかは疑問に感じざるを得ない」と語った。
しかし、党三役は対応に及び腰だ。高市早苗政調会長は「反論はメディアにネタを提供するだけだ」と静観の構え。発言内容を精査するよう指示していた石破茂幹事長は12日、「原発依存度を下げていくという自民党の方向性と変わらない」と小泉氏の発言に賛意を示してみせた。
現在も党員である小泉氏は、党規則を順守しなければならない立場にある。党規律規約では党政策を「公然と非難する行為」は処分対象。しかし、小泉氏は講演などで党批判は巧妙に封印している。小泉氏に発言の自粛を直談判できる重鎮も世代交代した党内にはおらず、見て見ぬふりを決め込むしかないのが実情だ。
そもそも自民党内には脱原発を声高に主張する議員もおり、政権復帰後、党として明確な原発政策を打ち出してこなかったツケが、回ってきたともいえる。(小田博士、力武崇樹)
[産経新聞]
Posted by nob : 2013年11月14日 08:18