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ただカネを渡すことは保護でも援助でもない、、、制度を根本から見直さない限り不正受給はなくならない。。。
■“生活保護”モラル崩壊!若者が不正受給でグーダラ生活
年収数千万円を稼ぐ人気お笑いコンビ、次長課長の河本準一(37)の母親が受給していたことで、議論の的となっている生活保護制度。なかでも問題視されるのが、若年層(10〜30歳代)の受給の急増だ。彼らは制度を「ナマポ(生保)」と呼び、インターネットの掲示板で受給方法の情報交換を頻繁に行う。「精神疾患を装って不正に受給するケースもある」(関係者)というから言語道断だ。若者たちのモラルが、音を立てて崩れ始めている。
「抵抗なんて感じませんよ。『もらえるもんは、もらっちゃおう』ぐらいの感覚ですね」
関西のとある港町。古びたマンションの一室で、男性A(29)は、こともなげに言い放った。
20歳からナマポを受け始めた。月額約13万円の保護費が主な収入源。これまでに定職に就いたことはない。
現在のような生活を送るようになったのは、精神科の病院を受診したことがきっかけだ。
「『気分が落ち込んでしようがない』って言ったら、鬱病と診断されちゃって。本当はそこまで深刻じゃなかったんだけど。これからどうしようかな、と思ったときに友だちが、ナマポ受給の方法を教えてくれたんです」
友だちからは、まず精神障害者保健福祉手帳(通称・障害者手帳)をもらうことを勧められた。
障害者手帳は「精神保健福祉衛生法」に基づく制度で、条件を満たせば、基礎年金(年額1級98万3100円、同2級78万6500円)の受給などさまざまな福祉サービスを受けられる。
ただ、ナマポの年間受給額より下回る場合があるため、障害年金は受けずに、この手帳があることで通りやすくなる生活保護制度を利用する…。
実際、Aはこの手帳を得て、ナマポの受給者になった。
「ナマポだと、年額100万円以上の“収入”が期待できるし、医療費や介護費、さらにはNHKの受信料、住民税、国民年金までもが免除される。だから(障害年金より)圧倒的にお得。医師の診断書があれば(障害者)手帳は比較的簡単にもらえる。手帳があれば、ナマポは受けやすく、手っ取り早いやり方だよ」(A)
ネットでは、このような不正受給のノウハウの情報交換が盛んに行われている。なかには、マニュアル化して「冊子として販売しているケースもある」(ネットユーザー)から驚かされる。
関東在住の男性B(27)も制度の不備を突いて、3年前から不正受給を続けている。
「全身に入った入れ墨のおかげだね。手や首もとにも入っているから服では隠せない。『これじゃあ、まともに働けません』って言ったら受給がすんなり認められた。同じようなケースは結構あるみたいだよ」
Bは、不定期で入る土木関係の仕事で臨時収入を得ている。報告義務があるが、「給料は取っ払いでもらってるからいちいち申告しない」と平然と語る。
厚生労働省によると、今年2月に全国で生活保護を受けた人は209万7401人。昨年7月にそれまで過去最多だった1951年度を上回って以降、8カ月連続で最多を更新している。なかでも18〜39歳までの若年層の増加は顕著で、リーマンショック前の2007年には14万7204人だった受給者が、09年には16万8456人にまで増えた。
生活保護制度に詳しい関西国際大学の道中隆教授(社会福祉学)は、「一部の若者たちがモラルハザードを起こして『もらえるものはもらっておけ』という風潮が、広がってきている。このままでは制度が破綻しかねない。若年層の社会復帰を促すための第2のセーフティーネットを作り、雇用環境を早急に改善する必要がある」と警鐘を鳴らす。
若くして生活保護という安易な道を選び、悪びれない若者たち。ただ、労働を介して社会貢献し、給料をもらって生活するという健全なサイクルから逸脱すると、自身の存在意義が希薄化し、かえって病んでいくという。
前出のAは「鬱病と診断されてナマポを受けられたけど、気付いたら本当に(深刻な)鬱病になり、病状はどんどん悪化していった。僕と同じように鬱病を口実に、ナマポを受けていた女のコは自殺しちゃいましたしね」と打ち明ける。
未来を担う若者に必要な保障とは何か。真剣に見極めなければならない時期に来ている。
[zakzak]
■“生活保護”むさぼる在日外国人!悪質すぎる不正受給の手口とは
在日外国人が多く住む関東のある団地。居住者向けの注意看板にはタイやインド、中国などアジア各国の言語が記されている。生活保護の不正がないと願いたいが…
売れっ子お笑いコンビ、次長課長の河本準一(37)の母親が受給していたことで、生活保護制度のいびつな現状が明らかになっている。だが、制度につけ込むのは日本人だけではない。在日外国人による不正受給も急増しているのだ。実は定職を持ちながら、生活保護のほか別の福祉手当との二重、三重取りをして“年収”600万円という世帯もある。関東のある都市には、不正行為に手を染める外国人が集まる団地も存在。日本の福祉制度がしゃぶり尽くされている。
「何でもらえるものをもらわないのか理解できない。日本人はどれだけ間抜けなのか」
男性A(26)は笑いながらこう語る。
両親ともに東南アジア出身の在日外国人2世で、妻と子の3人暮らし。製造会社の正社員として働いている。愛車は、新車価格約300万円の国産車。何不自由ない生活を送りながら、その懐には国から毎月決まった額の“お小遣い”が入ってくる。
「妻が去年から生活保護を受けているんだよ。児童手当やほかの福祉手当を合わせて月20万円が丸々入ってくる。僕の給料と合わせると(月の世帯収入は)50万円ぐらい。年収にすると600万円以上になるね」
本来、生活保護は「生活に必要な収入を得るだけの労働が不可能」な人のみが得られる福祉制度だ。家族を養えるだけの定職を持つAは、この条件に当てはまらず、紛れもない不正受給になる。なぜこんなことが可能なのか。
「妻とは離婚してるんだ。といっても、書類上の話。偽装離婚ってやつだよ。役所に妻に『子供を抱えて生活できない』って訴えさせたら、すぐに(生活保護の)受給が認められたよ」
形式上は離婚になっているため、妻子は別のアパートを借りている。だが実際には、そこに住まず、普段はAの自宅で同居している。
月に1回、ケースワーカーの訪問があるが、Aは「事前に連絡がくるからその時だけ(妻子が)アパートにいればいい。ごまかすのは簡単だよ」とうそぶく。
関東のある都市に住む彼の周囲では、組織ぐるみでカネをだまし取る不正がまかり通っているという。Aが続ける。
「僕が住む団地の入居者はほとんどが外国人。中国人やインド人もいるけど、一番多いのが同郷(東南アジア)の人間だよ。300人は下らない。で、そのほとんどが生活保護をもらっているよ」
生活が困窮し、やむなく受給する外国人もいるだろう。だが、Aと同じような方法で取得しているとしたら、紛れもなく詐欺だ。
厚生労働省によると、今年2月に生活保護を受給した外国人は7万3995人。これに対し、2000年度の外国人受給者は3万2858人(月平均)で、この10年あまりで受給者数は2倍以上に伸びた。
外国人の受給条件について、厚労省の社会・援護局保護課は「永住者とそれに準ずる定住者。さらに、難民認定されている人や、日本人の配偶者がいる人が対象」と説明する。
一定の在留資格さえあれば、誰でも受けられるため、抜け目のない一部の外国人は、制度のおおらかさに目をつけて甘い汁を吸う。
大阪府のケースワーカーとして勤務した経験のある関西国際大学の道中隆教授(社会福祉学)は、「制度を悪用する外国人が増えているのは確かです。生活保護目当てに偽装離婚したり、書類を偽造したりするケースもあった。役所が不正の兆候を認めて問いただしても、『言葉の壁』を利用してわからないふりをしてごまかす者もいる」と実態を明かす。
連帯感が強い外国人は、自国の出身者らで作ったコミュニティーの中で制度利用のノウハウを共有する。なかには親子2代にわたって不正受給する不届き者もいるという。
まさに無法地帯。なぜ、こんな現状が野放しになっているのか。
「給付審査にあたるケースワーカーが圧倒的に少なく、不正をチェックする監視態勢が機能していない。1人で80世帯をカバーしており、その倍以上の案件を抱える者もいる。人手不足で業務を非正規雇用の職員が担当し、『調査したら受給者のほうが高給取りだった』という笑えない話もあるぐらい。健全な制度運用ができる態勢を早急に整えないといけない」(道中氏)
生活保護制度はわれわれの税金で成り立っている。その血税をだまし取ろうと群がる不良外国人たち。日本を彼らの「天国」にしてはいけない。
[zakzak]
■生活保護受給者 著名温泉行き尽くし、暇ならパチンコの人も
不況の影響で生活保護受給者が急増し、不正受給も後を絶たないが、なかにはこんな例もあるという。
東京都在住のBさん(52才)は30才になる長男と同居しているが、ふたりそろって生活保護を受けている。受給額はふたりで月20万円ほどだ。
「初めて生活保護を受けたのは5年ほど前。その時は体を壊して働けなくなり、長男もまだ大学院生で働いていませんでした。最初は体がよくなるまでの間だけお世話になろうと思っていたんですが、毎月派遣で働くのと大差ない金額がもらえるので、体がよくなった後も働くのが面倒臭くなってしまって…」(Bさん)
長男は大学院を卒業したものの就職に失敗。派遣として働き始めたが、それを機に生活保護費は減額された。その時、長男が「こんなに減らされるなら、派遣はやめて生活保護費をもらったほうがよっぽど楽」といい出し、親子で生活保護を受けるようになったという。
「長男はアルバイトをしていますが、日払いなので収入があっても記録を残さなければケースワーカーにはバレません。水道代の基本料や住宅の共益費は免除、公営住宅の家賃は2DKで8000円にしてもらっています。医療費は全額無料。粗大ゴミも無料で出せるので、友達の粗大ゴミをうちで出して、その分のお金をもらって小遣い稼ぎをしたりしています。だからいまは20万円がまるまる私と息子の小遣いのようなものですね」(Bさん)
本来、生活保護を受けている人は、生活費の半年を超える貯金や、ぜいたく品の所持が許されない。車の所有も基本的にはNGだが、Bさんは病院に通うことを理由に車の所有を認められている。Bさん親子は閉所恐怖症や対人うつ症で神経科にかかっており、医師が「電車には乗れない」旨の診断書を書いてくれたからだ。
「ヒマな時はパチンコ。あと、毎月、息子と温泉旅行に出かけています。名目は湯治(笑い)。関東、東北界隈の著名な温泉は行き尽くしましたよ。生活保護を取り消されるとそんな余裕はなくなるので、絶対に死守したい」
悪びれもせずそう話すBさん。そのお金が税金から支払われていることはまったく意識にないようだ。
[zakzak]
Posted by nob : 2012年05月28日 08:23
最も恐るべき敵は自分自身。。。
そもそもこの世界に
敵などどこにも存在しない。。。
すべては自分自身の心がつくりだすもの。。。
Posted by nob : 2012年05月27日 23:59
蛮行愚行の極み、、、放射線の全国拡散防止と地元の仕事を奪わない観点から即刻中止すべき。。。
■反対派が座り込み がれき試験焼却 桐生搬入
東日本大震災による岩手県宮古市のがれき受け入れを表明した桐生市は二十六日、試験焼却のためのがれきを市清掃センターに搬入した。受け入れに反対する市民ら約二十人が、入り口で市職員と押し問答になり、警察も駆け付け、搬入が二時間以上遅れる騒ぎもあった。 (中山岳)
午前七時半ごろ、木くずなど四・三トンのコンテナを積んだトラックが到着。反対派は住民や庭山由紀市議らで「放射能拡散STOP」と書いた紙やプラカードを持ち、道路に座り込むなどしてトラックの進入を阻んだ。
同センターの相崎尚所長や八木計二副市長らが話し合ったが、反対派は「焼却後の灰には放射性物質が濃縮されるので心配だ」「市は説明不足だ」などと批判。がれきのサンプルを求める声も出たが、市側は「放射線量など測定した数値を公表する」と説明して断った。警察官が説得したが、午前十時ごろ、入り口をふさぐ反対派を押しのけるようにトラックが入った。
反対する近所の男性は「今後も冷静に意見交換を続ける場を設けてほしい」と求めた。センターの対策委員で近くの伊勢崎市内に住む男性は「地元でもいろいろな意見があるが、試験焼却を進めてほしい」と話した。
がれきはセンター内で降ろされ、市職員はがれきの山の表面や、一メートルの高さの空間放射線量を測定。結果はがれき表面が毎時〇・〇六マイクロシーベルト、表面から一メートルが同〇・〇五マイクロシーベルトだった。市は今後、がれきの放射能濃度も民間業者に依頼して測定し、公表する。
測定に立ち会ったがれき受け入れ監視委員会委員長の赤岩英夫・群馬大名誉教授は「放射線量は全く問題ない」と話した。がれきの搬入は二十八~三十日にもあり、計四十三トン集まる。三十一日から試験焼却する予定で、焼却灰の放射能濃度も測定する。
[東京新聞]
Posted by nob : 2012年05月27日 23:55
使用済み核燃料廃棄問題こそ全人類の英知を傾けて取り組むべき最も深刻な課題。。。
■福島第一建屋内ルポ 4号機依然危うさ 吹き飛んだがれき山積プールに核燃料1535体
政府と東京電力は二十六日、福島第一原発を報道陣に公開した。三回目の今回は、細野豪志原発事故担当相に同行する形で、4号機原子炉建屋に初めて記者が入り、本紙は代表取材者を務めた。内部は厚さ一メートルもある外壁が吹き飛び、折れ曲がった鉄筋や配管があちこちに残されていた。水素爆発のすさまじさを思い知らされた。 (森本智之)
何度も写真や動画で見たはずだった。しかし、現実の迫力に足がすくんだ。
午後一時四十分、建屋に入ると、すぐ右手が吹き抜けになっていて、最上階まで工事現場で使うような仮設階段が延びていた。人が肩をすぼめて歩けるくらいの幅しかない。中腰のまま頭を何度もぶつけながら上ると、全面マスクの息苦しさも手伝ってすぐに汗が噴き出した。
二階に着くと、多くの人が崩落を心配する使用済み核燃料プールを支えるため、事故後に設置された支持構造物があった。鋼鉄製の支柱をコンクリートの壁が取り囲む構造だという。見上げると、プールの底の部分のコンクリートが見えた。意外なほどきれいな状態だった。
四階まで上ると急に明るくなり、一気に視界が開けた。水素爆発が起きたとされるフロアだ。海側のコンクリート壁は吹き飛ばされ、床には一面にがれき、がれき、がれき。戦争で爆撃を受けた跡のようだ。配管が激しく曲がり、鉄骨もあめのように曲がったままさび付いていた。
五階フロアに立つと、使用済み核燃料プールがあった。がれきがプール内に落ちないよう、水面を浮き板で覆っている。監視カメラがある一画からは水面が見えた。七メートル下には千五百三十五体もの核燃料が眠る。水は写真で見るよりずっと暗くよどみ、中の様子はうかがえなかった。
プールの隣には、格納容器の黄色いふたがあった。近くの台に上ると、急に放射線量が上がり、一気に毎時〇・三ミリシーベルトを超えた。「3号機から高線量が流れてくるんです」と東電社員。がれきのすき間から、3号機のぐにゃりと曲がった建屋が見えた。
この日の建屋内の取材は約三十分。建屋が傾くなどの異変は感じられなかった。ただ、ここまでぼろぼろになったかという印象だ。東電は東日本大震災のような震度6強の揺れに耐えられると強調するが、実際に大地震が来たら、本当に耐えられるのか、現場を見るほどに疑念がわいた。
[東京新聞]
■4号機上部、撤去進む=福島第1原発、東電が公開―細野原発相「燃料プール確認」
東京電力は26日、福島第1原発4号機の原子炉建屋を報道陣に公開した。昨年3月の水素爆発で大破した建屋上部のうち、南半分は既に撤去。来年中の開始を目指す使用済み燃料プールからの核燃料取り出しに向け、カバーを取り付ける準備が始まっていた。
同原発の公開は3月8日以来。報道陣は初めて4号機から70、80メートルの地点でバスを降りて取材した。細野豪志原発事故担当相の視察に同行し、代表社が建屋内部に入った。
事故当時4号機は定期検査中で、原子炉内の燃料はプールに移されていた。炉心溶融(メルトダウン)が起きた1〜3号機に比べると放射線量が低く、がれきなどの撤去が進んでいる。
燃料プールなどがある5階フロアには、小型の重機が載せられていた。天井の骨組みを切断し、建屋脇の巨大なクレーンで地上に下ろす作業に使う。北半分の構造物も、秋には撤去が完了するという。西側外壁の一部は爆発で約3センチ外に膨らんだことが判明したが、肉眼では確認できなかった。
4号機の燃料プールは縦10メートル、横12メートル、深さ11メートル。満杯に近い1535体の燃料集合体が入っており、プールが地震などに耐えられるか懸念する声が根強い。東電は東日本大震災と同じ震度6強の揺れでも壊れないとしている。
細野担当相は視察後、「プール底部の補強を確認した。さまざまな課題があることは事実だが、作業員の頑張りで廃炉に向かって歩んでいることを知ってほしい」と述べた。 (了)
[時事通信社]
■【原発】4号機プール燃料 7月に一部取り出し検討
福島第一原発4号機の使用済み燃料プールにある燃料について、7月に試験的に一部を取り出す検討をしていることが分かりました。
4号機では、使用済み燃料プールから燃料を取り出すのは来年の12月に始めることになっています。プールには、まだ使用していない新燃料204本を含む1535本の燃料がありますが、国と東京電力は、このうち新燃料2本を今年7月に試験的に取り出すことを検討していて、28日の中長期対策会議で話し合うことにしています。新燃料は核反応をさせていないので、基本的には放射線を出していません。この作業は、本格的に燃料を取り出すためのデータを集めるのが狙いで、当初のスケジュールが早まることはないということです。
[テレ朝ニュース/28日追加]
Posted by nob : 2012年05月27日 23:50
傑作は時代を超える。。。
■【イーグルス「ホテル・カリフォルニア」】
メンバー間の軋轢が生む化学反応が残した傑作
どんな仕事でも、いずれかの局面では必ず上司・同僚・部下との共同作業がありますよね。目標を共有して互いの力量を尊重し合って前進する時に感じるチームの連帯感には、何物にも代え難い喜びがあります。
しかし、率直に言えば、心に去来する感情には、複雑なものが少なからずありますよね。それは、仕事が上手く行っているか否かにかかわらずに、です。
例えば、目標を共有して前進しようとする時に、関係者の間に主導権争いが生じることだってあります。嫉妬や怨嗟や羨望や劣等感や優越感といったネガティブな感情が、誰かの心の奥底に全く生じないとは言い切れないでしょう。
共同作業を行うチーム内には、さまざまな人間関係があって、さまざまな感情があります。そしてメンバーの間に化学反応が起こって、さまざまな葛藤を経て、新しい作品なりプロジェクトが完成していきます。素晴らしい成果が生まれたからといって、純粋で綺麗な感情だけではなく、ドロドロどす黒い思いも混じったりする訳です。ここらあたりが人間の人間たる所以かもしれませんね。
と、いう訳で、今週の音盤はイーグルス「ホテル・カリフォルニア」です。
メンバー全員が歌えるバンド
「ホテル・カリフォルニア」と言えば、イーグルスの最高傑作というだけでなく、1970年代いやアメリカン・ロックを代表する名曲中の名曲です。
同時に、この名曲の誕生の背景には、メンバー間の深刻な葛藤がありました。音楽の路線をめぐる対立。絶えざる主導権争いや諍(いさか)い。オリジナルメンバーの脱退と新メンバーの参加などです。
メンバー間のさまざまな化学反応が、素晴らしき創造の瞬間を生んだのです。
イーグルスは1971年に米西海岸ロサンジェルスで結成されました。オリジナル・メンバーは、グレン・フライ(g)、ドン・ヘンリー(d)、ランディー・マイズナー(b)、バーニー・レドン(g)です。元々は、リンダ・ロンシュタットのバックバンドでしたが、独立してデビューしました。
この段階では、カントリー色のあるフォークロックっぽいサウンドでした。メンバー全員が歌えるバンドというのが基本コンセプトだったので、高音域での3声4声のコーラスには、目を見張るものがありました。爽やかなウエストコースト・サウンドが受けてデビュー盤(写真)からカットされた「テイク・イット・イージー」がスマッシュヒットします。
そもそもロックバンドのメンバーは個性的ですし、全員が“俺様が一番だ”と確信しているので、バンド運営は容易ならざるものがあります。売れずに低迷してバンドが分裂する例は枚挙に暇がありませんが、ヒットしたらヒットしたでバンド内に確執が生まれます。
ヒットすると次への期待と圧力が強くなるので、路線を巡る意見の対立が生じます。リーダーがはっきりしているワンマンバンドであっても、こうした問題は不可避ですが、イーグルスのように民主的と言うか、全員が実力者故に合議でバンドサウンドが決まる場合には、路線をめぐる対立がより一層激しく先鋭化しがちです。
メンバー間の対立が決定的に
まあ内紛を抱えつつもイーグルスは、順調にヒットを飛ばし大物バンドへの道を歩みます。同時に、サウンドの色合いが変化し始めます。コーラスを重視したフォークロックという基本は維持しつつも、カントリー・フォーク色が薄まり、ハードなロック志向へと動きます。
特に、実力派ギタリストのドン・フェルダーの参加で、サウンドの変化が決定的となります。1975年発表の「呪われた夜」(写真、原題は One Of These Nights です。この邦題、やっぱり奇妙ですよね)は、それまでのイーグルスとは明らかに一線を画します。バンドは一皮剥け大きく成長しました。より鋭角的なリズムが導入され、ロックやファンクの要素が目立ちます。フェルダーの奏でるレスポールの粘りとうねりのあるエレキギターの存在感が圧倒的です。初めて全米アルバムチャート1位を獲得します。
しかし「呪われた夜」の成功で、新しいロック路線か、バンドの原点であるフォーク・カントリー路線か、でメンバー間の対立は決定的となります。多彩な才能のマルチプレイヤーで、カントリー・フォーク調の初期イーグルスサウンドの要だったバーニー・レドンが脱退します。嗚呼!
そこで、メンバー補充が行われます。白羽の矢が立ったのがジョー・ウォルシュです。ウォルシュは、米国流ハードロック楽団ジェームス・ギャングの中心メンバーで鳴らしていました。ギタリストとしてはデュアン・オールマン風のブルース色が強く、スライド奏法も上手く、バッキングもリードも確実。個性的な声で歌も大丈夫。作詞作曲もOKです。
すでにソロアルバム3枚も発表。33歳で米国大統領選に立候補しようとしたりと、奇妙な言動で知られていて、エキセントリックではありましたが、レドンの抜けた穴を埋めるには十分。彼の加入によって、ロック路線が決定的になります。
危ないバランスの中で誕生
そして、ウォルシュが加入した新イーグルスは新作に取り組みます。
イーグルスは、彼らにとって最大の成功を収めた「呪われた夜」を超える新作への強い期待とプレッシャーに晒されます。その上、オリジナルメンバーの脱退、それに代わる超個性的で実力十分のギタリストが入ってきたのですから、イーグルス内では、激しい化学反応が起きます。
特に、バンド内で一番ギターの上手いフェルダーからすれば、強力なライバル登場です。しかもソロ時代のキャリアは明らかにウォルシュが上です。嫉妬と羨望が入り混じって気合が入らないはずがありません。もちろん、バンドの主導権を握るヘンリーやフライも気合十分でした。が、ベースのマイズナーは疎外感を味わいはじめていました。
そんな、危ないバランスの中で生まれたのが「ホテル・カリフォルニア」です。
名作誕生の瞬間には謎がつきものですが、「ホテル・カリフォルニア」の完成に至るプロセスはおおよそ次のようなものです。
まず、グレン・フライが、架空のホテルでの出来事という歌詞の基本的なコンセプトを思い付いきます。そのコンセプトの下で、ストーリー性のある歌詞を書いたのはドン・ヘンリーです。
当時の米国には、一方で建国200年を盛大に祝いながらも、ウォーターゲート事件やベトナム戦争に疲れ果て、未来への確信を持てない微妙な空気がありました。1960年代の疾風怒濤の時代を謳歌した世代も、1976年という年を自嘲気味に見ていました。そんな雰囲気が反映した歌詞には、米国の多くの世代が共感しました。
そんな歌詞を載せる旋律はドン・フェルダーの作曲です。この曲の骨格を担うギターの編曲もフェルダーが中心となりましたが、ウォルシュも種々アイデアを出しています。そして、この曲の独特の雰囲気はリズムにありますが、その基本は8ビートとレゲエが融合したものです。これもウォルシュの影響が強いと言われています。ベースラインもレゲエ的です。
最大の聴き所はエンディング
そして「ホテル・カリフォルニア」の最大の聴き所は、4分20秒から始まるエンディングです。ギター独奏は、フェルダーのレスポールとウォルシュのテレキャスターの白熱の掛け合いで、2分10秒を超える極上の時間です。
“我こそは”というギタリスト魂が強すぎると、自己満足的な即興バトルになってしまいがちで、一般の聴衆はついていけなくなります。が、ここには、強烈なライバル意識が赤裸々に顕れながらも、ギリギリのところでエゴを抑制して踏みとどまり、戦略的に楽曲の全体像の中に収まっています。バロック時代のバッハ的なコード進行に沿って繰り広げられる即興演奏は、ロック史に残る屈指のエンディングです(携帯電話の着メロにしている人もいるほどです)。
「ホテル・カリフォルニア」は、シングル盤でもアルバムでも全米1位を獲得します。商業的な成功というだけではばく、音楽的にも非常に優れていてロック史に燦然と輝く作品です。が、バンド内の確執はいよいよ激しさを増します。作曲者ドン・フェルダーよりもボーカルのドン・ヘンリーや新規加入のジョー・ウォルシュの方に光が当たります。成功に次ぐ成功で初期イーグルスとは大きく変容したことで、オリジナルメンバーだったランディ・マイズナーもまた脱退します。
遂に、次作「ロング・ラン」をもってイーグルスは解散に至ります。
メンバー間の軋轢が生む化学反応が残した傑作「ホテル・カリフォルニア」。
実況録音盤では、ベースがティモシー・シュミットに代わっています。スタジオ盤よりも一層ドライブ感が出て、溢れる素晴らしい演奏です。
再結成された時のライブ盤「ヘル・フリージズ オーヴァー」(写真下)では、齢を重ねたバンドらしく生ギター中心。曲の良さは、どんな編曲でも輝いています。
力強く美しい曲がバンド内の葛藤から誕生することもあるのだから、苦い化学反応から素晴らしい成果が生まれることもあります。だから、仕事の人間関係も仕事のスパイスなのかもしれません。
(音楽愛好家・小栗勘太郎)
[DIAMOND online]
Posted by nob : 2012年05月25日 12:16
受け容れること、、、幸せへの第一歩。。。
■いやな人間に出会ったら、まずはほほえみなさい
今日の一言
寒さに対抗する唯一の方法は、寒さに満足することである。
激怒を端的に表す動作と言えば、我と我が身をかきむしることである。これは自分で自分を痛めつけ、自分で自分に復讐する動作である。子供はまずこれをやってみる。そして不機嫌のしかけた罠に落ち込む。
泣いてはまた泣き、腹を立てては癇癪を起こし、絶対にご機嫌になんてなってやるもんかと思いながら、自分で自分を慰めて拗ねてみせる。好きな人をわざと苦しめて自分を二重に罰し、自分を懲らしめるために他人に悪さをする。
無知を知るのを恐れて、もう本は読まないとうそぶく。強情に強情を張り、咳をしては怒り、侮辱されたことをわざわざ思い出して自分から気持ちをささくれ立たせ、自分を傷つけ辱めるようなことを悲劇役者よろしく自分に言い散らす。
万事いちばん悪いことが真実なのだと考え、いやな人間を思い浮かべてはことさらそのまねをし、信じてもいないことを試して失敗した末に「どうせ失敗すると思っていたさ。俺の運なんてそんなものだ」なぞと呟く。
あちこちで仏頂面をし、他人にうんざりし、人のいやがることばかりしているくせに、嫌われると驚く。むきになって眠ろうとし、どんなうれしいことも疑ってかかり、何事もつまらなそうにして文句をつけ、不機嫌に不機嫌の上塗りをする。
そんな状態で自分を点検しては、「自分は臆病者だ」「何をやってもへまばかりする」「物忘れもひどい」「もう年だ」などと思い込む。そしておおげさにいやな顔を作って鏡をのぞき込む。
——不機嫌の罠に落ち込むと、こういうことになる。
よい希望は運命を変え本物の喜びをもたらす
だから私は、こんなことを言う人が大好きだ。「なんて寒さだ。健康にはこれがいちばんだ」。なぜって、これ以上の対処法はないからである。北風が吹いているときは、手をこすり合わせるのはいつもの倍もよいことになる。本能的な動作には知恵に劣らぬ価値があり、身体は喜んで反応する。寒さに対抗する唯一の方法は、寒さに満足することである。
喜びの達人スピノザなら「暖まったから満足しているのではない、満足しているから暖まるのだ」と言うことだろう。それに倣って、こう言おう。「成功したから満足しているのではない、満足しているから成功したのだ」と。
喜びを探したいなら、まず先に喜びを蓄えておくのがよい。受け取る前に感謝するのがよい。希望は希望を持つ理由を生み出し、よい前兆は本物を招くからである。となれば、あらゆるものがよい前兆、うれしい知らせでなければならない。
「カラスのお告げも、気持ち次第で幸運の前兆になる」とエピクテトスは言った。エピクテトスが言わんとしたのは、何事も喜びとせよ、ということだけでなく、よい希望は運命を変え本物の喜びをもたらす、ということである。だから、自分で自分がきらいになっているいやな人間に出会ったら、まずはほほえみなさい。眠りたいときは、眠れると信じなさい。誰にとっても、この世で最大の敵は自分自身である。
不機嫌な動作は端々まで被害妄想が詰まっている
先ほど私は、常軌を逸して不機嫌な人のことを書いた。だがあのように一種気の触れた状態は、誰にでもある過ちを誇大に示しているに過ぎない。不機嫌な動作は、たとえかすかなものであっても、端々まで被害妄想が詰まっている。この種の狂気は、神経のどこかに小さな病気が巣食っているせいなのかもしれない。あんなふうにしていたら、しまいには自分の墓穴を掘ることになるだろう。
とは言え彼らからも学べることはある。あの気の毒な人たちは、誰もがする勘違いを拡大鏡でも通したように誇大に示しているからだ。あの人たちは、自分で問いを発して自分で答え、一人芝居を演じている。あの呪文のようなセリフから読み取れることは必ずある。ただしそれは、一人ひとりが理解しなければいけない。
[日経ビジネス]
Posted by nob : 2012年05月25日 11:54
「心配性とはすでに想像力を敵に回してしまった人」/スタンダール
■他人を許すには、まずは自分を許すことが大事
今日の一言
不機嫌になった自分を許してあげなさい。他人を許すには、まずは自分を許すことが大事である。
誰でも、風向きや胃の調子によって機嫌が悪くなるものだ。扉を蹴飛ばす人もいれば、扉に八つ当たりするように無意味な言葉を吐き散らす人もいる。心の広い人は、こうした出来事を忘れてしまう。そもそもそんなことは気にしないので、他人がやったことでも自分がやったことでも黙って受け入れ、完全に許してやる。
ところが不機嫌を売りにして、これみよがしに不機嫌になっている人もめずらしくない。この人はそうやって不機嫌が性格になってしまい、あのときあいつは自分の機嫌を損ねた、と言ってはその人をきらいになったりする。ほんとうは不機嫌になった自分を許すことが必要なのに、それはめったに行われていない。
他人を許すには、まずは自分を許すことが大事である。それをせずに際限なく後悔していると、つい他人のあらを誇大に考えやすい。こうしていつまでも不機嫌はなおらず、「どうせ自分はこうなのさ」などと開き直ったりする。これは、自分がわかっていないことを口にする物言いである。
不眠の人はあらゆる物音に耳をそばだてている
ときに匂いが鼻につくことがある。それでも、花束やオーデコロンが原因の不機嫌がずっと続くいうことはあるまい。ところが、ほんのかすかな匂いまで嗅ぎ付け嗅ぎ分けて、これが頭痛の原因だと言い張る人がいる。こういう人は、煙で咳が出たといった調子で、万事に文句を付ける。家の中にこの手の暴君がいることは、誰でも知っているだろう。
不眠に悩む人は、どうしても眠れないと訴え、どんなかすかな音でも目が覚めてしまうと主張するけれども、これは、ほかならぬ当人があらゆる物音に耳をそばだて、家中の者を責め立てようとしていたからなのである。こういう人は、自分の不機嫌を監視しそこなってうっかり眠ってしまったことにまで腹を立てる。人間は、どうやらどんなことにも熱中できるらしい。実際私はこの目で見たのだが、トランプに負けることにさえ熱中する人がいる。
どうも物忘れがひどいとか、言葉が出てこないと思い始めた人の場合、すぐに証拠が見つかって、善良な人の喜劇が悲劇になってしまうことがある。こんなふうに、本物の病気や年齢に伴う影響は、否定しようがない。
だがその一方で、医者が昔から気づいていたように、病人には強固な思い込みから症状を探し、やすやすと見つけてしまう傾向がある。このように些細なことを増幅させる傾向が、ほとんどすべての情念と大方の病気、とりわけ精神の病気を生み出している。ヒステリー研究で名高い神経学者のシャルコなどは、女性の患者が訴えることを一切信じなくなったほどだ。こうして医者が耳を貸さなくなった結果、ある種の病気は完全に消滅したか、すくなくとも消滅しかかっている。
「心配性とはすでに想像力を敵に回してしまった人」
ひところもてはやされたフロイトの学説が早くも評価されなくなったのも、心配性の人にはどんなこともたやすく信じさせられるからである。ちなみにあのスタンダールは、心配性とはすでに想像力を敵に回してしまった人だと言っている。
フロイト学説の基盤となっている性の問題は、ここでは取り上げるまい。性というものは、人間がことさらに重んじ、一種野生の叙情で彩るから重要になるに過ぎない。これはみなよくわかっていることだろう。
それに、この医者の思想が病人にとってけっしてよいものでないことは、誰もが知っている。ただし、病人がこの異質な思想をすぐさま見抜いて我がものにし、それでもってひどく立派な仮説をたちどころに立証してのけることは、あまり知られていない。かくして、ある種の記憶だけがそっくり抜け落ちるという驚くべき病気が登場するにいたった。思い込みも病気の一種であることは、忘れられてしまったようである。
[日経ビジネス]
Posted by nob : 2012年05月25日 11:44
それにしても。。。
■フェイスブック:投資家ら提訴「上場で2000億円損失」
交流サイト最大手の米フェイスブックの株式取引で損失を被ったとして、投資家らが23日、フェイスブックや金融機関に損害賠償を求め、ニューヨークの裁判所に提訴した。同様の投資家とともに集団訴訟として扱うよう要求、全体では25億ドル(約1990億円)超の損失になるとしている。
訴状によると、対象はマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)ら役員を含むフェイスブックと、米モルガン・スタンレーやゴールドマン・サックスなど上場に関係した金融大手。(共同)
[毎日新聞]
Posted by nob : 2012年05月24日 08:34
御箸五観
一に、自分の行いを反省し、この食物がどうして作られたかを思う
二に、自分の徳を積む行いが、完全か欠けているか多いか少ないかを思う
三に、尊心を妨げ過ちを起すのは、貪りといかりと愚痴であることを思う
四に、食物は養いの為であり、正しく食物を必要なだけとることを思う
五に、正しい生活を目標にして、徒らに世間の栄達を願はないことを思う
〔高野山/西禅院〕
Posted by nob : 2012年05月23日 21:27
上がろうが下がろうが所詮は絵空事、、、でもまた少し持ち直すことでしょう。。。
■フェイスブック株、急降下 収益懸念、「失敗」指摘も
【ニューヨーク共同】鳴り物入りで18日に上場したインターネット交流サイト最大手、米フェイスブックの株価下落が止まらない。初日のナスダック市場の混乱に続き、収益力への懸念が浮上。市場のお祭りムードは吹き飛び、早くも「失敗」との声が出始めている。
公開価格からの下落率は上場から3営業日で18%余りとなり、米メディアによると過去5年の大型上場で最悪。時価総額は18日の約1050億ドル(約8兆3500億円)から22日の約850億ドルへ、200億ドル(約1兆6千億円)も減った。
[47NEWS]
Posted by nob : 2012年05月23日 21:20
絵空事にも限界があるのだから。。。
■米フェイスブック株11%安 上場2日目で公募価格割れ
21日のニューヨーク株式市場で、18日に上場した世界最大の交流サイト、米フェイスブックの株価は前週末より大きく下落。終値は11%安い34.03ドルとなり、上場2日目で公募価格(1株=38ドル)を割り込んだ。
21日は取引開始直後から急落し、一時は前週末より13%超下落した。短期の売買で利益をあげようとする投資家の売り注文が集まったとみられる。上場初日の初値は公募価格を約10%上回ったが、終値は0.6%高にとどまっていた。
同社をめぐっては、約37億ドル(約2900億円)の昨年の売上高に対し、約1千億ドル(約8兆円)の時価総額は評価が過大だという指摘が出ており、「大型上場への投資家の期待が大きすぎた」(米アナリスト)という声も出始めている。(ニューヨーク=畑中徹)
[朝日新聞]
Posted by nob : 2012年05月22日 11:59
顧客満足より自社利益を優先する企業の行く末は明白。。。
■アップル、グーグル、フェイスブックが支配する世界――SFの悪夢は現実になるか
(CNN) 強大な力を持ったIT企業が2023年までに世界を支配する――。今夏劇場公開されるSF映画「プロメテウス」(リドリー・スコット監督)はそんな未来を描く作品だ。映画に登場するウェイランド社のピーター・ウェイランド社長は、「我々は人間と見分けが付かないアンドロイドを作り出せる」「我々は神になった」と宣言する。
スコット監督が描く2023年は、単なるSFに終わらないかもしれない。グーグル、フェイスブック、アップルなどの巨大ハイテク企業は、巨額の富と力を手にしているという点で、「神」の様相を帯びている。
フェイスブックは9億人の会員を擁し、過去最大規模となる1000億ドル規模の株式公開(IPO)も目前だ。だがこれは同社による世界変革の始まりにすぎないとマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は言い、いずれ地球上の全人類80億人を結び付けたいと公言する。
一方、強い影響力を持つようになったグーグルは、メガネ型ディスプレーや自動走行車といった未来志向のプロジェクトに加え、世界のGDP(国内総生産)を一気に押し上げる可能性を秘めた小惑星の資源探査プロジェクトに資金提供を申し出た。
グーグルがロボット(つまりウェイランド社長の言うアンドロイド)の開発に乗り出すのは時間の問題かもしれない。シリコンバレーでは、私たちの仕事をすべてアンドロイドがやってくれる未来を夢見る夢想家もいる。
アップルはといえば、過去最高となった業績発表を受けて株価は5月に10%急騰。時価総額はポーランドのGDPを超えた。もしその気になれば、単独で欧州の金融危機にさえ対応し得る。そしてアップルはウェイランド社と同様に、社会的責任を捨てたかのように見える。
つまりプロメテウスが描く2023年の姿は、実は完全に架空のものとは言い切れないのかもしれない。
アップル、グーグル、フェイスブックの3社は富と影響力においてウェイランド社と化しつつありながら、蓄えた富をほとんど社会に還元していない。
例えばグーグルは、技術とサービスにおける強大な影響力を行使して競争を阻害した可能性があるとして、欧州連合(EU)と米国の当局が独禁法違反の疑いで近く調査に乗り出す見通しだ。同社はこれを否定している。
米連邦取引委員会(FCC)は先月まとめた報告書で、グーグルの社内にはユーザーの電子メールやパスワードといった個人情報の収集を目的とした組織的な制度があると指摘した。
フェイスブックは会員情報の利用をめぐって果てしないいたちごっこを演じている。「タイムライン」「オープングラフ」といった製品を見る限り、ザッカーバーグ氏はユーザーのプライバシーを侵害し、自分の会社の価値を高めてくれるデータ製品としてユーザーをパッケージ化することに余念がないようだ。
税金の問題も小さくない。米紙ニューヨーク・タイムズの報道によれば、S&P500種株価指数を構成するIT企業(アップル、グーグル、ヤフーなどを含む)が10年5月以降に世界で払った税額は、平均するとほかの業界より3分の1少ないという。
同紙の記事はアップルの税逃れ戦略にスポットを当て、「IT企業の中でもアップルの税金は低い」と報道。米ネバダ州、ルクセンブルク、英領バージン諸島といったタックスヘイブン(租税回避地)の拠点設置から、「ダブル・アイリッシュ」と呼ばれる複雑な税体系の利用に至るまで、同社は合法的な税の抜け穴を執拗に利用してきたと伝えている。
映画プロメテウスの結末がどうなるかはさておき、フェイスブック、グーグル、アップルのような企業が不自然な力と富を蓄え続けた場合、現実社会が不幸な結末を迎えることだけは確信を持って予想できる。
小惑星を探索したり、ロボットに私たちの仕事を肩代わりさせたりするのは大いに結構。だが巨大IT企業がその社会的責任を認識しない限り、私たちの現実の未来は、スコット監督の映画が描くSFの世界と同じような悪夢になりかねない。
◇
寄稿したアンドルー・キーン氏は英国系米国人の評論家。著書に「The Cult of the Amateur」などがある。
[CNN]
Posted by nob : 2012年05月20日 06:49
もちろん気付いていない人々を含めて、、、
本当に幸せな人々は
自らの幸せを決して語らない。。。
本当に幸せになってみれば解る
他人に語る必要性などどこにもないことに。。。
それにそもそも
好きな相手にしか本当のことすら語らない。。。
Posted by nob : 2012年05月17日 23:28
原発再稼働の是非ではない、、、真の問題は使用済み核燃料処分問題。。。
■核燃処理 再処理・直接処分併存 最も評価
内閣府原子力委員会小委員会の最終会合が16日、東京都内で開かれた。核燃サイクル政策の選択肢に関し、使用済み核燃料の再処理と地中に埋める直接処分の併存が「将来の原発規模が不透明な場合は政策の柔軟性があることから最も優れている」などとする総合評価を取りまとめた。今後、原子力委の「新大綱策定会議」で議論を重ねる。議論の行方は、今夏にも決まる国の新しいエネルギー政策の策定作業に影響を与えそうだ。
総合評価は使用済み燃料の〈1〉全量再処理〈2〉再処理と直接処分の併存〈3〉全量直接処分——の3選択肢について、資源節約では全量再処理、柔軟性では併存、コスト面では全量直接処分が優れているとした。一方、全量再処理は経済面で課題があり、併存では使用済み燃料の扱いが不透明になり、全量直接処分は再処理工場の使用済み燃料が返還されるなどのデメリットがあると結論づけた。
また、どの選択肢でも、使用済み燃料の貯蔵能力増強や放射性廃棄物の最終処分施設の立地促進など課題が残ると指摘した。
会合では前回に続き、六ヶ所村の使用済み核燃料再処理工場の操業を一時見合わせるなどの「留保」案の取り扱いもテーマとなった。事務局が工場の一部を稼働させながら2〜5年、政策決定を留保する「活動継続留保」と、工場の操業を5年程度中断する「凍結留保」の二つの留保案を示したが、委員の賛否は割れた。結局、留保案は選択肢には含めず、総合評価でメリット、デメリットがあることを記した。
総合評価は23日に開かれる原子力委の「新大綱策定会議」に示される。
会議を終えた小委員会の鈴木達治郎座長は「選択肢の特質を明記したので、今後の議論に役立つ。どの選択肢でも課題が多く非常に難しい選択を迫られている」と記者団に話した。
[読売新聞]
Posted by nob : 2012年05月17日 06:53
変化のための推進力は、、、
自分自身の中にしかない。。。
Posted by nob : 2012年05月15日 22:20
意識のベクトルの方向を変えるだけでいい。。。
■人はそう簡単に変わらない。
すべてを変える必要もない
自分は変わったという錯覚に陥る人たち
ある会合でこんな話を聞いたことがあります。
「研修やワークショップなどで人に教えるときは、あらかじめ何が得られるかを参加者に明らかにし、帰るときにあなたはこう変わっていますと伝えなさい」
研修やワークショップに参加するような人は、ほんの一部の例外を除いて、自分を変えたいと思っている人、今後成長していくために自分は変わらなければならないと切実に思っている人が大半です。
しかし、たった数時間や1日、長くても数日で人を変えることなど、到底できるとは思えません。
にもかかわらず、会合で主張された「相手を変えよう」という考え方は、参加者の「変わりたい」「変わらなければならない」という心理につけ込みなさいということと同義だと思わざるを得ません。
参加者に、あらかじめ「変わりますよ」と刷り込んでおけば、変わらなければと思っている人は「変われるんだ」と期待して話を聞くものです。そこで話された内容が自分を変えるようなものではなくても、変わったと思い込みたい参加者は、自らすすんで変わったと錯覚してくれるものです。
研修やワークショップの最後に、講師がよくこんなことを言います。
「皆さんは間違いなく変わっていますよ。初めてここに来たときとはまったくの別人になっています。今や、皆さんは他の人にレクチャーできるほどに変わったのです」
こんなことを言われると、参加者は本当に自分が変わったと思い込みます。換言すれば、変わりたいと思っていたからこそ、実際には変わったわけでもないのに変わったと思い込みたいだけなのではないでしょうか。
人は短時間でガラッと変わることはない
「たった30分で人は変われる」
少し前であれば、こんな物言いに対して多くの人は「怪しい」と感じたものではないでしょうか。しかし、今は短い時間で変わるという主張が説得力をもつようです。
「たったひと言で人は変われる」
「2秒であなたの犬が変わる躾」
二つ目の例で変わるのは人間ではありませんが、短時間で犬を変えたいと考えているのは人間なので、考え方は同じです。
たとえば催眠術のように、「今から三つ手を叩けば、あなたは生まれ変わる」とやられて生まれ変わった気になるのは、その人自身が本当の意味で変化したり成長したりすることとはまったく関係のないことです。
現在ではほとんどやりませんが、対人恐怖を抱える人に催眠療法を施すことで、人前に出る勇気を与えるという治療がありました。これにしても、その場しのぎにすぎないもので、いずれ時がたてば元に戻るのが一般的です。
カウンセリングや精神医療の世界では、患者さんにこう明言します。
「あなたの悩んでいる『眠れない』とか『食事が喉を通らない』など、部分的な悩みについては直すことはできますが、すべての人格を変えることはできません」
まさに「ほどほど」にしか変えられない。ややもすると冷たい言い方に聞こえるかもしれませんが、これが事実であり、誠実に対応するにはこれ以外の言い方がないのです。
「ここへ来たらすべての悩みが解決し、すべての病気が治ります」
こんなことを平気でいう人もいるようですが、これが真実とは思えません。患者さんに変な期待を持たせてしまうのも大きな問題でしょう。患者さんのなかには、大きく変われないと聞いて失望してしまう人もいるかもしれませんが、いい意味でも悪い意味でも、人間はガラッと変わることはないのです。
1000年経っても変わらない人の本質
『源氏物語』全54帖のうち、第45帖の「椿姫」から第54帖の「夢浮橋」までの10帖は「宇治十帖」と呼ばれています。
この「宇治十帖」は、主人公である光源氏が亡くなったあとの子や孫の代の話で、何人かの男女が登場して、くっついたり離れたりを繰り返す物語です。主として薫中将と匂宮が女性を奪い合うといった話ですが、光源氏という強烈なキャラクターが不在のため、今ひとつメリハリのない話だと理解していました。
ある大学の先生に言われてハッとしました。「宇治十帖」は、現代人に通ずるものがあるというのです。
薫中将や匂宮は、育ちの良い二世、三世のボンボン。女好きだけれども何らかの障害が立ちはだかるとすぐに諦めてしまうという、ガツガツしていない草食系男子。物語には母親の言いなりになるマザコンという存在も登場します。
反対に、女性たちのほうは積極的です。
その象徴は「思う」という言葉が出てくることです。当時の女性は、自分の考えを堂々と表明することはほとんどなく、男性の意のままに動くというのが一般的でした。先生が言うには「思う」という言葉を使って自分の意思を表明するのは、非常に珍しいことだそうです。
本当はAという男性が好きなのに、Bという男性のほうが立場的に安定していると値踏みしたり、好きな相手の気を惹こうとして、好きでもない男性と付き合う女性などは、現代の若い女性とまったく同じ気質です。
人間は、親子や兄弟や男女の間で今と同じようなことで悩み苦しみ、そのことで死ぬだの生きるだのと言い続けてきました。それは1000年経った今でも変わっていないことを思い知らされて、愕然としました。
1000年経っても、人間の本質は変わりません。
それなのに、現代になったからといって人が一瞬で変わるとは思えません。にもかかわらず、現代人は短時間に変わりたがり、それができると錯覚しているのです。
全面的に変えようとせず
マイナーチェンジするだけでいい
新年度を迎えるにあたり、被災地の新聞にはこんな見出しが躍りました。
「さあ新年度、いよいよ復興へ」
3月までは中止されていた制度が4月1日を機に元に戻る。たとえば、3月までは違う場所でやっていた運転免許証の更新を、4月1日から元の場所に戻したそうです。
1月1日からでもなく、3月11日からでもなく、多くのことが4月1日から変わるということに不思議な感覚を覚えました。
もちろん、4月1日をきっかけに使うのは悪いことではありません。1枚ページがめくれた、ちょっと上着を着替えたという程度の感覚であれば構わないと思います。
しかし、そんなことをしたところで被災者の気持ちの持ちようが変わることはないでしょう。なかには元に戻すことで被災者に不利益になることもあると思います。「さあ新年度」という号令によって、すべての面において「変わりなさい」というムードになるのは不自然な感じを受けてしまいます。
当たり前のことですが、変わる部分もあれば変わらない部分もある。この感覚を自然に持っていればいいのではないでしょうか。人格という点で見れば、全面的に変わってしまうことはまったく不自然です。
診察室を訪れる患者さんに短所を尋ねると、多くの人が「人に左右される」「引っ込み思案」だと言います。彼らと話をしていると、こういう性格だから損をしていると言い、会社でもできれば他の人のようにバリバリやりたいと言います。
しかし、その人のチャームポイントは、少しオドオドしている点であり、遠慮しながらおくゆかしく喋る点だと思います。その人が突然人前でペラペラ話すような人になってしまったら、この人の持つ本来の魅力はなくなり、どこにでもいる単なる仕事のできる人になってしまうだけです。
この場合、短所を全面的に変えるのではなく、たとえば会議とかプレゼンのときに少しだけ大きな声を出してみるなどのマイナーチェンジをすればいいだけの話です。ちょっとしたトレーニングでできる単純でテクニカルな話です。
自分を変えようとするあまり、自分の良さまで消してしまうのは非常にもったいないことだと思えてなりません。
[DIAMOND online]
Posted by nob : 2012年05月15日 22:10
民主党政権の終焉に小沢氏本人に首相を任せてみたい。。。
■小沢無罪 この国は激変するか
<小沢復権の後、民主党政権は一新されるのか、小沢は民主党を変えられるのか>
無罪判決後も小沢叩きに血道を上げる大マスコミの狂気の報道を見ていると、ホント、この国は絶望的だ。
つい先日も世論調査の数字を理由に「(小沢氏は)説明責任を果たしていない」「党員資格停止解除の必要はない」とあおっていたが、嫌になるのは、こうした報道を受けた民主党の幹部たちの反応だ。いまだに「小沢切りこそが正義」と勘違いしているのである。
無罪判決のときに野田首相は言葉がなかった。多くの閣僚もノーコメント。前原政調会長は「三審制」を理由に党員資格停止解除に「待った」をかけた。政治ジャーナリストの角谷浩一氏は驚いていた。
「同じ政党の同志なのですよ。無罪判決なのに、歓迎の言葉もない。この反応に民主党の現状が象徴されています」
つまり、大マスコミも民主党の野田執行部も小沢を座敷牢に閉じ込めておきたいのだ。そのためにはあらゆる理屈を持ってくる。藤井税調会長は「証人喚問は当然だ」と言った。無罪判決で証人喚問って何だ? 野党の党利党略に“仲間”が同調だからどうにもならない。
「これは消費税をめぐる対立ではない。政策論争であれば、大いにやればいい。排除する必要はない。要するに、小沢氏が怖い執行部側は何が何でも小沢氏を追放したいのですよ。本来ならば、大メディアがそうした無意味な政争、対立をいさめるべきなのに、一緒になってあおっている。これはどうにもなりません」(政治評論家・野上忠興氏)
小沢は無罪を勝ち取ったが、それでもアホな民主党は変わらない。小沢の腕力をもってしてもバカに付けるクスリはない。そんな気分になってくる。
<小沢抹殺を狙う勢力はこれからどう動く>
小沢無罪が面白くない野田執行部は今後、どんな小沢潰しをやってくるのか。ささやかれているのが連休明けの内閣改造だ。
「小沢氏に近い輿石幹事長と問責が可決された前田・田中の2閣僚をまとめて代えるのです。消費増税の法案を成立させるには野党と組むしかない野田首相は、障害となる2大臣を早く交代させたい。しかし、輿石氏が猛反対している。それなら3人まとめてクビにしようというのです。後任はすべて自分たち主流派で占め、小沢グループには一切渡さない。『元代表を支持しても何も得しない』ことを見せつけ、ついていく議員をひとりでも減らすのが狙いです」(民主党関係者)
2大臣の更迭については、前原政調会長も先月30日、「ベストの判断をすると確信している」と後押しし始めた。輿石幹事長については、中間派の議員から「参院議員の幹事長はやはり無理がある」との不満が高まっている。
3人をクビにし、党員資格停止処分が解除される小沢元代表を徹底的に排除するプランは着々と進行している。
「3月上旬に鳩山元首相が仲介役となり、野田・小沢会談を実現させようとしたが、消費増税の考え方が根本的に違うので実現しなかった。野田首相には『小沢氏を要職に起用して取り込もう』なんて考えは毛頭ありません。排除のみです」(ジャーナリスト・小谷洋之氏)
やれるものならやってみろよ、だ。
[日刊ゲンダイ]
Posted by nob : 2012年05月06日 13:00
胸が詰まります。。。
■「盲目活動家」脱出劇
陳光誠を救った女性の勇気と行動力
日本政府に支援求める
城山英巳 (時事通信北京特派員)
城山英巳 (しろやま・ひでみ) 時事通信北京特派員
1969年生まれ、慶應義塾大学文学部卒業後、時事通信社入社。社会部、外信部を経て2002年6月から07年10月まで中国総局(北京)特派員。外信部を経て11年8月から北京特派員。11年、早稲田大学大学院修士課程修了、現在、同大学院博士後期課程在籍中。著書に『中国臓器市場』(新潮社)、『中国共産党「天皇工作」秘録』(文春新書、「第22回アジア・太平洋賞」特別賞受賞)、近著に『中国人一億人電脳調査 共産党より日本が好き?』(文春新書)がある。
「盲目の人権活動家」として知られる陳光誠氏(40)が、軟禁されていた中国山東省臨沂市沂南県東師古村の自宅から脱出し、北京に向かい、米国大使館に保護されるという「奇跡」が起こった。その奇跡を起こしたのは、いくら政府から迫害を受けても「永遠にあきらめない」と言い続けた陳氏の執念の賜物だが、それを支えた女性人権活動家らの勇気も忘れてはいけない。
200回以上転倒 自宅の塀を乗り越えた陳光誠
東師古村はどこにでもあるようなのどかな農村である。しかし私が昨年10月末、村近くを走る国道をタクシーで走り、村周辺で取材した際、当局者や彼らの雇った暴漢ら数百人にも上る見張りが、陳氏の自宅を中心に7~8重にも配置されていたとみられる。
陳氏は2006年に言われなき罪で懲役4年3月の実刑判決を受け、出所した後も自宅で過酷な軟禁が続いた。地元幹部らにたびたび激しく暴力を振るわれ、外部との接触も遮断された。
こうした現実に立ち上がったのが、インターネットで「光誠に自由」と訴えた何培蓉さん(40)ら女性人権活動家たちだった。彼女らの呼び掛けで昨年8月以降、わずか数カ月間で計約200人もの若者が、陳氏を支援しようと村に向かっては次々と拘束されたり暴力を受けたりした。「維穏」(安定維持)の名の下で地元政府は、村に突入しようとする暴漢の数を一層拡大させた。
陳氏は4月22日深夜、北京に向けて自宅の塀を乗り越えた。目は見えず200回以上も転倒したが、研ぎすまされた聴力と気配を頼りに突き進んだ。何さんは陳氏救出の計画・実行者だった。そして27日午後、陳氏は米大使館に保護されたが、何さんは公安当局に拘束された。
「今北京にいます。会えませんか」
何培蓉さんからの連絡
「こんにちは。今北京にいます。会えませんか」。何さんから突然私に、ネット電話「スカイプ」のチャットに連絡があったのは24日午前9時前だった。
公安当局から「敏感な人物」とみられる何さんは1~2週間に1回の割合で、秘密警察「国保」(公安局国内安全保衛隊)から事情聴取を受け、動向を監視されている。携帯電話は盗聴されている可能性が高いため連絡の際にはスカイプを多用する。
この日夜に会う約束をしたが、彼女と連絡が取れなくなった。後で分かったことだが、自宅を脱出した陳氏から急きょ連絡が入ったのだった。自ら山東省に向かい、陳氏を北京に連れて来る最中だった。陳氏から連絡が入ったのは24日深夜。「ごめんなさい。いましがた重要な状況だった。携帯電話を切っていた」
25日午前11時に会ったが、普段は柔和で落ち着いた表情の何さんの顔はこの時、明らかに強ばっていた。彼女の話は次のような内容だった。
「日本政府に声明を出してほしい」
「緊急に重大なことが起こった。今は何が起こったかは言えない。明日、遅くても明後日には発表するので、それまで待ってほしい。今、外交努力が必要です。米国、日本、EU(欧州連合)に支持してほしい。われわれと連携する米民間団体が近く国務省と交渉する。日本政府にも重大な問題が公表された際、即座に外交声明を出してほしい。陳氏や家族の安全や、陳氏を支援するわれわれの安全のためにも日本の支援が必要です」
私は「陳光誠氏の病状が緊急を要する状態なのか」と尋ねたが、彼女は「それは違う」と否定した。昨年2月に激しい暴力を加えられ、ネットで陳氏の映像が流れたことがあったが、「その時より重大なことだ。あなたが想像するよう深刻な事態です」としか明かさない。
さらにこう語気を強めた。「われわれの勇気を見てほしい」。しかしあの時点でまさかあれだけ厳しい監視を脱出して北京に来ているなんて思いもしなかった。
「裸足の弁護士」陳光誠の人物像
陳光誠とは一体何者なのか? 詳しくは拙文「中国政府が恐れる盲目の人権活動家」(文藝春秋、12年1月号)を参照していただきたいが、かいつまんで説明しておこう。
乳児の頃、高熱を出し、まともな医療もない環境で両目を失明。18歳になってようやく小学校(盲学校)に入学し、その後、南京の大学で漢方医学を学んだものの、マッサージ師になるより、関心を持ったのは法律だった。障害者や農民らの差別問題に関心を抱き、独学で法律を学び、社会的弱者のため訴状を書いたり、法律相談を受けたりして「赤脚(裸足)の弁護士」と呼ばれるようになった。
陳氏の友人である北京の人権派弁護士は、「正義感が強く、勇敢に公共の利益を守ろうとした。心はぴかぴかに光っており、汚れた所が全くない」と語る。
05年、地元の強制中絶問題を告発し、彼は一躍注目を集めるようになる。東師古村周辺で陳氏とともに調査した別の人権派弁護士はこう明かす。
「地元当局者は子供がいる女性を見つけては暴力を使って避妊リングなどを強制した。女性が逃げると、圧力を加えるため夫や両親を捕まえる。さらに親戚や近所の人もどんどん捕まえて拷問を繰り返した」。実に臨沂市の人口の1%強に当たる約13万人が結紮(けっさく)などを強要されたと、陳氏は見ていた。
見えなくとも「すべて分かっている」
実は、陳氏が村を脱出したのは今回が初めてではない。05年夏、強制中絶問題を訴えるため、夜中に自宅を飛び出し、暴漢の追っ手を振り切り、上海、南京を経て北京に向かった。北京で出迎えた江天勇弁護士と一緒に米国大使館に行ったが、臨沂から追い掛けてきた公安当局者や暴漢ら6人が陳の居場所を突き止め、陳氏を連れ帰ろうとした。
「山東省から来た人たちが盲人を捕まえようとしている」。江氏が大声で叫ぶと、野次馬が集まってきた。暴漢がためらっている隙に、陳氏が江氏を引っ張って地下鉄の駅に入り、列車に乗り、出発の間際に降りるなどして6人を次々と振り切ってしまった。「陳氏はすべてを分かっている。彼が私を案内してくれた」。江氏は当時を振り返った。
しかし陳氏は結局、待ち伏せていた臨沂の公安当局者に捕まり、殴打されながら車に無理矢理乗せられ、連れ戻された。それ以降、陳氏への弾圧は強まり、06年3月、ついに自宅から連れ去られ、外部との連絡を絶った。公共財産を損壊し、群衆を組織して交通をかく乱させた、という言われなき罪で同年8月には懲役4年3月の実刑判決を受けるのだ。
この際、陳氏と接見した弁護人・李方平氏は同氏が「永遠にあきらめません」と口にしたのを今でも鮮明に覚えている。
陳氏が拘束されたばかりの06年4月、米タイム誌は「世界をつくる100人」を発表したが、陳氏はその中で温家宝首相と共に名を連ねた。さらに服役中の07年にアジアのノーベル賞と言われる「マグサイサイ賞」を受賞。授賞式に代理出席しようとした妻の袁偉静さんに対し、公安当局は出国を認めなかった。
過酷な軟禁生活
地元幹部の暴力と腐敗を暴露
陳氏が出所したのは10年9月。しかし待っていたのは過酷な軟禁生活だった。27日、北京で安全な場所に入った陳氏は、「敬愛する温総理」と呼び掛けるビデオメッセージをインターネット上で公表し、地元幹部らの暴力と腐敗・不正の実態を暴露した。
「彼らはわが家に乱入し、大の男が十数人も寄ってかかって私の妻に暴力を振るった。妻を床に押し付け、布団をかぶせて数時間も殴る蹴るの暴行を加えた。私も同様に暴行を受けた」
「母は誕生日に郷鎮の党幹部に腕をつかまれ、押し倒された。扉に頭をぶつけて泣き崩れた母は『若いことを頼りにこんなことをするの』と聞くと、彼らは恥も知らずに『若いからいいんだ。これが真実だ。あんたは年寄りだ。俺には勝てないだろう』と言い放った」
「善良な網民(ネット市民)のたゆまない関心の中、(村周辺での)見張りは最も多い時で数百人に達し、われわれの村全体が封鎖された。(中略)私の迫害に関与した県や鎮の幹部らは90~100人前後に達する。彼らは私に対して何度も違法な迫害を行った。徹底的な調査を要求します」
「私の問題は数年間が続いているが、なぜ解決しなかったのか疑問でしょう。権力者は自分の罪が暴露されるのを恐がり解決しようとしなかったからです。ここには大量の腐敗が存在する。(昨年)8月のことだったと記憶しているが、彼らが私に文化大革命式のつるし上げを行っていた際、『お前はネット上で 3000万元(約3億9000万円)を(陳氏の軟禁のために)使ったと言っていたが、あれは08年の数字だ。今やその倍でもきかない。しかも北京に行って高官に渡す賄賂は別だ。ネットで再びばらすことはできるか。できるものならやってみろ』と言い放った」
「こうした『維穏(安定維持)』経費について彼らは私に対して話したことがある。『県政府から数百万元単位で村に出されるが、幹部が大部分を懐に入れ、われわれ下っ端には少ししか入らない』。腐敗がどれだけ深刻か分かるでしょう。金と権力がどれほど乱用されていることか」
いわば地元では陳光誠問題が「産業」として成立、腐敗を増長させているのだ。
英語教師の何培蓉氏 単身で村に入る
江蘇省南京で英語教師の職に就く何培蓉さんはこうした厳しい迫害に遭っていた陳光誠氏や家族とひそかに連絡を取っていた。
何さんが最初に東師古村に向かったのは昨年1月。「1人で行った。05年に人権派弁護士が複数で村に調査に行った際、当局者に暴力を振るわれた。 1人で行ったから殴られずに村に入れた。陳氏には会えなかったが、母親には会った。泣いていた」。何さんは今年1月、私にこう語った。
2回目は昨年5月末から6月初め。今度は村に入れず、殴られた。南京にいったん戻らされたが、すぐに村にまた帰って来た。県で公安を統括する党政法委の担当者は何さんに「『維穏』だから仕方がない」と言い、また戻された。
秋になると、何さんらがネット上で「光誠を自由に」キャペーンを展開。村に向かった網民ばかりか、多くの著名な改革派知識人がネット上で陳光誠氏を支援する声を挙げたが、これも何さんらが仕掛けたことだった。
迫害は「地元判断」か「中央指示」か?
こうした網民や知識人の力が奏功したのか、6歳になっても小学校に通うことが許されなかった陳氏の娘も、通学時には見張りが付いたりするものの、学校に行くことが認められた。母親は外出して買い物を許されるようになった。確かに昨年11月ごろには陳氏一家をめぐる状況は好転したかに見えた。
その頃、地元幹部は陳氏と接触し、同氏への説得を始めたほか、12月初めには李源潮共産党中央組織部長が沂南県を視察。この視察を契機に迫害に関わった幹部が、陳問題に関与したことのない新たな幹部に交代した。ついに中央指導部が問題解決に向けて動き出したとの期待も高まった。
ここで補足しよう。05年以降の陳氏に対する迫害は、果たして地方幹部による独自の判断なのか、それとも胡錦濤総書記や公安・司法を担当する周永康党中央政法委書記ら中央の指示があったのか――。
クリントン米国務長官が陳氏問題に繰り返して懸念を表明したほか、国際社会が中国人権問題の「象徴」として関心を強める中、「陳光誠」は地方を超えた複雑な問題と化し、その都度、党中央の指示が存在したのは間違いない。さらに地元幹部はそれを忠実に実行するため過剰に反応したわけだが、自分たちに転がる巨額の「維穏費」のうまみを知り、迫害に拍車が掛かった面も否めなかった。
陳氏は温家宝首相宛てにメッセージを出したが、これは指示した中央の責任を棚上げし、地元政府の暴力や腐敗・不正に焦点を絞って、改革派として地方の腐敗に厳しい温首相に問題解決を迫るという極めて賢明な判断と言えよう。
「Xマス家族団らん」という希望
状況が好転する中、陳氏一家や何さんは一つの「希望」を抱いた。何さんは当時を振り返る。
「クリスマスから春節(旧正月=今年は1月23日)に、離れ離れになって会えない息子や兄弟が一緒に会って家族団らんができるか、を最後の『底線』(最低ライン)にしよう、と決めた。特に12月25日にかなうかどうか胸いっぱいの希望を持った」
しかし「われわれの希望は徹底的に打ちのめされた」(何さん)。かつて陳氏を迫害した同県政法委書記が、陳氏を担当する責任者として再び同じポストに舞い戻って来たのだ。減っていた自宅周辺の暴漢ら見張りの数もまた増えた。
状況は急激に悪化し、12月末には20人超が陳氏の家に押し掛け、理由もなく捜索した。1月下旬には陳氏の兄が死亡したが、外出を許されず、陳氏は体調を崩して卒倒した。
「陳氏と昨年7月に電話で話した際、家にある食料が十分ではないと訴えていたが、その後も持病の血便が続いたほか、彼の栄養不足は非常に深刻だった」。こうして「脱出」しか解決方法はないと考えるようになったのだ。
「陳ステッカー」を車と女性に貼ろう運動
何さんは、中国国内では決して報道されない「陳光誠」の存在がどうすれば世間に知られるようになるか常に必死で考えていた。
そこで思いついたのが、陳氏の似顔絵を描いたステッカーを4000枚作成し、ネットで呼び掛けて賛同した若者らと手分けし、中国各地で運転手を説得しては車に張らしてもらう「車貼活動」だった。
車にステッカーを張ったボランティア約30人が警察から事情聴取されたが、その地域は新疆ウイグル自治区やマカオ、米国、カナダまで広がった。「中国には真の『共鳴社会』を構築することが必要。そのためには(多数を占める)中産階級の覚醒が欠かせず、車を持つ中産階級をターゲットにした」と何さんは目的を語った。
続いて若い女性の太ももなどに陳氏のステッカーを張り付け、顔などを隠してその姿を写真に収め、ネットで公表するというキャンペーンも展開。当然のことながら男性の関心を集めるための何さんのアイデアだった。
スカイプで連絡中
何さんが当局に拘束される
そして最後の手段として計画した陳光誠氏の「脱出」計画。陳氏は最初、穴を掘ろうとしたが、見つかってしまい、その後は長時間、床に伏せて見張りを油断させた上で、見張りが水汲みに行ったわずか10分ほどの隙を見て自宅の塀を乗り越えて逃走。連絡を受けた何さんらが車で迎えたが、それまで陳氏は 20時間余りも1人でじっと身を潜めた。
陳氏が米大使館に保護される27日。午前4時ごろ、陳氏を北京にかくまった後、南京の自宅に帰った何さんから電話が入った。その後もスカイプでやり取りしたが、私にこう危機感をあらわにした。
「われわれが陳光誠氏を救出した。彼は今北京にいる。しかし現在、最も危険な時だ。彼が身を潜めている場所は非常に危険で、再び捕まり連れ戻される懸念がある」。何さんも陳がどこにいるか、連絡が取れなくなっていたのだ。
この日午後、米政府により陳の安全は確保されたが、「連絡を取り合いましょう。(私のスカイプは)ずっとオンラインだから」と話していた何さんは、午前11時すぎ、公安当局に拘束されてしまった。
[ウェッジ・インフィニティ]
Posted by nob : 2012年05月06日 12:42
明日への光、、、なすべきことをやり抜くごく当たり前の力から。。。
■原発全停止 暗闇から明日が見えるか
1970年3月14日、福井から大阪万博会場に「原子の火」が送られ新時代が開けた。あれから42年。北海道電力の泊原発3号機が定期検査に入り、日本の電力を支えてきた原発が全停止。異常な事態である。東京電力福島第1原発事故の収束に向けた対応や国内原発をめぐる混乱から見えてくるのは、安全装置のコントロール機能不全、「政治的人災」ともいうべき国のお粗末な状況だ。
国際社会に安全をアピールしてきた日本の原子力政策が破綻し、克服できない現実を示す象徴的な日である。政府は電力需給が厳しい関西圏へ向け、関西電力大飯原発3、4号機の再稼働に必死だが、ますます強まる政府への不信感が安全対策の信頼性を低下させ、地元同意を一層困難にしている。今後のエネルギー政策が定まらない中で原発の暗闇は広がるばかりである。
■地元は真剣に議論■
全電力消費の3割を担う基幹電源の原発が全停止するのは、一時的なのか。枝野幸男経済産業相は先月の講演で「5月6日から一瞬ゼロになる」と発言し、物議を醸した。
本県や地元おおい町は福島事故発生直後から緊急対策や安全基準を示すよう国に再三要請。一定の対策が示されると、県原子力安全専門委員会などで検証を重ねてきた。地元説明会では経済面と安全面の板挟みで苦悩しながらも率直な意見を述べる住民の姿があった。隣接の小浜市でも真剣な議論を行っている。
経産相の「一瞬」発言は原発再稼働を安易に考えたものか。政府の描くスケジュールに乗せようとするなら、勘違いも甚だしい。「停止は集団自殺」と言い放った民主党の仙谷由人政調会長代行は枝野氏とともに本県を訪れ、民主党県議らにプレッシャーを掛けた。暮らしや経済への影響があるとはいえ、一度「脱原発依存」を明言した民主党政権が再稼働へ政治力を駆使する状況に、国民の戸惑いや反発は強い。
■得られない安心感■
脱原発を明確に掲げ、過激な発言を繰り返すのは橋下徹大阪市長だけではない。隣県からは「もし福井県で事故が起きれば琵琶湖が汚染される」、名古屋からも「水源の木曽川上流が汚染される」と不安感を増幅させる政治的発言が相次ぐ。福島のような事故が起きれば真っ先に深刻な被害に遭うのは地元である。多様な意見があって当然だが、地元が丁寧な安全検証と議論を重ねる環境づくりも必要なのではないか。
事故の再発防止へ向けた専門的論議は、当初の暫定対策論から過酷事故の絶対防止へ格段にステップアップ。関電が「福島のような事故は起きない」と強調しても、重要な対策が中長期対策になっている限り、安心感を与えられなくなっているのも事実だ。地元町会や県会は近く本格協議に入るが、課題置き去りの拙速な結論ならば県民の納得を得られないだろう。よほど覚悟が必要だ。
■ウミを出し尽くせ■
「起こるはずのない」「起きてはいけない」事故の発生は、原子力安全規制のずさんさが露呈した瞬間でもあった。場当たり的な政府の初期対応、遅れた情報開示、事故責任が問われる経産省原子力安全・保安院が政府と一体化し、再稼働へ向けた新安全基準を自前でつくる矛盾、ダブルチェックの役割を放棄した原子力安全委員会、それに代わる原子力規制庁設置の大幅な遅れ、40年以上たっても漂流する核廃棄物。
再稼働に影響を与える福島事故検証は政府や国会、民間でも多角的に実施しているが、結論は出そろっていない。耐震安全性の見直しや津波対応、国の防災指針も明確でなく、地域防災計画も進まない。
安全の根拠と責任の所在はどこにあるのだろうか。原発リスクを地方に押しつけてきた消費構造を見直し、再生可能エネルギーへシフトする努力は不可欠だ。しかし、議論の短絡的な飛躍は現実を見失う。
原子力政策のウミを出し尽くし、安全の再構築が可能かを冷静に見極める英知と技術力が必要だ。重大な転換点に立ち、問われているのは、なすべきことをやり抜くごく当たり前の力ではないか。(北島 三男)
[福井新聞]
Posted by nob : 2012年05月06日 12:21
このまま決して再稼働させてはならない。。。
■【原発ゼロに】エネルギー政策、転換期に 泊3号機が定検入り 国内の全原発停止 草創期以来42年ぶり 「驚くべき転換」と米紙
国内の商業用原発50基が5日深夜、すべて停止する。唯一稼働している北海道電力泊原発3号機(北海道泊村)が定期検査に入る。全原発停止は草創期で2基体制だった1970年以来、42年ぶり。東京電力福島第1原発事故から約1年2カ月が経過し、日本は70年代の石油危機を経て原発をエネルギー政策の主軸に据えて以降、例のない「原発ゼロ」の事態に直面する。
政府が進める関西電力大飯原発3、4号機(福井県)の再稼働はめどが立っておらず、電力需要の高まる夏に向け生活や産業に影響が出る恐れが高まっている。中長期的には政策転換により、事故を教訓に原発に依存しない社会をつくる転機となる可能性がある。
泊3号機は5日午後5時から出力を下げ始め、午後11時ごろに発電を停止して定検入り。6日未明には原子炉が完全に停止する。
日本原子力発電の東海原発が初の営業運転を始めたのは66年。70年代に入ると関電と東電が競うように原発を建設し、各社も追随。90年代には沖縄電力を除く電力9社すべてが原発を保有して現在の体制が固まった。
国内の原発は2010年度には全電力量の26・4%を供給。東日本大震災直前には30基以上が稼働していた。
事故後、各地の原発は定検により順次停止。九州電力玄海原発(佐賀県)2、3号機が再稼働目前までこぎ着けたが、安全評価(ストレステスト)導入に伴い見送られた。ことし3月に東電柏崎刈羽6号機(新潟県)が止まり、稼働中は泊3号機だけとなっていた。
電力各社は火力発電などの増強で対応しているが、原発が再稼働せずに猛暑となった場合、北海道、関西、九州の3電力管内で電力不足に陥る恐れがあり、家庭や企業は一段の節電を求められる。
政府は今夏に、総合資源エネルギー調査会が新たなエネルギー計画をまとめるのを受け、原発の将来像を含めた政策の在り方を示す。(五十嵐希)
◎エネルギー政策、転換期に
【解説】半世紀にわたり原子力への依存を強めてきた日本が「原発ゼロ」の日を迎えた。甚大な被害をもたらした東京電力福島第1原発事故の影響は続いており、原発再稼働への不安は拭えない。石炭から石油、原子力へと変遷してきたエネルギー政策は再び転換期を迎えている。
天然資源に乏しい日本は1960年代から原子力利用を進め、70年代の石油危機で原発への傾斜は決定的となった。産業界は安価な電力を謳歌(おうか)。地域振興に苦しむ立地自治体は潤ったが、原発を中心に回る経済から抜け出せないという弊害も生まれた。
原発事故後、立地自治体ではかつての炭鉱のような衰退への懸念が膨らんでいる。原発が最も集中する福井県では、県議会の代表が枝野幸男経済産業相に対し、脱原発依存を進めるなら代わりに再生可能エネルギー発電を誘致するよう訴えた。政策転換にはこうした自治体への配慮が欠かせない。
一方で電力会社には、原発を稼働させなければもうけが出ない財務構造が定着した。原発ゼロが長引けば、赤字に耐えかねて値上げを申請する電力会社が続出する恐れがある。消費者の負担抑制も大きな課題だ。
政府の総合資源エネルギー調査会は、再生可能エネルギーを最も普及させた場合、2030年には全電力の35%を賄えるとの試算を公表した。原子力に代わる基幹エネルギーに育つかどうかは未知数だが、安全性を欠いたまま原発依存に逆戻りしない取り組みが不可欠となっている。(五十嵐希)
◎「驚くべき転換」 全原発停止で米紙
【ニューヨーク共同】米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は4日、日本の全原発停止について「ほんの1年余り前は世界で最も積極的な原発推進役の一つだった国にとって、驚くべき転換となった」と評する東京発の記事を掲載した。
記事は、東京電力福島第1原発事故で「(原発への)信用がいかに揺らいだかを明確に示している」と指摘。日本の経済産業省前で「原発ゼロを実現しよう」という看板を掲げハンスト中の76歳の女性を写真とともに紹介している。
一方で、全原発停止の状態が「いつまで続くかは不透明」とし、原子力エネルギーの不足を補うため石油や天然ガスの輸入が増大しているとした。原発を再稼働できれば「(石油やガスを海外から買う)4兆円を別のことに使える」(日立製作所の川村隆(かわむら・たかし)会長)という意見も掲載した。(沢康臣)
◎炭鉱消え、原発も脱依存 国策に揺らぐ泊村
全国50基の原発のうち最後まで稼働していた北海道電力泊原発3号機が5日、定期検査入り。地元の泊村は、かつて炭鉱で栄えたが、国策による石油への転換で窮地に立ち、原発を選び取った。約1900人が暮らす小さな村は「脱原発依存」の掛け声に再び揺れている。
「年寄りばかり残り、他は皆、散り散りになった」。泊村にあった茅沼(かやぬま)炭鉱の労働組合幹部から役場職員に転じた小林勇(こばやし・いさむ)さん(87)が半世紀前の廃村の危機を振り返る。
1960年代、石油への転換が進み、各地で炭鉱が閉山。茅沼炭鉱も64年に閉じ、多くの住民が村を離れた。ピーク時に約1万人だった人口は閉山翌年、約4800人に。そんな折、浮上したのが原発建設計画だった。
「生き残るには原発しかなかった」。役場を中心に村一丸で誘致を進め、小林さんも国に足を運び陳情を重ねた。84年に建設が始まると、ようやく活気が少し戻った。
同じ茅沼炭鉱で働き、一度は村を離れた宮谷秀吉(みやたに・ひでよし)さん(76)は今、原発の配管を点検修理する機械設備会社を村で営む。
18歳のころ炭鉱で働き始めた宮谷さん。村はにぎわい、当初の日給290円は他の職に比べ「莫大(ばくだい)に良かった」。
閉山後、他の炭鉱に移った仲間もいたが、収入が安定する函館の造船所での配管業を選んだ。その後「若者の働き口をつくりたい」という思いで、86年に今の会社を興した。従業員は45人ほど。大半が地元の若者だ。
一番心配なのは「最近入社したあんちゃんたちの今後」。国の原子力政策が転換点を迎える中、かつて閉山で村を離れた仲間の姿が頭をよぎる。
「たとえ原発がなくなっても配管の技術があれば食っていける」と若い従業員の指導を急ぐ。「反原発の気持ちは分かるが、こんな思いで地元を守っている人がいることも分かってほしい」
ただ、長く原発と共存してきた地元も一枚岩ではなく、不安や反対の声がじわりと広がっている。原発のそばで暮らす滝本(たきもと)ヒサノさん(90)は「原発が怖いと言って孫が戻ってきてくれない」とため息をつく。東京電力福島第1原発の事故は頭から離れず「原発はおっかない。動かない方がいい」と顔を曇らせる。
海を挟み原発を間近に望む岩内町。町議で漁師の金沢志津夫(かなざわ・しづお)さん(64)は「絶対事故が起きないなんて言えない」と不安を隠さない。建設当時の反対の立場から、周囲に説得されて容認に転じた過去を今、悔いている。「再稼働には必ず反対する」と言い切った。(山崎翼、森原龍介)
(共同通信)
[47NEWS]
Posted by nob : 2012年05月05日 23:59
そのとおり!!!Vol.20/人類は過ちを犯して成長する、、、同じ過ちを繰り返すなど愚かしさの極み。。。
■全原発の停止 安全な未来への出発点に(5月4日)
東日本大震災まで日本の電力供給の3割を占めていた原発が送電を停止する日がやってくる。
北海道電力泊原発(後志管内泊村)3号機があす定期検査に入り、国内の全原発50基が運転を止める。
全原発の停止は、政府が議論を積み重ねた末に行った選択ではない。それどころか、政府はこの状況を避けようと、なりふり構わず再稼働を急いできた。
政府の拙速な姿勢にブレーキをかけたのは、「できれば原発に頼りたくない」「再稼働は安易に認められない」という民意だろう。
福島第1原発事故の惨状を目の当たりにした国民が、期せずして「原発ゼロの日」を実現させたと言える。
私たちは、この日を原発のない未来に向けた真の意味での転換点としなければならない。
*脱依存の姿勢どこへ
こうした民意を、政府は真摯(しんし)に受け止めているだろうか。
枝野幸男経済産業相は「できるだけ早く恒久的に原発依存度をゼロにする」と強調するが、その言葉とは裏腹な事態が足元で進行している。
エネルギー基本計画を見直す総合資源エネルギー調査会(経産相の諮問機関)で最近、2030年の電源構成について複数の選択肢が示された。この中には、原発比率が従来より高い35%の案も含まれている。
こんなことが起きるのも、民主党政権の原発に対する姿勢が定まらないからだ。
野田佳彦首相は就任時に脱原発依存の方向性を打ち出しただけで、目標達成に向けた具体的プロセスには一切ふれようとしない。むしろ姿勢が後退した印象さえ与える。
最低でも、政府が示した寿命40年という新たな指針に沿って、危険で老朽化した原子炉から順次廃炉にしていく中長期の工程表が必要だ。
併せて、再生可能エネルギーなどの代替電源を増強し、廃炉のスピードを早める努力が欠かせない。
再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度が7月に導入される。
事業者の背中を押し、普及を加速させるためにも、首相は脱原発に取り組む決意と展望をはっきり語るべきだ。
*拙速な再稼働は論外
場合によっては、中長期の脱原発と、短期の電力需給を切り離して考える必要もあるだろう。
あらゆる手を尽くしても電力が足りなければ、新たな規制機関が最新の知見を取り入れた基準で安全性を確認し、必要最低限の原発の再稼働を検討することになる。
現状は、その段階ではない。電力各社は今夏の電力需給見通しを発表したが、あくまで「言い値」であり、じっくり検証する必要がある。
何より福島の事故の原因も責任の所在も解明されていない。事故への責任を問われてしかるべき経産省原子力安全・保安院が再稼働の手続きを進めるのも論外だ。
政府は手順を誤ってはならない。肝心な点をあいまいにしたまま、福島の事故の前と同様の甘い規制が再現されることには、強い危機感を持たざるを得ない。
原発事故の取り返しのつかぬ被害を受けるのは周辺住民をはじめとする国民であり、途方もない損害賠償を税金や電気料金の形で負わされるのも国民なのだ。
*道の工程表も必要だ
福島県は県内全10基の原発を廃炉にし、再生可能エネルギーを軸とした復興プランを描いている。
北海道は風力、太陽光、地熱など再生可能エネルギーの宝庫だ。
北電は、現在接続希望のある風力、太陽光発電の270万キロワット全量を受け入れるには、北海道と本州をつなぐ海底送電ケーブル「北本連系」などの送電網強化に7千億円かかるとの試算を公表した。
風力、太陽光は天候によって出力が変動し、道内だけではその影響を吸収しきれない。北本連系を通じて、電力の大消費地である首都圏に変動分を送電することで不安定さを克服する。
北海道を再生可能エネルギーの供給基地と位置づければ、公費による助成も可能だろう。
送電網は文字通りの公共財となり、中立性を高めるため発送電分離を含む電力改革の重要性が増す。
原発の廃炉と同じく、再生可能エネルギーの普及にも中長期の工程表がいる。道も交えた第三者機関をつくり、地産地消と道外への供給の両面から課題とコストを早急に検証しなければならない。
脱原発の視点に立った条例を持つ自治体の首長として、高橋はるみ知事は工程表づくりを主導すべきだ。
同時に、私たちは暮らしを見つめ直し、エネルギー消費のベースを下げる努力が欠かせない。原発ゼロ状態で節電と省エネに知恵を絞った経験は将来への財産となるはずだ。
原発を他の電源に切り替える道のりは平たんではないだろう。全原発が停止する「こどもの日」を、将来世代に安全な環境を約束するための長い挑戦の出発点ととらえたい。
[北海道新聞]
Posted by nob : 2012年05月04日 11:39
絵空事の極み。。。
■フェイスブック時価総額7兆円超
【ニューヨーク共同】交流サイト最大手の米フェイスブックは3日、予定している新規株式公開に伴う公募価格の仮条件が1株当たり28~35ドルになると、米証券取引委員会(SEC)に届けた。米メディアによると、上場は今月18日に予定。企業の価値を示す時価総額は最大960億ドル(約7兆6800億円)となる見込み。
IT企業では、2004年の米グーグル以来の大型上場となる。公募・売り出し株数は、最大で3億8802万株となる見通し。
マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は、1株当たり10の議決権が付いた種類株の保有などを通じ、上場後も約57%の議決権を握る。
[中日新聞]
Posted by nob : 2012年05月04日 09:30
幸せの素オキシトシン、、、じっと見詰めることから。。。
■信頼分子「オキシトシン」の不思議
ポール・J・ザック
1つの分子――1つの化学物質――がわれわれの道徳生活の核心になり得るのだろうか。
自分の物を惜しみなく差し出す人もいれば、冷酷でしみったれた人もいるのはなぜか。人をだましたり物を盗んだりする人もいれば、自分の命を預けられるほど信頼できる人もいるのはなぜか。浮気をしない夫もいれば、浮気をしがちな夫もいるのはなぜか。女性には男性よりも優しくて寛大である傾向があるのはなぜか。私の過去10年間の研究は、こうした現象にオキシトシンと呼ばれる化学伝達物質が深くかかわっているということを示唆している。オキシトシンはわれわれの血液や脳で、男女の親密な関係だけではなく、ビジネス上の取引関係、政治や社会全般においても信頼の絆を作る万能薬となっているようだ。
主に女性の生殖ホルモンとして知られるオキシトシンは、分娩時の収縮を制御するが、多くの女性になじみがあるのは医師が陣痛促進剤として注射するその合成薬版「ピトシン」だろう。母親が授乳時に赤ちゃんに注ぐ冷静な集中力にもオキシトシンが影響している。男と女がセックス、マッサージ、ハグなどの最中に感じる温もりや火照りを促進する働きもあるので、新婚初夜には豊富に放出される(はずだ)。
2001年以来、私と同僚は、誰かのオキシトシンのレベルが上がると、彼あるいは彼女の赤の他人に対する反応が、より寛大で優しいものになるということを示す数々の実験を行ってきた。われわれは被験者が他の人たちと本物のお金をその場でどれほど快く分け合うかを行動を測る基準として採用した。オキシトシンのレベルの増加については、採血とその分析で計測した。お金には都合よく単位があるので、誰かが快く分け合う金額で気前の良さの増加分を数値化することができた。こうして得られた数値と血液中のオキシトシンの増加の相関関係を分析したのである。
その後、われわれが目の当りにしたことに本当に因果関係があるのかを確かめるため、脳に直接届くように工夫された鼻腔用スプレーを使って被験者に合成オキシトシンを注入した。結論を言うと、被験者の行動反応は庭で使うホースの噴出口のように簡単に切り替えられた。(家庭ではまねしないように。米国ではオキシトシンの吸入器は一般に販売されていない。)
さらに衝撃的だったのは、より気前の良い行動につながるオキシトシンの急増を促すために、被験者の鼻腔に化学物質を注入したり、彼らとセックスやハグをする必要もないということがわかったことだ。この「道徳分子」を呼び起こすには、誰かに信頼の証を示すだけでいい。ある人が別の人に信頼するような形――たとえば、お金をあげるなど――で接したとき、信頼された方もオキシトシンの急増を経験し、その人が打ち解けなかったり、だましたりする可能性は低くなる。つまり、言い換えると、人は信頼されていると感じると、より信頼できる人になるのである。これが次々と広がっていけば、他の人たちもより信頼しやすくなり、それがまた連鎖していく。
信頼が信頼を生む無限ループが「道徳の輪」とでも呼ぶべきもの――最終的にはより道徳的な社会――を作るということに気付いたとしたら、あなたにもこの研究の意味がわかるはずだ。
もちろん、オキシトシンだけが影響しているわけではない。体内の化学物質で単独で機能するものなど存在しないし、その人の人生経験からくるその他の要因にも左右されるだろう。うまくいかない場合も出てくる。われわれの実験でもごく一部だが、被験者がお金を全く分け合わないということがあった。そこで彼らの血液を分析したところ、彼らのオキシトシン受容体が機能不全に陥っていることがわかった。しかし、その他の被験者全員については、オキシトシンがすべての文化で正しいとされる生き方――地球上のすべての文化が「道徳的」と評する協力的で、温和で、向社会的な生き方――に沿った寛大で思いやりのある行動を促した。黄金律はからだがすでに知っている教訓で、正しいことをすると、すぐに報われた気分になるのもそのためである。
オキシトシンがわれわれを常に善良だったり、寛大だったり、信頼できる人物だったりにするとは限らない。この荒っぽく混沌とした世界では、寛容さや慈愛へもかたくなな反応しか示されず、背中に「蹴ってくれ」という張り紙をして歩き回るも同然だろう。しかし、ジャイロスコープのように機能する道徳分子なら、信頼に基づいた行動と用心深さや不信感に基づいた行動のバランスを保ちやすくしてくれる。このようにオキシトシンは、われわれが寛容さの社会的利益――これはかなり大きい――とだまされないために必要な慎重さのバランスを取るのを手助けしてくれるのだ。
リンダ・ゲッデスさんという花嫁とともに行った実生活実験で考察してみよう。英国の雑誌ニュー・サイエンティストの記者で、私の研究を取材してきたリンダさんは、自分の結婚式で経験するであろう感情の高ぶりが来賓のオキシトシンのレベルを上げるかどうか確かめることに興味を示し、この実験に賛同してくれた。
私は英国の田舎にあるその式場、ビクトリア朝様式の領主の邸宅に70キログラム近い遠心分離機と30キログラム以上のドライアイスを持参した。注射器、すでにラベルが貼られた156人分の試験管、止血帯、アルコールパッド、バンドエイドといった実験器具を広げ、作業に取りかかった。リンダさんと協議した結果、われわれは出席している家族、友人の広くから結婚の誓いの直前と直後に2つサンプルを採取することにした。
すべての採血が終わると、私はドライアイスの上に横たわっていた試験管とともにその場をあとにした。米カリフォルニア州にある私の研究室にそのサンプルが届いたのは2週間後だった。結果はわれわれが望んでいた通りで、オキシトシンは社会生活の一場面のニュアンスを読み取ったり反映したりできるということを裏付けるものだった。
リンダさんの結婚式における来賓それぞれのオキシトシンレベルの変化は、花嫁を太陽とした太陽系のように配列させることができた。1回目と2回目の採血の間隔はわずか1時間しかなかったが、リンダさんのオキシトシンレベルは28%も急増していた。その他の来賓たちのレベルの増加に関しては、その式にどれだけ強い思い入れがあるかに正比例している可能性が高かった。花嫁の母親は24%増、花婿の父親は19%増、花婿本人は13%増・・・以下徐々に増加率は下がっていった。
花婿の増加率がその父親よりも小さかったのはなぜか、と疑問に思う人もいるだろう。オキシトシンの放出を抑制し得るホルモンがいくつかあるが、テストステロンもその1つで、花婿のテストステロンのレベルは血液検査の結果を見ると100%も増加していた。来賓がストラップレスのウェディングドレスを着たリンダさんに見惚れているとき、花婿は最強のオスになっていたのである。
結婚式での実験結果は、オキシトシンが、信頼と用心深さ、寛大さと自己防衛心の強さを分ける段階的で予測不能な敏感さに関わっていることを示している。この人の集まりのなかで自分は安心してぬくぬくとした気分でいられるのか、それとも用心すべきなのか。あるいは状況によって最善の結果が変わってくるのかもしれない。ある人はオキシトシンが優勢で、別の人はテストステロンが優勢という具合に。
人間の行動が無限に複雑で、結婚式の日(とその夜)の至福を維持するが往々にして難しいのは、オキシトシンの敏感さと他の多くの化学伝達物質の相互作用が影響しているからである。(妻が不満を抱いている理由が理解できない夫に関する有名なジョークがあるではないか。「結婚を申し込んだときに愛していると言ったじゃないか。どうしてまた言わなきゃいけないんだ」)
しかし、今回の実験にはさらに大きな収穫があった。人間性とわれわれが正しい行動をどうのように判断しているかについては数百年にわたって議論されてきたが、ついに応用できる新しい情報――われわれの道徳判断のメカニズムを明らかにする実験で得られた証拠――を手にしたのである。ならば、自らの行動をオキシトシンの産物の方向にもう少し近づけて、社会全体の仕組みを改善するためにわれわれにできることとはなんだろうか。
私が行った実験では、多くの集団活動――歌、ダンス、祈りなど――がオキシトシンの放出のきっかけとなり、つながりや思いやりを促進することがわかった。社会的な生き物である人間は、他の人たちとのつながりを深めるために、オキシトシンの産物が得られやすい活動を考案してきたのだ。それどころか、信頼されたときに最も多くのオキシトシンを放出する人は、社会生活がより豊かなため、より幸せで健康なのである。
ツイッターや友人のフェイスブックのページを見るといった「ソーシャル・スナッキング」でさえ、オキシトシンの急増を促し得る。しかし、本当の評価基準はそうしたネット上でのコミュニケーションがより重要な人とのつながりを補完しているかどうかだ。こうした形のコミュニケーションは人間の絆を深めるのだろうか、それとも共感を断ち切ってしまうほど匿名性と抽象的概念を助長させてしまうのだろうか。
オキシトシンの放出を促す別のアプローチに、自分の家族、文化、地理的な「種族」の外にいる人との交流を求めるというのがある。自分たちと外見や行動パターンが違う人々に対して警戒心を抱く傾向があるのには、はっきりとした進化的理由がある。数百万年ものあいだ、個人にとっての社会は自分の村や部族に限られてきた。正当な理由があって部外者は、そうではないと証明されるまで脅威だと考えられていた。ところが研究では、こうした不信感には適応性があり、交流を持つことで薄れていくことがわかっている。
米国で文化的、政治的分裂の高まりが懸念されている今、顔を突き合わせたやり取りに基づくオキシトシンのレベルの底上げが有効だろう。大都会の子供と小さな町、あるいは田舎の子供同士を知り合わせるための国内交換留学制度という形もあり得る。さまざまに異なっていて分野横断的な都市生活の再活性化も正しい方向への第一歩となろう。それと逆行しているのが米国の首都ワシントンDCである。かつては当たり前だった党派を超えての親睦が最近では全く聞かれなくなってしまった。米国議会での辛辣なやりとりは、オキシトシンに欠ける関係性を反映している部分もあるのだろう。
数年前から、私は研究室への訪問者たちに対して、別れ際にはハグをするからと予告し始めた。なかにはぎょっとする人もいるが、この少し奇抜な提案は会話の深さに変化を与えていることに気付いた。両者にとってより親密に、より興味深く、より価値あるものになったのである。おそらく、ハグを予告することで、私は相手を信頼している証しを示し、訪問者たちの脳内にオキシトシンの放出を引き起こしたのだろう。こうした人々は、次に他の人たちともより親しくなり、その対応もより寛容なものになる。道徳の輪を始めるのに、ハグ以上に大げさなことなど必要ないのだ。
(米ペンギン・グループのダットンから5月10日に出版されるポール・J・ザック氏の著書『The Moral Molecule』より抜粋)
[THE WALL STREET JOURNAL]
Posted by nob : 2012年05月03日 23:55
大御所の参入、、、影響力に期待。。。
■寂聴さん、89歳で初ハンスト!経産省前で「反原発」
作家の瀬戸内寂聴さん(89)が2日、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に向けた動きに抗議して東京・霞が関の経済産業省前で行われているハンガーストライキに参加した。
東京電力福島第1原発事故発生以降、「さようなら原発1000万人アクション」の呼び掛け人に名前を連ね、講演や著書などで脱原発を訴え続けているが、ストライキに参加するのは初めて。「再稼働反対」と印字された鉢巻きを法衣につけて「90年生きてきて、今ほど悪い日本はありません」と語り、再稼働に向けた政府の動きについては「何を考えているのか。不思議なことをすると思った」と怒りをあらわに。日没まで参加し「残る命は脱原発に懸けます。若い人たちにもっと体を張ってやってほしい」と呼び掛けた。作家の沢地久枝さん(81)は音楽家の坂本龍一(60)からの「ニューヨークにいてそちらにいけませんが、気持ちはみなさんと一緒です」とのメッセージを掲げた。
ハンガーストライキは市民らが始め、北海道電力泊原発3号機(泊村)が定期検査に入り、国内の全原発が停止する5日まで続ける。
[SPONICHI ANNEX]
Posted by nob : 2012年05月03日 23:50
これも確かに、、、でもただ健康ならばそれでいいと思う。。。
強く願えば夢は必ず実現する
欲しいもののためにすべてを犠牲にすれば
どんなものでも手に入る
[ジェームス・マシュー・バリー]
Posted by nob : 2012年05月02日 03:20
歴史はまた繰り返される、、、巨塔を築く代わりに、小さな塔をたくさん築けばいいのに。。。正当化できる殺人や戦争などどこにも存在しない。。。
■米同時テロ跡地の高層ビル、NYで一番の高さに到達
(CNN) 2001年9月の米同時多発テロで倒壊した世界貿易センター(WTC)ビル跡地に建設が進むワン・ワールドトレードセンターが4月30日、ニューヨーク市内で一番の高さに達した。
100階部分の柱が立ち、高さは約387メートルとなった。WTC崩壊後のトップ、エンパイアステートビルを約6メートル上回った。
14年初めに予定される完成時には540メートルを超え、現在全米一の高さを誇るシカゴのウィリス・タワー(旧シアーズ・タワー)の約442メートルを上回る見通しだ。
建設計画によると、90階まではオフィスが入り、その上の10階分は冷暖房、電気設備に使われる。最上階には3つの展望デッキが設けられる。
半分以上のスペースはすでに入居予約で埋まっているという。
崩壊したWTCビル北棟、南棟の跡には2つの人工池が設けられ、その周囲にテロ犠牲者の名を刻んだパネルが並んでいる。
[CNN]
■ビンラディン容疑者殺害から1年 見えぬ「テロ終結」
国際テロ組織アルカイダの指導者のビンラディン容疑者が米軍に殺害されてから、2日(米東部時間1日)で1年を迎えた。オバマ米政権は対テロ戦争の最大の成果と位置付けるが、依然としてテロ最前線のアフガニスタンでは反米感情が拡大。中東やアフリカなどアルカイダの活動も続き、米国を揺るがしたテロの脅威は治まっていない。
「3千人以上の市民を殺害した人間に正義をもたらした。作戦に参加したすべての人に感謝の念を寄せるべきだ」。オバマ大統領は4月30日、野田佳彦首相との会談後の記者会見で、ビンラディン射殺1年の感想をこう振り返った。
昨年5月のビンラディン射殺発表は、オバマ政権に大きな追い風となった。低迷していた政権の支持率は、直後のワシントンポスト紙とABCの共同世論調査で9ポイント上昇。公約に掲げたアフガニスタンの米軍撤収などに弾みをつけた。
しかし、それから1年たっても、対テロ戦争は終わりが見えない。4月30日に講演したブレナン大統領補佐官(テロ対策担当)は、スーダンやイエメンなどでアルカイダとの戦争が続いていると明言。対テロ戦争の前線であるアフガニスタンでも、今年だけで100人近い米兵が戦死した。
米政府はビンラディン殺害の写真など作戦の詳細を公開しておらず、特に1周年の記念行事などを開く予定もない。背景には、アフガニスタンの米兵がイスラム教の聖典コーランを焼却した事件に伴う反米感情の拡大もあり、対米報復テロなど潜在的な脅威はなお続いているとの認識がある。
一方、オバマ大統領の殺害決断の評価を巡って、11月の米大統領選を控えた与野党に対立の火種がくすぶる。オバマ陣営は、共和党候補に内定したロムニー前マサチューセッツ州知事が過去にビンラディン捜索に消極的な発言をしたと批判する中傷広告を放送した。逆に、オバマ政権には与野党双方から、ビンラディン殺害を政治利用しようとしているとの批判が出ている。(ワシントン=中山真)
[日本経済新聞]
Posted by nob : 2012年05月02日 02:53
幸福への第一歩を踏み出すためなら確かに。。。自ずと在る現況を受け容れて始まる長い途の先にある真の幸福は、、、やはり一つ一つ自らが創り上げていくものだと思う。。。
幸福の秘訣は
自分がやりたいことをするのではなく
自分がやるべきことを好きになることだ
[ジェームス・マシュー・バリー]
Posted by nob : 2012年05月01日 05:18