« 2014年04月 | Home | 2014年06月 »

その時々の人の立場や都合に左右されない原則としての平和憲法の改正自体が愚かしさの、改正手続きを踏まぬ解釈変更など姑息さの極み。。。

■政権ウォッチ

田中秀征 [元経済企画庁長官、福山大学客員教授]


□集団的自衛権は与党協議に注目!

 5月15日の安倍晋三首相の記者会見以来、集団的自衛権問題についての公明党の対応に一段と関心が集まっている。

 その中で、公明党の支持母体である創価学会が報道各社の取材に応えて明確なコメントを発表した。

 このコメント(18日付東京新聞)では、2つの重要な意思が表明されている。1つは、「憲法第9条についての政府見解を支持」していること。もう1つは、「集団的自衛権を限定的にせよ行使するという場合には、本来、憲法改正手続きを経るべきである」と言っていることだ。

 ここで「本来」と言う言葉はいわずもがな。例外を認めると誤解される恐れがある。もしもこれが妥協を予定した小細工ならコメント全体の信頼が失われる。よもやそんなことはないだろう。

「集団的自衛権」と「集団安全保障」
この2つを混合させていないか

 安保法制懇の報告と首相会見後の報道機関の世論調査は、各社によってあまりにも大きな隔たりがあって戸惑うばかりだ。

 例えば、集団的自衛権の行使について、賛成か反対かの中間に「限定的行使」を入れれば、多くの人がそれを支持する。それと全面行使賛成とを合わせて「集団的自衛権行使賛成」の数字を見出しとすれば、6割とも7割ともなって、実感とはかなり離れたものになる。

 その上、この問題はきわめて難解で、正確に理解している人は少ないと言ってもよい。

 1991年の湾岸戦争のときは、初めての論争だったせいか、当初は現職国会議員でも理解している人はわずかと感じたものだ。特に集団安全保障との違いは判りづらかったようだ。

 言うまでもなく、集団的自衛権と集団安全保障は全く異なる概念である。

集団的自衛権は与党協議に注目!

 ①集団安全保障は警察機能。村社会に例えると、村の秩序を乱す無法者をみんなで懲らしめること。②集団的自衛権は、特定の人の暴挙に仲良しと一緒に対抗することだ。

 ①と②に共通している“集団”という言葉がややこしくしていて、違いを理解することを困難にしている。

 端的に言えば、集団的自衛権と違って、集団安全保障は「自国のため」ではなく、「世界のため」の武力行使などの義務を伴っているのだ。

 今回の報告書や首相会見は、この全く異なる概念をごちゃごちゃにして混合し、一層難解にしてしまっている。意図的にそうしたとは言わないが、紛らわしくしている点で著しく不誠実な姿勢と受け取られても仕方がない。

 議論されている例で、米国に向かう(かもしれない)弾道ミサイルの迎撃をめぐる問題とは異なり、PKO活動に関するものなどは①の集団安全保障の枠に入るもの。分けて提示していると言っても同時であれば理解が難しくなるのは当然だ。

集団的自衛権の行使を認めたいなら
堂々と憲法の改正手続きを踏め

 5月19日からいよいよ自民・公明両党間で与党協議が始まった。まるでクイズかパズルのような事例が多いが、個別的自衛権で対応できるものを合意できればよい。どうしても集団的自衛権の行使に当たるものなら堂々と憲法の改正手続きを踏むことだ。憲法の核心部分の解釈を変更すれば千載に大きな悔いを残すことになるだろう。

 与党幹部からは「国民を守ることと憲法を守ることのどちらが大事か」と言うような荒っぽい発言が聞こえてくる。

 確かに日本をめぐる安保環境は厳しさを増しているが、今日や明日の軍事衝突が差し迫っているわけではない。緊張を緩和する外交努力を先行させれば危機は十分回避できるはずだ。

 仮に緊迫しているとしても、国論を二分したり、政権の信用が失墜すれば、そのほうが余程危機対応の意志も力も弱まってしまう。与党協議が誤った合意に達することがないように厳しく見守りたい。


□安倍首相は集団的自衛権問題を棚上げにして
目前の脅威に対応すべきだ

「宮沢内閣が終わる日、私は自民党を離党して、あなたと行動を共にします」

 私が細川護煕氏にそう約束したのは、自民党離党、さきがけ結成の前年、1992年の8月のことだった。

 雑誌(週刊東洋経済)で政治改革についての対談をした後で、パレスホテルに場所を移して3時間近く会談し、私はその場でこの約束をした。

 バブルが弾け、冷戦が終結して日本は歴史的変動の最中にあったが、自民党は構造汚職が次々と明るみに出て、不毛な選挙制度改革論議にうつつを抜かし、直面していた歴史的な課題に取り組むことができないでいた。

 91年当時から既に離党する決意を固めていた私にとって、細川氏の日本新党の立ち上げは鮮烈で、基本的な考えが一致するなら行動を共にするつもりで、その対談の席に臨んだのである。

 会談内容は、(1)憲法観、(2)歴史観(歴史認識)、(3)経済社会観、(4)官僚観(行政改革)、(5)政治制度(選挙制度)についての考えのすり合わせであった。

 このときはほとんどの基本項目で一致していることに驚かされたが、この彼の思想の骨格は今に至るも何ら変わっていない。

 大量生産、大量消費、大量廃棄の経済や生活を転換していくこと。それは細川政権の質実国家の旗として掲げられた。原発事故を文明への警鐘として受け止めた彼が、原発再稼働に抗して都知事選に立ったのも私には必然と思えることであった。

自民党は慎重派も総崩れ
解釈変更すれば“タブー”でなくなる

 折から、自民党は、集団的自衛権行使のための解釈改憲を目指す官邸周辺に引きずられてなすところがない。慎重派も総崩れという印象だ。

 今や私が離党した当時の自民党でも考えられない事態が現出している。

 憲法の根幹部分を少数の専門家の知恵を借りて解釈の変更をするという。20年前なら一笑にふされることだ。なぜ政治家がこんなにも官僚や学者に弱くなってしまったのか。それに、政治家に好んで近づく官僚や学者に高い見識を求めても無理な話だ。

 報道によると、自民党幹部は、今回の解釈改憲でこんなに抵抗があるのだから、今後ころころ変更することなんてできないと語っている。政権が変われば解釈が変わる、という強い批判に答えたものだろう。

 そうではない。ここで解釈を変更すれば、今後は格段に容易に変えられていくのだ。一度タブーが破られればもうタブーではなくなるのである。

急増する“限定”の事例
公明党を巻き込むための誘導か

 現在、自民党と公明党の与党協議が続けられている。

 その一方で、ここぞとばかり限定行使の事例がどんどん増えている。

 何と、集団的自衛権行使容認の閣議決定の前に、“限定”の枠が早くも拡大されているのだ。

 かつてなら、一つ一つが国民的議論を経なければならない対応が、十把ひとからげで一気に大量処理されようとしている。

 ついに政府が与党協議に示す事例は、15に急増し、そのうち8つが集団的自衛権の行使が想定されている。

 かつて、第一次安倍晋三内閣当時、有職者懇は解釈改憲を意図したが、そのとき示した事例は4つに過ぎなかった。それも個別的自衛権の拡大解釈などによって解釈可能なものであった。

 なぜ、事例が15にもなったのか。要するにどうしても「集団的自衛権」の言葉を使いたいだけの話だろう。公明党を巻き込むために手を代え品を代えて非現実的な事例を追加して誘導しようとしているとしか思えない。

 そして、ひと度、限定的にでも集団的自衛権を認めれば、もう全面的行使に歯止めはなくなる。

 今回の流れの行きつくところは、自衛隊を米軍の一師団化するものと受け取られても仕方ない。

 もっと真剣に、もっと広く国民的議論にかけなければ取り返しのつかないことになる。
安倍首相の棚上げの英断を待つ

 国はもちろん、政党も政治家も、基本的なこと、原則的なことについては、安易に妥協すべきではない。それこそ自殺行為である。存在意義さえ問われてしまう。

 宮沢喜一元首相が、陰で細川内閣を全力で支えたことは既に明らかになっている。政局の行きがかりより、基本的なことで細川首相と合致していたからである。音無しの構えでいる旧宮沢派宏池会は、今こそ存在感を示すべきではないか。一貫した憲法観、歴史観こそ宏池会の真髄のはずだ。

 新聞によると、自民党リベラル派の党幹部は「かつての自民党リベラルの役目は、公明党に託すしかない」と嘆いたという。しかし、国が信条と異なる方向に流れるとき、立場を賭してそれに立ちふさがるのが政治家ではないか。

 石破茂自民党幹事長は、このまま進めても集団的自衛権の行使には1、2年はかかるという。

 そうであれば、安倍首相は、この際この問題を棚上げにして、国論を結束させ、緊迫した中国の脅威に対応すべきである。結束した国論、圧倒的な国際世論、とりわけアジア諸国の強い支持が、中国の暴挙を抑止する最強の力である。

 安倍首相の棚上げの英断を待つばかりである。


[いずれもDIAMOND online]

Posted by nob : 2014年05月31日 10:29

また旅立つ君へVol.42/やりたい人はやれば、やめたい人はやめれば、その時々の納得の基準を自他どちらに求めるかだけの差、、、自らの内なる心の声に従えばいいだけのこと。。。Vol.3

■夢は9割叶わない。

弘兼憲史

“仕事を選ぶ新人は、絶対成功しない”
「やりたくない仕事」が持つ大きな意味

上司から仕事を振られて、「こんな仕事やりたくないな」「やる気が出ないよ」と思ったことはありませんか?誰だって嫌な仕事はあるものです。しかし、こうした「やりたくない仕事」との向き合い方次第で、あなたの人生は大きく変わってきます。

新人のうちは、
「仕事」を選んではいけない。

 新人のうちは「とにかく何でもやる」という意識が大切です。

 経験や実績がないうちから「これはやるけど、これはやりたくありません」「この仕事に社会的な意味はあるのでしょうか」などと言ってしまうと、上司には嫌われ、会社からも見放されてしまいます。

 社会に出れば、やりたいこともあれば、やりたくないこともあります。「正しい」と思うこともあれば、「これは間違っている」と感じることもあるでしょう。

 でも、新人のうちから「何でもやる」というスタンスを持っていれば、必ず人生の幅は広がっていきます。

 例えば漫画の世界で、名もない新人漫画家が「これはやります」「これはやりたくありません」なんて言っていたら、まったく仕事はなくなります。僕も駆け出しのころは、頼まれた仕事は全部引き受け、片っ端からやっていました。だから忙しいときには、1日18時間以上働いていましたし、徹夜をすることもしょっちゅうでした。

 そもそも、新人とはそういうものだと僕は思っています。

「新人は、相手の言うことを聞くもの」。
その理由とは?

 そして、新人のうちは「とにかく、相手の言うことを聞く」というのも大事なスタンスです。

 僕の経験から言っても、出会う編集者のすべてが優秀で、漫画のセンスに溢れ、的確なアドバイスをするわけではありません。

 正直に言えば、「えっ、そんなふうに描くの?」「こんな修正をしたら、まったく面白くなくなるよ」という指示を出す編集者もいました。それでも、若いころはとにかく編集者の言うことを聞いて、目の前の第一読者(編集者)を喜ばせることに意識を集中しました。

 理由は、大きく分けて2つあります。
 1つ目は、そもそも実績のない新人漫画家が何を言ったところで、聞く耳など持ってくれるはずがないということです。ペーペーが偉そうな意見を言っても「代わりはいくらでもいるからな」と言われて終わりです。

 仮に僕の言うことが正しかったとしても、結果としてチャンスを失い、その後の可能性を潰してしまうとしたら、これは本末転倒です。

「偉そうなことを言う前に、
俺を喜ばせてみろよ」

 そしてもう1つの理由は、「どんな仕事でも、目の前の人を喜ばせることができなければ、その先はない」と常々思っているからです。

 目の前の第一読者である編集者を喜ばせられないのに、その先の何万、何十万の人を喜ばせられるわけがない。長年漫画家をやっていれば例外があることも重々理解していますが、特に若い人は、そう思っておいたほうがいいでしょう。

 僕が編集者の立場なら「そんな偉そうなことを言う前に、まずは俺を喜ばせてみろよ」と言いたくなりますし、その思いはきっとみんな同じはず。だから、僕は新人のころ、編集者のどんな要望にも応えようと必死でやってきました。

 当時の作品を今になって読み返してみたとき、「ああ、やっぱり編集者の言う通りにしたのは失敗だったなぁ……」と作品的には思うこともありますが、自分がキャリアを積み重ねていく上では決して間違った選択ではなかったと思います。新人のころはそれが当たり前なのです。

 これは何も漫画の世界だけの話ではなく、一般企業でも同じではないでしょうか。

「まず上司を喜ばせる」。
すべてはそこから

 上司が理不尽なことを言って、自分としては納得できないケースも当然あります。

 しかし、何の経験もない新人が「それは理不尽です」「そのやり方は間違ってます」なんて言っても、聞いてもらえるはずがありません。「正しい」とか「間違っている」という以前に、残念ながら、新人にはそんな発言権がないのです。

 だからこそ、まずは上司の言うことを聞き、上司を喜ばせるしかない。すべてはここからスタートです。

 上司を喜ばせることができれば、その次の機会には「○○さん、この点について、ちょっと提案があるんですけど」と発言する機会が得られるかもしれません。また、上司の信頼を得ていれば、向こうのほうから「君はどう思う?」と聞いてくれるようになるかもしれません。このように、新人はちょっとずつ自分の立場を構築し、発言力をつけていくしかないのです。

 目の前の上司、あるいは第一読者を喜ばせられないうちから「これをやりたい、これはやりたくない」「これは正しい、これは間違っている」などの主張をするのは、あきらかに順番が違います。

 上司が言うことを聞いてくれないと思うなら、何よりもまず、その上司を喜ばせること。そこからしか突破口は開けないと、僕は思います。


■夢は9割叶わない。

弘兼憲史

“会社に入ったら、3年は辞めないほうがいい理由”
自分の「強み」と「弱み」を知ることの大切さ

「会社を辞めたい」「自分はこの仕事に向いてない」「仕事がつまらない」。社会人であれば、一度は思ったことがあるかと思います。本日のテーマは、「社会人としての修業期間」です。自分の「強み」と「弱み」を知ることの大切さについて、お話しいたします。

「仕事の向き不向き」は、
自分で勝手に決めつけているもの

「会社に入ったら3年は辞めないほうがいい」、これが僕の考えです。その理由を述べていきます。

 入社してすぐに会社を辞める人の多くは「こんなはずじゃなかった」「想像していたのと違う」などの思いを持つと思います。

 でも、まず考えて欲しいのは、会社側だって「あなたに何が向いているのか」を正確に把握できるわけじゃない、という点です。

 とりあえず何かをやらせてみて、その過程で能力、向き不向きを判断していくのは当たり前ではないでしょうか。会社とて、あなただけを見ているわけではありません。それなのに、あまり早い段階から「自分の向いている仕事をやらせてもらえない」と言って会社を辞めていくのは、とてももったいない気がします。

 それと理由をもう1つ。
「仕事の向き不向き」というのは「自分が勝手に思っているに過ぎない」のです。

自分と他人を比べて、
能力と才能を見極める

 あなた自身は「企画が向いている」と思っているのに、会社や上司が営業の仕事を与えてくれば、当然不満を感じるでしょう。その気持ちはよくわかります。

 しかし、「企画が向いていて、営業は向いていない」と感じているのは自分だけで、上司や会社側は「こいつには営業が向いている」と判断しているのかもしれません。

 営業職へのインタビューの中でよく聞くこととしては「営業だけは向いていないと思っていたが、やってみたら天職だった」という意見です。やってみて、はじめてわかることは多いものです。自分だけの判断で、まして若いうちから「これは向いている、向いていない」と早々に決めつけ、会社を辞めてしまうのは得策とは言えません。

 だから、せめて3年くらいは会社から与えられた仕事を懸命にやってみて、「自分には何ができるのか」「自分ができないことは何か」をじっくり考えつつ、情報収集と検証をしたほうがいいと僕は思います。

 3年くらい働けば、自分と他人の能力差、資質の違いなども少しは見えてくるでしょうから、その上で今後の身の振り方を考えても決して遅くはありません。

「900人が採用され、
100人が辞めた」と言われる研修

 ちなみに、僕が就職した松下電器のような大きな会社では、希望する部署に配属されないのは当たり前でした。今はどうかわかりませんが、当時は大卒、高卒、高専卒などを合わせて約900人が毎年採用され、そのうち100人くらいが研修中に辞めたなんて話も聞いたことがあります(あくまでも噂ですが……)。

 当時の研修は、文系も理系も関係なく、とりあえずいろんなことをさせてみる、という感じの内容でした。入社直後の3ヵ月は会社全体のことを学びます。「松下の世界の工場ではどんなことをやっているのか」などを徹底的に学ぶ時間。

 それが終わると、次の3ヵ月では系列販売店での実習が始まります。当時、販売店にはお客さまから「テレビが故障したので見に来て欲しい」などの連絡が入り、僕らのような新人が派遣されるわけです。

 その頃のテレビは真空管を使っていたので、テスターという機械を使って、どこが断線しているかを調べ、修理をします。その現場では文系、理系は関係なく、大学院でものすごく高度な研究をしてきた人でも、同じように販売店の仕事をしていました。

 専門的なことを学んできた理系の人たちにしてみれば「こんな単純なことしてられるか!」と不満を持っていた人も多かったに違いありません。そして、販売店実習が終わると、次の3ヵ月は工場実習です。

どこに配属されるかは、
完璧に運の世界。

 新入社員全員はそれぞれどこかの工場に配属されて、工員として仕事をします。配属先の希望なんて受け入れてもらえるはずはなく、「どこの工場へ行くか」によって処遇が大きく変わってきます。これは完璧に運の世界でした。

 当時、人気が高かったのが録音事業部という、オーディオなどを作る部署。この部署には若い女の子がたくさんいて、1日中いい感じの音楽が流れ、まさに「楽しくおしゃべりしながら働く」という感じでした。少なくとも他の工場勤務の連中はみんなそう思っていました。まさに当たり部署というわけです。

 しかし、僕が配属されたのは、電気事業部という外れ部署。鉄板を打ち抜く音が1日中ガンガン鳴り響いている工場内で仕事をするので、働く人は全員が耳栓をしていました。身振り手振りをしなければ、ロクに会話もできません。

 また、「打ち抜いた合板をアルミで固める」という作業をする関係上、夏でもクーラーは一切なし。室温が下がると作業効率が下がるので、仕方がない措置とは言え、まさに地獄のような部署でした。

 ちなみに、僕らは毎朝、栄養補給の錠剤を飲んでから工場実習に入っていました。それだけでも、いかに過酷な環境かわかってもらえるでしょう(もちろん、当時と今では研修内容も、職場環境もまるっきり違うと思います)。

何もできない人間が一人前になるには、
相応の修業期間が必要

 それだけの研修を経て、11月に配属が決まります。すでに述べたように、研修中に約1割が辞めていくし、研修を終えたからと言って、自分の希望の部署に配属されるわけではありません。

 でも、僕は社会とは、そもそもそういうものだと思っています。何もできない人間が、一人前になるためには、やはり相応の修業期間が必要なのです。

 だから、せめて最初の3年くらいは、好きな仕事だろうが、嫌いな仕事だろうが、向いていようが、向いていなかろうが、上司の言うことに納得できようが、できなかろうが、とにかく文句を言わずにやってみることが一番大事だと、僕は考えます。

 懸命にやってみて「自分は何ができるのか」「何ができないのか」をきちんと知る。これこそ社会人としての第一歩ではないでしょうか。

 根気良く、懸命にやりもせずに「これは自分に向いていない」「こんな仕事に興味が持てない」「上司の言うことは間違っている」なんて言うタイプは、結局は何をやっても結果は出せません。そして、その言い訳として「自分に向いている業務ならば、もっと成果を上げられる」と言い出す人も見かけます。

 しかし、社会はそんな甘えた言い訳に耳を貸してはくれません。自分の好きな分野、向いている仕事に就きたいと思うなら、まずは、「社会人として一人前になるべく、目の前の仕事を懸命にやってみる」というスタンスが必要なのではないでしょうか。


■夢は9割叶わない。

弘兼憲史

“世界の9割は、理不尽でできている”
たくましく生きるための「たった1つのコツ」

「こんなの理不尽だ」「世の中おかしい」。こんな思いをしたことはありませんか?そうです。社会は理不尽で、「正義」や「ルール」が通用しないことが多々あります。さて本日は、そんな現実社会の中でたくましく生きるための考え方をご紹介します。

「世の中は理不尽だらけ」。
まず、現実を知る

 若い人が社会に出て、まず何を学ぶべきかと言えば、それは「世の中の理不尽さ」かもしれません。実際、世の中とは理不尽なことばかりです。

 上司は勝手なことを言うし、その上司の言う通りにしていたら、今度は別の上司から「何をやっているんだ!」と叱られる。あるいは、教えてもらってもいない仕事を押しつけられて、いろいろ手間取っていたら「いつまでチンタラやってるんだ!」と怒られる。

 そんな上司に対して不満があっても、昇給やボーナスの査定、さらには昇進も上司の評価に左右される以上、基本的には我慢するしかありません。サラリーマンとして生きるのであれば、いつかこの壁にぶつかると思います。

 こんな理不尽な話はないと思いますが、これが現実なのです。

 最近は、学校の先生に体罰を受けることもほとんどなくなり、地域のガキ大将に理由もなく殴られることもなくなりました。その分、陰湿なイジメが横行しているのかもしれませんが、概して最近の子どもや若い人たちは「理不尽さ」に慣れていないように感じます。理不尽さへの耐性が低い。これは大きな問題だと思います。

誰も助けてくれない。
それが現実

 ちなみに、僕は大学生のころ寮暮らしをしていて、実家からは毎月2万円の仕送りをもらっていました。貧乏学生のなけなしの生活費です。

 ところが、この仕送りが届くころになると、決まって先輩から電話がかかってきて「おまえ、仕送り届いたか?」と聞かれました。それで「はい、2万円届きました」なんて正直に言ってしまうと、「じゃあ、それ持って出てこいよ」と無理矢理呼び出され、新宿や下北沢へ飲みに行くわけです。

 ときには、キャバレーのようなところへ連れて行かれ、店の女の子と一緒に飲んで、騒ぐこともありました。ひとしきり騒いだ後、お会計はもちろん僕の仕送りから払うことになります。当然ながら、後日返してもらえるなんてこともありません。

 たまたま寮には朝食と夕食がついていたので、昼食さえ我慢すれば何とか生活はしていけました。でも考えてみれば、こんな理不尽な話はないでしょう。

 しかし、文句を言っても仕方がないのです。それが現実なのですから。自分で何とかするしかありません。

世の中から「理不尽」は消えない。
たくましく生きるには?

 誰も助けてくれないわけですから、こっちも頭を使うようになるわけです。

 毎月、仕送りの2万をまるまるふんだくられてはたまらないので、「今月は5000円しかありません」などと適当な嘘をついて、何とか手元のお金を確保するなど、さまざまな工夫をしていました。

 社会に出て理不尽な思いをしたとき、「パワハラだ!」と正当性を主張したり、騒ぎ立てたりする人が多いと聞きます。

 しかし、そもそも世の中は理不尽なのですから、「世の中とは、そんなものなんだ」と開き直ったほうが”楽”ではないでしょうか。

 何を言ったって、世の中から「理不尽さ」はなくなりません。だから、その「理不尽さ」を学び、「理不尽さ」の中でたくましく生きていく術を身につけるほうが、はるかに現実的な対処法だと思うのです。


[いずれもDIAMOND online]

Posted by nob : 2014年05月31日 09:57

再生可能自然エネルギーの開発は、原発問題とも切り離し単独で、全先進国がボーダレスに取り組んでいくべき火急的最重要課題の一つ。。。

■大気中のCO2濃度、史上最高を更新 国連機関発表

【ジュネーブAFP=時事】国連の世界気象機関(WMO)は26日、世界の大気中の二酸化炭素(CO2)濃度が史上最高記録を更新したと発表した。人類の活動で生まれ、気候変動の原因となる温室効果ガスの削減が喫緊の課題であることを示すデータだと訴えている。(写真はドイツ西部ゲルゼンキルヘンにある石炭火力発電所の冷却塔)

 WMOによると、北半球での今年4月の平均CO2濃度は史上初めて400ppmを超えた。北半球は南半球よりもCO2濃度が高い。

 北半球のCO2濃度が一時的に400ppmを超えることはこれまでにもあったが、月平均の濃度がこの値を超えたのは初めて。このままいけば、世界の年間平均CO2濃度も2015年か16年には400ppmを超える見込みだという。

 WMOは400ppmという区切りについて、象徴的であるとともに科学的重要性を持つものと指摘した上で、化石燃料の燃焼が温室効果ガスの増加が続いている原因だというさまざまな証拠を補強するものだと述べている。

 大気中のCO2濃度はここ10年間、年に平均2ppmの割合で上昇を続けている。世界気象機関によると、2012年の大気中CO2濃度は393・1ppmを記録。これは、産業革命以前の平均値とされる278ppmと比較して141%の増加となった。

【翻訳編集AFPBBNews】〔AFP=時事〕(2014/05/27-16:02)

[時事ドットコム]

Posted by nob : 2014年05月31日 07:50

食生活、運動に加えて、心と身体の健康管理の根幹、、、当たり前過ぎて意外に難しい。。。

■人生の3分の1を占める睡眠を見直す「快眠」を呼ぶ7つの方法

 今日も眠れない。せっかく寝たのに、夜中に目が覚める−−。安眠グッズを買ったり、寝酒と称して就寝前に酒を飲んでみたがダメ。こんな体験をお持ちの方は多いはずだ。熟睡できない原因は何なのか。原因がわかれば、熟睡できる方法も見えてくる。

 「ただ寝付けないだけでなく、せっかく眠れても夜中に目が覚めてしまう。人に勧められて安眠グッズなどの商品を試したが効果がない」
 こう嘆くのは、都内に住む会社員Kさん(50)。とくに最近はひどく、布団に入ったのに何時間も寝付けない。眠れないので考え事をしてしまい、かえって目がさえてしまう。
 「結局、会社に行っても集中力が出ない。昼食を取れば眠くてどうしようもなくなるんです。仕事に支障が出るし、体調もすっきりしない日々が続きました」(同)

 精神的にも不安定になったため、Kさんは思い切って医療機関で治療を受けることにした。
 「先生との問診を繰り返すうち、体のどこかが悪いとか、肉体的に欠陥があるわけではなく、生活習慣を改善することで良質な睡眠が取れるようになることがわかったんです。指導に従って意識改革して努力をしたら、徐々に熟睡ができるようになり、気持ちも落ち着きました」(同)

 誰もが子供の頃はぐっすり眠れていたのに、大人になると不眠に悩む人が増える。そんな人が、'96年に約43万人だったのが、'08年には何と104万人以上(厚労省調べ)と、2倍以上に膨れ上がってしまったのだ。
 厚生労働省が今年3月に公表した「健康づくりのための睡眠指針2014」によると、一晩の睡眠時間は人それぞれだが、成人後の一晩の睡眠時間は20年ごとに30分程度減少し、早寝早起きの傾向が強まっているという。
 同指針では「日中の眠気で困らない程度の自然な睡眠が一番」とし、午後の早い時間帯に30分以内の短い昼寝をすることが作業能率の改善に効果的だと明記している。

 指針の検討委員会座長を務めた日本大学の内山真・主任教授(精神医学)は「体を横たえずに、椅子にもたれて目をつぶるだけでもリフレッシュする」としているが、注意も必要で、「30分以上眠ると起きてから頭が働き始めるまで時間が掛かり、かえってよくない」とも話している。
 また、仕事に支障を来たすほどの眠気は睡眠不足のサインで、「慢性的な睡眠不足は昼寝では補えない。毎日十分な睡眠を取り、体調を整えることが基本」と強調している。

 「人生の3分の1に当たる睡眠時間は大変貴重です。もし睡眠不足に陥ったり悩んでいるなら、1日でも早く是正し、快適な日常生活が取り戻せるようにしないといけません」
 と、“脱ダメ睡眠法”を説くのは、東京社会医療研究所の片岡幸誠主任だ。
 「私たち人間は、朝起きてから寝るまでは“活動”であり、夜寝ているときは“休息”です。健康的な人生を送るには、活動と休息のバランスがとれていなくてはいけません。日中、過度、あるいは過少な活動、加えて就寝前に間違った活動をすれば、眠りは自ずとダメになる。そもそも眠りは、休息のためにあるのではなく、活動のためにあるもの。いい眠りは有益で効果的な活動に結びつくし、健康的で人生を豊かにすると思います」(同)

良い睡眠のための七箇条

 そこで、片岡氏など専門家の意見を参考に、悪い睡眠、ダメ睡眠からの脱出法として次の点をまとめてみた。

(1)入浴にひと工夫
 寝る前の入浴は就寝3時間前に済ませる。ややぬるめ湯で短く。湯温は42℃を超える熱いお風呂だと交感神経が刺激され、睡眠が浅くなる。ぬるめは逆に交感神経の緊張を和らげる効果がある。リラックス・バスタイムにはエッセンシャルオイル、アロマバスなどがお勧め。

(2)夕食の取り方にもひと工夫
 全てを実行する必要はないが、食事は落ち着いた所、落ち着いた環境で、毎日ほぼ同じ時間に取るようにしたい。就寝直前に食べてはいけない。食事中は仕事、読書、テレビを見るのを避ける。昼食はしっかりと食べ、夕食は量、質ともに軽くすべき。

(3)夜遅くの買い物を避ける
 一般的なリビングの明るさは300〜500ルクス程度だが、スーパーなどの照明は1000〜1500ルクスもある。交感神経を活発にし、「睡眠ホルモン」のメラトニンという物質の分泌を妨げることになり、夜遅くなっても眠気が訪れず、睡眠質の低下を招く。早目に用事を済ませたい。

(4)コーヒーなどカフェイン飲料は夕方以降の飲み過ぎに注意
 カフェインは寝つきのよし悪しだけでなく、睡眠の深さにも影響する。睡眠の研究者によると、250mgのカフェインを摂ると中途覚醒が頻繁に起こることがわかっている。カフェインの覚醒作用は約4時間続き、体質によっては10時間以上も続くといわれている。夕方以降、とくに就寝近い時間帯にはノンカフェインの飲料に切り替えるのがベター。コーラー、栄養ドリンク、ココア、玉露、紅茶などはカフェイン入りだ。

(5)寝酒は入眠を助けるが、睡眠は浅い
 就寝前の“寝酒”は日中の緊張を解放しリラックスさせ寝つきはよくなる。しかし、アルコールが分解されていくにつれて交感神経が優位に立ち、全体的に眠りが浅く、人によっては夜中に目が覚めやすくなる。翌朝早く目が覚めるのは、眠りが浅く、十分な睡眠が取れていない証だ。

(6)運動は適度なものに限る
 運動は睡眠にとってよい影響がある。種類によるが、基本的にはセレトニンの分泌を増やすことになり、睡眠ホルモン・メラトニンの分泌量が増えて快眠につながる。だが、体力の半分を超えて行う運動は、逆に体に疲労が残ってしまう。口で息が始まる(ハアハア、ゼイゼイ)・汗をダラダラかき始めてきた・1時間休んでも疲れが残っている…などの状態になる場合、逆効果になる。

(7)就寝前の考え事はやめよう
 精神的なストレスがあると、ベッドに入ってからも、いろいろ考え事をしてしまう。これは交感神経を刺激する要因にもなる。精神科医によれば「寝る前にネガティブなことを考えていると悪夢を見る確率が高くなる」という。就寝前はできるだけ、リラックスできる環境を整えることが、熟睡の大事な要素なのだ。

[週刊実話]


■不調の原因はコレかも?知られざる「pHバランスの乱れ」症状と対策

皆さん、“pH(ペーハー)バランス”という言葉を聞いたことはありますか? 実はこのpHバランスが崩れている人が急増しているというのです。

体内のpHバランスが崩れると、疲労、不眠、イライラなど、心身に悪影響を及ぼし、肌もボロボロになるという、まさに美容と健康の敵です。

また、さらに恐ろしいことに、pHバランスの崩れは、自分で気付かない限り、見つけにくい症状なのです。病院に行っても体調の悪さが改善されず、精神科に行く方もいるといいます。

そこで今回は、pHバランスの乱れの兆候と対策について、アメリカの健康サイト『LIVESTRONG』の記事を参考にご紹介します。当てはまっていないかどうか、一緒にチェックしていきましょう。

■pHバランスとはいったい何?

そもそもpHとは、水素イオンの濃度のことで、酸性とアルカリ性の度合いをpH0〜14の数字で表し、pH7を中性として、それより小さいと酸性、大きいとアルカリ性となります。そして、体内のpHバランスについて一般的に理想とされているのが、弱アルカリ性と言われるpH7.3~7.4です。

しかし、食生活や喫煙、アルコール摂取、ストレス等の原因で、酸性へ傾いている人が増加しているそうです。

■pHバランスが酸性に傾くとどうなる?

体内のpHバランスが酸性に傾くと、心身に悪影響を及ぼすといいます。症状としては、不眠、頭痛、低血圧、疲労感、エネルギー不足、低体温、免疫力の低下、乾燥肌、歯の過敏性、爪のもろさ、あくび、便秘、頭痛、下痢や精神的なイライラなどが特徴とのこと。

実は、“なんか体調が悪い”という方は、このpHのバランスが酸性に傾いていることが多いということです。

■pHバランスがアルカリ性に傾くとどうなる?

逆に体内のpHがアルカリ性に傾くとどうなるのでしょうか? この場合は、筋肉のけいれんなどが主な症状として現れますが、全く症状がでない場合もあります。また、過呼吸などで、二酸化炭素が体内に不足した際にも、この症状になるとのことです。

■pHバランスを元に戻すには?

簡単に言うと、酸性に傾いた身体をアルカリ性に戻すには、アルカリ性の食べ物を食べればよいのです。アルカリ性の食べ物とは、アボカド、イチジク、蜂蜜、レーズン、ココナッツ、果物、野菜、大豆製品などです。

それとは逆に、アルカリ性に傾いた場合は、酸性の食品を摂取するようにしましょう。アスパラガスや、コーヒー、アルコール、肉、卵、お茶やお酢などです。また、酸性の食品だけ摂取していてもかたよりすぎて良くないので、電解質ドリンク等を飲むこともお勧めです。

以上、pHバランスの乱れとその対策についてご紹介しましたが、いかがでしたか? 体内のpHバランスを自分ではかれるキット等もあるので、気になる方は試してみてください。

体調が悪く、上記の症状が当てはまるようでしたら、pHバランスが崩れている可能性が高いので、食生活や生活習慣を見直してくださいね。慢性疲労の原因がpHバランスの崩れだった、ということもあるかもしれませんよ。

[週刊ポストセブン]

Posted by nob : 2014年05月31日 07:40

そのとおり!!!Vol.42/応援します。。。

■原発事故:福島の現状報告…「美味しんぼ」登場の荒木田氏

 鼻血と被ばくに関する表現が話題を呼んでいる漫画誌の連載「美味(おい)しんぼ」にも実名で登場した、福島大の荒木田岳(たける)・准教授(44)=行政学=が28日、金沢市内で講演し、東京電力福島第1原発事故から3年余りが過ぎた福島の現状について報告した。荒木田氏は、原発事故による住民への影響を明確に説明しない国や福島県の姿勢を批判、「人々が被ばくし続けている現状を人権問題としてとらえ、改善しないといけない」と訴えた。

 荒木田氏は金沢市出身。原発事故後、妻子は新潟市で自主避難を続け、自らは単身福島市で暮らしている。

 講演で荒木田氏は、事故前後に放射性物質や被ばくについての基準が大きく変わったことを疑問視し、「事故後にルールを変えるのは禁じ手だ。事故前の基準に照らし、現状で本当に安全なのかを考えるべきだ」と訴えた。その上で「『国が大丈夫と言っているから大丈夫』と安心するのではなく、避けられる被ばくは避けるべきだ」との考えを示した。

 被ばくに対する福島の県民世論については「住民も本当は不安で仕方ないが、『風評被害を招く』として、国に対する懐疑論は表に出てこない。復興ムードが多様な考えを抑圧している」と指摘。「言えない苦しさを推し量って、被災者や自主避難者を支援してほしい」と呼び掛けた。

 荒木田氏は今月12日発売号「週刊ビッグコミックスピリッツ」の「美味しんぼ」で、原発事故が福島に与えた影響の深刻さを訴える専門家の一人として実名で取り上げられた。

 講演は市民団体「人権フォーラム石川」が定期総会に合わせて開催し、聴衆約50人が訪れた。

 「美味しんぼ」を巡っては、先月28日発売号で福島第1原発を訪れた主人公らが鼻血を流す描写が議論を呼んだ。作中では福島県双葉町の井戸川克隆・前町長らが登場し、「福島では同じ症状の人が大勢いますよ」との発言が紹介された。政府や福島県が「被ばくと鼻血は関係があるとは考えられない」「風評被害を助長する」などと批判する一方、識者や住民らには「原発事故に関する情報をきちんと伝えない政府に対する不信感が背景にある」などと理解を示す見方もある。【大原一城】

[毎日新聞]

Posted by nob : 2014年05月31日 07:32

また旅立つ君へVol.41/やりたい人はやれば、やめたい人はやめれば、その時々の納得の基準を自他どちらに求めるかだけの差、、、自らの内なる心の声に従えばいいだけのこと。。。Vol.2

■自分のために生きる勇気~人生の舵をとるために考えたいこと

成功に不可欠なのは
「人材の借り物競争」!?

―――白木夏子×南壮一郎対談後編

金融の世界から体ひとつでスポーツビジネスへ転身し、そして最近ではインターネットの世界で起業した株式会社ビズリーチの南壮一郎氏と、ジュエリー業界の経験ゼロからブランドを立ち上げたHASUNAの白木夏子さん。人生に迷いがある人に絶対に読んでほしい、『自分のために生きる勇気』刊行記念対談後編。

何もないから、頑張れる

南 前回、「持たない生活」のお話を白木さんがされていて、僕もそういえばいつも捨ててきたな、とふと思い出しました。

白木 捨ててきた、というと?

南 僕は小さいころからずっとマイノリティでした。幼稚園で突然父親の転勤でカナダに移住して、唯一のアジア人になった。中学・高校は田舎の町の帰国子女。大学ではまたアメリカに行き、体育会サッカー部に入るも、体育会では珍しいアジア人。金融の世界に入ったと思ったら、今度はスポーツビジネスに飛び込む。そして気づいたら今はインターネットの世界へ。――いつも、「お前は何者だ」と言われてきたわけです(笑)。常に積み上げたものを捨ててきて。

白木 長い時間をかけて構築したコミュニティや文化を持ったことがなかったのですね。でも、お父様の転勤は致し方ないとして、ビジネスの世界に入ってからは、あえてご自分で捨てているように見えます。それは意図的なのですか?

南 うーん、結局、リセットした方が頑張れるんですよ。自分がゼロからのスタートだと、何かひとつ知識を得るごとに急激なカーブを描いて成長できる。でも、しばらく経つとその成長度合いは急激にゆるやかになっていきます。経済学的に言うと「限界効用逓減の法則」に近いのかな。

白木 みるみる成長していくから、初心者って楽しいですものね。

南 だから、ゼロの状態からイチをつくっていく、何かを得ていく、というプロセスにものすごく歓びを見出すようになって。

白木 なるほど。

南 20代は、自分が人生でいちばん楽しいと思える瞬間ってよくわかっていなかった。けれど、30代になって、僕は「何もない状態」が楽しめるとわかってきました。頑張っているとき、つまり夢中になっているときが楽しくて。だから、自分でそういう場を選んだりつくったりしています。

「できる理由」から始める

南 ビズリーチをアジアに展開させようと決めたとき、僕、日本のオフィスにある自分の席もなくして飛び込んでいったんです(笑)。

白木 ええっ。周りの方、困られなかったですか?

南 僕がいないなら、他の人がやるしかありません。僕、もともと父親の影響で駐在員になる夢も持っていたのですが、起業したときにこの夢はあきらめていて。でも、途中で気づいたんです。「自分で辞令出せばいいじゃないか!」って。

白木 あはは、社長ですものね。

南 「社長がいないと会社が回りません」とさんざん言われましたが、そんなはずはない。僕ができないなら、誰かがやればいいだけの話ですから。

白木 自分じゃなくてもいい、できる人がやればいい、と。

南 僕は「できる理由から始めよう」を大切にしています。みんな、できない理由ばっかり並べるんですよ。できる理由から始めて、課題を解決していけばいいはずなのに。

白木 その方が面白いことが起こりそうですね。

南 そうです。人生も仕事も、課題が多い方が頑張れるじゃないですか。人間なんてだいたいフェアにできているので、環境や課題を与えられれば、みんなわくわくして頑張ると思います。でも、そういう環境に飛び込まないと課題にはぶつかれない。「課題解決を楽しんでやる!」と思ってあえて壁にぶつかりに行けばいいのではないでしょうか。

白木 そうですね。実は、私も将来、東京のほかにどこか2ヵ国を拠点にして、一年の3分の1ずつをそれぞれの国で過ごしたいな、と考えていて。それが直近の目標です。

南 おお、いいですね。

白木 将来的にHASUNAの海外展開も視野に入れていて、それなら、その場所に住めばいい、自分の手で展開していけばHASUNAのビジネスも個人の夢も両立するじゃないか、と気づいたのです。

南 なるほど。

白木 新しい土地に住んだり挑戦したりすると、新しい自分やぜんぜん知らなかった才能に気づいたりしますよね。きっと南さんもそうじゃないかと思うのですが。そういう、常に刺激がある人生を送っていきたいと思っています。

南 白木さんは本当に人生に前向きですよね。今まで、後悔するようなことはなかったのではないですか?

白木 いえ、とんでもないです! 後悔なんて数え切れないくらい、いっぱいありますよ(笑)。

南 へえ、それは意外です。たとえばどのような後悔ですか?

白木 そうですね。いちばん大きいのは、バックパッカーで旅していたとはいえ、もっと世界中を自分の目で見ておけばよかったということでしょうか。これは心から後悔しています。

南 どうしてできなかったのですか? お金がなかったから? 時間がなかったから?

白木 後回しにしていたのです。世界一周旅行は大学院に行く前の春休みにまとめて行こうと思っていて。でも、途中で「貧困を救うのは援助ではなくビジネスだ」と思い立って、結局大学院に行かずに日本に帰ってきたので、その機会を逸してしまいました。

南 そうだったんですね。

白木 だから、そのときの後悔を今のビジネスで実現しているのです。学生時代のときにお金もスキルも知識もなくて達成できなかったことを、今ならできる。時間をかけてでも「できる」になっている。そういうことが嬉しいですね。

いろいろな人の力を「借り物競争」する

白木 私、南さんの二冊目の本『ともに戦える仲間のつくり方』がとても好きで、「一歩を踏み出したいすべての人が読むべき」と、いろいろな方に薦めています。

南 ありがとうございます。

白木 特に、「自分より優秀な人を巻き込む」というところが印象的で。何かを始めようというとき、「自分で全部やらないといけない」「自分の言うことを聞いてくれる人を集めなきゃ」と思ってしまいがちですから。

南 そうですね。ただ、僕がラッキーだったのは、いざ立ち上げようとしていたインターネット事業について、僕がいちばん詳しくなかったということ(笑)。つまり、みんな自分より優秀だったんです。普通、事業を始める人って「自分ができること」で始めるじゃないですか。

白木 そうですね。興味がある、詳しい、実績がある。たいてい、そういうところから選びますよね。

南 そうすると、自分の発想を表現しがちになるんです。もし僕が金融業界で会社を立ち上げていたら、経験もあるし土地勘もあるから、もっと口を出してしまっていたと思います。あえて知らないことを始めるというのは、ひとりよがりな自分を抑えるコツです。なぜかと言うと、誰かにやってもらわないと絶対にできないから。

白木 力を借り続けなければできないですよね。

南 多くのIT企業の創業者はITエンジニアではないですよね。頼らざるを得ないからこそ、自分も会社の中でひとつの役割分担になる。その方が絶対うまくいくと思います。

白木 私も最初のころは自分ひとりで会社を回していたので、まったくわからないことばかりでした。経営はどうするのか? 百貨店のバイヤーと出会うにはどうすればいいのか? PRやマーケティングはどうすればいいのか? ――そういう、自分にできないことをその道のプロフェッショナルに助けていただくしかなくて。人材の借り物競争、という感じでした。

南 ああ、「借り物競争」。まさにそういう感じですよね。

白木 「白木さんだからできたんじゃないか」と言われることもたくさんありますが、とんでもないです。私の右腕になってくれているデザイナーがいなければあんな素敵なジュエリーはつくれないし、ジュエリー業界歴十年以上のプロフェッショナルがいるから全店舗を統括できるし、数字を見てくれる役員がいるから安心して経営できます。みんなの力を少しずつ借りているだけなのです。

南 僕もそうです。「なぜ挑戦できたんですか?」「南さんだからできたんじゃないですか?」って聞かれることがとても多くて。白木さんと同じで、ぜんぜんそんなことないんですけどね。
 あ、そういえば僕、社員に「南さんの口癖は『わからないから教えてください』だ」と言われるんですよ。

白木 それは、社員の方に対しても外部の方に対しても、ですか?

南 そうです。新入社員にも子どもにも、わからないことがあったらどんどん聞いてしまいます。何よりも「知ること」が楽しくて。自分が知ってることなんて、本当に少ししかないから。でも、たぶん人より不真面目だからすぐに聞いちゃう。

白木 不真面目?

南 本を読むより二十人の専門家に聞いた方が早いと思っていて。みんなが読んだり経験したりして解釈してくれたものを吸収できるじゃないですか。

白木 確かに(笑)。

南 誰しも、知識を伝えたいという本能があると思うんですよ。だから、知識の共有って、聞く側も聞かれた側もみんなハッピーになれると。もちろん、利用しているわけではないのですが。

白木 ええ、わかります。

振り返ったときに映画みたいな人生を送りたい

南 「優秀な人を巻き込む」という話をしましたが、僕はいつもいろいろな人に「とにかく巻き込み、巻き込まれよう!」と言っていて。

白木 巻き込むだけでなく、「巻き込み、巻き込まれる」?

南 そう。新しいことを始めることが偉いわけではありません。面白いことをやっている人を見たら、すかさず巻き込まれにいくことがとても大切で。

白木 ええ。

南 飲み会もイベントも面白そうだと思ったら無償で手伝えばいい。面白いチームの中にいれば、自然と「次は自分がやってみたい」と思うようになりますから。僕は楽天イーグルスの立ち上げに参画しましたが、言いだしっぺだったわけでも、トップだったわけでもありません。それでも、本当に楽しかったですよ。だからこそ、次は自分が、と思えた。

白木 やりたい仕事があったら、プロボノでもいいから職場体験をした方がいい、とは私もよく言います。何かを一生懸命にゼロから創り出そうとする姿を見るのはとても大切だから、と。

南 そういう人の近くにいると、トライすることへのハードルが下がりますよね。僕にとって、楽天イーグルスの立ち上げはある意味で練習試合だったのです。

白木 その感覚、とてもよくわかります。私がかつて勤めていた不動産投資会社はベンチャー企業だったのですが、創業社長の近くで仕事ができたことはとても大きな経験でした。私にとっては、あれが練習試合だったような気がします。

南 今ビズリーチにいる社員が将来、「僕にとってビズリーチは練習試合だった」と言って飛び出してくれれば、とてもうれしいですね。最大の学びは自分でやってみることですから。

白木 南さんは、10年後どうなっていたい、といったプランはありますか?

南 そうですね……そもそも、30歳のとき、「40歳になったら自由になっていたい」ということを目標にしていて。

白木 自由?

南 いつでも、どこでも、誰とでも、自分がやりたい仕事に就き、どんな状況やお客様に対してでも、付加価値をちゃんと創り出せるようなビジネスマンになりたいと。それが僕にとっての自由です。それが実現できるような力をこの10年でつけたい。そう30歳のときにひとつの目標にしたのです。

白木 なるほど。素敵ですね。

南 僕は「一生をかけてこれがしたい」というものが絶対的にあるわけでもなく、さまざまなステージで、その都度やりたいことが変わってきました。だからこそ、やりたいと思ったことはすぐやってみて、一つ一つの場面を思い出しながら「楽しかった!」と笑えるような人生にしたいのです。

白木 やっぱり南さんは「ネタになる」と同じく、「振り返ったとき」ですね。

南 そう、まったく未来志向ではなくて(笑)。今は、映画の1シーンをせっせとつくっているイメージです。将来子どもや孫に「映画みたいな人生だね!」と言われるような人生を歩みたいと思っているからこそ、リスクを楽しめているのかもしれません。

白木 私も勇気がわいてきました。今日は本当にありがとうございました!


■夢は9割叶わない。

弘兼憲史

“まあいいか、それがどうした、人それぞれ”
人生を心から楽しむための3つの言葉。

悩みを抱える。問題に直面する。人がうらやましくなる。人生は、自分の思い描いた通りにはなかなかいかないものです。そんなとき、あなたの心の支えとなってくれる「3つの言葉」をご紹介します。

苦しいときこそ、
この3つの言葉を思い出していた。

 生きていく上で、僕は3つのキーワードをいつも大事にしています。
 それは「まあいいか、それがどうした、人それぞれ」です。
 この3つの言葉を思い描いていれば、たいていのことはやり過ごすことができます。

 最初の「まあいいか」は、いい意味での諦めを指します。

 松下電器時代、上司に怒られることはたくさんありました。漫画家になってからも、常に順風満帆で、最高の作品を連続して描けたわけではありません。周囲の人とちょっとしたトラブルになることもあれば、「良かれ」と思ってやったことが、かえって反感を買ったこともあります。

 そんなとき、とにかく僕は「まあいいか」と思うようにしています。

 たいがい人は「どうにもならないこと」をくよくよ悩んでいるものです。「過ぎてしまったこと」「起こってしまったこと」にいつまでも怒っている、というケースも多いのではないでしょうか。

 でもそれは精神衛生上良くないし、そもそも時間と労力の無駄遣いではないでしょうか。

「それがどうした」。
思い切って、開き直ってみる

 だから僕は、すぐに「まあいいか」と諦めてしまいます。そうやって気持ちを切り替え、すぐ次のことを始めたほうがいいからです。

 その次の「それがどうした」は、言ってみれば開き直りです。

 この本を読んでいる多くの人も「些細なこと」できっと悩んでいるはずです。職場で上司とうまくいかない。営業成績が上がらない。友人とケンカをしてしまったなど、いろんな悩みがあるでしょう。

 でも、それはよくよく考えてみれば、どれもたいしたことではないはずです。「何かあったって、自分は今生きているじゃないか」、そう思えば、たいていのことはどうでもよくなります。

 何らかの策を講じることで問題や悩みが解決するなら、すぐに動き出せばいいし、どうしようもないことなら「まあいいか、それがどうした」とやり過ごしてしまったほうがいい。そうは思いませんか。

「人それぞれ」。
自分と他人を比較しても、つらいだけ

 最後の「人それぞれ」は、人と比較しないための言葉です。
 人間は、自分と他人を比べることで、どんどん自分を追い込んでしまいます。

 例えば、あなたが主任に昇進して大喜びしていても「同僚が課長になった」と聞けば一気に気持ちが暗くなる。

「なんで俺が主任で、あいつは課長なんだよ」といった卑屈な思いもわき起こってくるでしょう。

 収入や生活レベルにしたって同じ。別に生活に窮しているわけでもなく、それなりに楽しく、満足した暮らしができているのに、「あいつは自分より給料が多い」なんて話を聞くと、どんどんストレスがたまってくるものです。

 僕も松下電器を辞めるときには「おまえ、収入が下がるぞ」「みんなが高給をもらっている中、自分だけひもじい生活になってもいいのか?」とよく言われました。

「自分が楽しければ、
それでいいじゃないか」

 実際は、収入が落ちるようなことはなかったのですが、もしあのときに、

「同期の連中に比べて、俺だけひもじい暮らしをするのは嫌だな」
「そんなの恥ずかしいな」
「プライドが傷つけられる」

 などと思っていたら、大企業を辞めて漫画家を目指すことなど絶対にできなかったでしょう。

「自分が楽しければ、それでいいじゃないか」という発想があったからこそ、僕は僕なりの道を歩き始めることができたのです。

 自分と他人を比べることに、ほとんど意味はありません。それどころか、自分自身を苦しめ、どんどんストレスをためるだけです。

 だから人生は「まあいいか、それがどうした、人それぞれ」の精神で生きていったほうがずっと楽しいし、自分らしくやっていけます。悩みを抱えたり、問題に直面したり、人がうらやましくなったときには、ぜひこの言葉を思い出して下さい。少しは気持ちが軽くなるはずです。


[いずれもDIAMOND online]

Posted by nob : 2014年05月27日 18:25

愚かしさの極み、、、底が抜けたバケツ。。。

■核のゴミ1本1.3億円 海外委託の処理費、3倍に高騰

大谷聡

 青森県六ケ所村に4月、英国から返還された高レベル放射性廃棄物(核のゴミ)の輸入価格が、1本あたり1億2800万円だったことが税関への申告でわかった。過去最高額で、海外に処理を委託した廃棄物の返還が始まった1995年の3倍。管理や輸送の費用がかさんだとみられる。費用は電気料金に上乗せされる。

 原発から出る使用済み核燃料を再処理して再び燃料として使う「核燃料サイクル政策」について、政府は4月、閣議決定した新たなエネルギー基本計画のなかで「推進」するとしたが、再処理で出る核のゴミの費用もかさむことで、サイクル政策の非経済性が改めて浮かんだ。

 再処理事業では新たな燃料のほか、利用不可能で強い放射線を出す高レベル放射性廃棄物も発生する。六ケ所村にある日本の再処理工場はトラブル続きで完成しておらず、電力各社でつくる業界団体・電気事業連合会によると、日本は69年以降、英仏両国に送って再処理を依頼してきた。

[朝日新聞デジタル]

Posted by nob : 2014年05月26日 22:40

また旅立つ君へVol.40/やりたい人はやれば、やめたい人はやめれば、その時々の納得の基準を自他どちらに求めるかだけの差、、、自らの内なる心の声に従えばいいだけのこと。。。

■自分のために生きる勇気~人生の舵をとるために考えたいこと

究極のリスクは死ぬことだから、
「何かが起こる方」に賭けるしかない。

―――白木夏子×南壮一郎対談

金融の世界から体ひとつでスポーツビジネスへ転身し、そして最近ではインターネットの世界で起業したビズリーチの南壮一郎氏と、ジュエリー業界での経験ゼロからブランドを立ち上げたHASUNA白木夏子さん。異色の経験を持つ二人が語ったのは、リスクについてでした。人生に迷っている人、必読です!(構成・田中裕子)

特別な人間なのではなく、自分のリスクを把握できただけ

白木 今日は、ずっと尊敬していた株式会社ビズリーチの南壮一郎さんとの対談が実現して、とても嬉しいです。

南 G1サミット(*編集部注・日本、世界を担っていくリーダー達が学び、交流する「日本版ダボス会議」を目指して創設されたプラットフォーム)などでご一緒はしているけれど、なかなかちゃんとお話する機会はなかったんですよね。今日はよろしくお願いします。

白木 よろしくお願いします!

南 早速ですが、今日、せっかくだから聞きたいと思っていたことがあるんです。僕、講演会でよく「自分は南さんみたいに元気ではないし……」と言われるんですが……。

白木 元気(笑)。

南 でも、確かに世の中には挑戦する人としない人がいるな、と思って。じゃあ「挑戦した人」である白木さんの元気の源って何なんだろう? ということを聞きたくて。

白木 元気の源、ですか?

南 たとえば、挑戦するときの「怖い」という感情とどう向き合ってきましたか? 一歩を踏み出すとき、少なからずありますよね、そういう感情。

白木 そうですね……。いろいろな思考法はこの本に書いたのですが、いちばんは「人生を棒に振ることが最大のリスク」と考えることでしょうか。

南 なるほど、人生を棒に振ること。白木さんの「棒に振る」はどういう定義でしょうか。

白木 やりたいこともできず、毎日を鬱々と過ごすこと、です。このまま晴れない心を持ちながらなんとなくおばあちゃんになってしまうんだろうか、「やりたいことができなかったなあ」と思いながら死んでしまうんだろうかって考えると、「それは嫌だ!」って。

南 白木さんにとって時間こそが宝なんですね。いや、本当に共感します。何もしないでだらだら過ごすことは最大のリスクですよね。

白木 そうなんです。南さんはいかがですか? 多くの方は「失敗するかも」という恐れから足がすくんでしまうのだと思いますが、そういう気持ちとどうやって折り合いをつけていらっしゃいますか?

南 失敗に怖気づくと、現状維持に逃げてしまいそうになりますよね。そういうときは、自分に言い聞かせてるんです。「失敗したらどうする? ネタにすればいいじゃないか!」と(笑)。

「失敗したら、ネタにしよう」とは?

白木 あはは、ネタにする。

南 そう。だって、ネタって、ひとと違うことをしないと生まれないじゃないですか。居酒屋で、「昨日は電車に乗って出社して、エクセルで表をつくって、ランチを食べて、資料をまとめて退社しました」というストーリーを話されたら、どうですか?

白木 うーん、いまいち盛り上がらないかもしれませんね。

南 そう。ネタって人と違うことをすること、つまりは挑戦することからしか生まれないんです。それって、エピソードとして客観的に見たらものすごく興味深いじゃないですか。聞いていて面白いし。

白木 確かに。

南 だから、怖気づきそうになったら、3ヵ月後のとある飲み会にワープした姿を想像するんです。「南、お前、面白いことしたんだって?」「そうそう、実はあのとき……」って盛り上がっているはずだって。

白木 そう思えるのも南さんの心が強いからだと思いますが(笑)。

南 ちがうちがう。僕だって普通の人間だから、失敗したくないし、悪口も言われたくないし、人に迷惑だってかけたくないと思ってるんですよ。だから、これは「おまじない」なんです。怖気づいたときに心理的なバリアを取り除くための。

白木 「おまじない」ですか。なるほど。

南 そういう「おまじない」を自分にかけつつ、小さいことを積み重ねて、一歩を踏み出し続けているだけなんです。

白木 でも、南さんがされていることは決して小さいことではないですよね。金融業界からスポーツビジネスに転進して楽天イーグルスの立ち上げを行ったり、ネットベンチャーを起業されてわずか5年で400人規模の組織に成長させたり。

南 自分の中ではそう考えているんです。あまり高尚に考えすぎると、気張ってしまって失敗するリスクが逆に大きくなってしまうんですよ。だから、僕は人と違うチャレンジをするときは「自分の人生をくすぐる」くらいの軽いイメージを持っています。小さい話じゃないか、と。でも、そういう小さい一歩一歩を積み重ねていかなければ、大きなことはできないと思っています。

リスクは、社会が勝手につくったルールでしかない

白木 南さんの最初の大きな挑戦は、やはり金融業界からスポーツビジネスに転身しようと決められたときですか?

南 そうですね。そのとき、人生で初めて「リスク」という言葉を意識したかもしれません。

白木 確かに、人生のリスクって学生時代にはなかなか実感しませんものね。

南 同じ会社に居続けることを想定すると、サラリーもキャリアも、なんとなく未来の想像がつくじゃないですか。ロールモデルもいるし、5年後、10年後、20年後の姿が「見える」というか。初めてそのレールを踏み外すという選択を考えたとき、何も見えなくなってしまったわけです。ものすごく怖くなりましたね。

白木 その恐怖をどうやって乗り越えたんですか?

南 そのときは、やればできる、と思ってがむしゃらに(笑)。でも、実際挑戦してみて思うのは、普通のことを一生懸命やれば意外とできてしまう、ということ。とにかく、世の中にはがむしゃらにやる人が圧倒的に少ないだけ。リスクという言葉は、社会が勝手につくったルールでしかないんです。

白木 なるほど、やらない人にとってはそう見えるというだけなんですね。では、当時はとりあえず目をつむって恐怖を乗り越え、スポーツビジネスの世界に飛び込まれた、と。

南 最初はビジネスの世界に飛び込んだというより、あまりにもツテもアテもないので、ひたすら自分を営業していましたね。そうそう、営業と言えば、26歳のとき単身アメリカに渡りました。映画『マネーボール』のモデルにもなったメジャーリーグの球団、オークランド・アスレチックスのGMに会いに。

白木 スポーツビジネス経験ゼロ、しかも26歳の日本人がいきなりGMを狙うなんてすごいですよね。会って、どうされようとしていたんですか?

南 もちろん、「仕事をください」と直談判しようと思って。でも、当然アポなしだから、受付の女性に門前払いされてしまったんです。「お約束がございませんから」と取り付く島もなくて。こんなとき、白木さんならどうされますか?

白木 うーん……。アポイントを入れていないわけですから、帰るかもしれません。

南 いや、普通、帰りますよね。でも、僕は居座ったんです。受付の前で3時間以上。

白木 3時間以上も、ですか!

何かを得たいのであれば、「恥ずかしい」を乗り越えなければならない

南 そう。だって、「言われるがままホテルに帰って、日本に戻って、何か得るものはあるか?」って考えたら、何もなかったから。もちろん、受付の前に日本人が長時間居座っていると目立つし、変な目で見られるし、決して歓迎されていないのはわかるから、ものすごい心理的な負担は大きかった。でも、何か起こるか起こらないかとしたら、少しでも起こる方に賭けたくなったんですよ。

白木 やるかやめるか、どちらかしかないですものね。

南 やめるのって本当に楽で簡単です。むしろ、やめることが常識。やることは非常識。でも、あとあと人に話して面白がられるのは、非常識な行動をとった話じゃないですか。だから、待てるだけ待とう、と。

白木 やっぱり「ネタになるかどうか」は重要なんですね(笑)。

南 それに、待って自分が失うものって何もないなと思って。それどころか、もし、結局会えなかったとしても、あとあと日本で「お前、どれくらい待ったんだよ」と聞かれたとき、「いやー、3時間粘ったんだけど」という話題になるでしょう? その方が面白いな、と(笑)。それに、何かビジネスチャンスがあるときにこの話をしたら、熱意も伝わるじゃないですか。

白木 そうですね。結局、GMにはお会いできたんですか?

南 そう、それがラッキーなことに、3時間経ったころ、受付のお姉さんが不憫に思ったのかGMの右腕の方に会わせてくれたんです。

白木 すごいですね!

南 そこから直接ビジネスにつながることはなかったけれど、確実に人生の積み重ねになりましたね。今もこうしてお話できているわけですし。

白木 私も、悩んだ末に起業していろいろな壁を乗り越えて学んだのは、何かを得たいと思うのであれば「恥ずかしい」を乗り越えないといけない、ということでした。恥ずかしいのは人と違うことをするからこそ生まれる感情です。でも、その違いにこそ価値があるんですよね。

南 そのとおりだと思います。リスクっていろいろ頭をよぎってしまうんですけど、結局、究極のリスクって死ぬことなんですよ。

白木 ああ、そうですね。本当、そのとおりです。

南 人生うまくいった、いかなかった、なんてプライドの問題でしかない。究極のリスクではないわけです。だから、「これが失敗しても、死なないし」という言葉も僕のおまじないのひとつです。「もし事業がつぶれてしまっても、死なないから」と。そのときはまた頑張ればいいんですよね。

白木 そうですよね。私も、かつてバックパッカーとして世界中を旅してから、「大丈夫、死なないから」という気持ちは強く持つようになりました。人間、劣悪な環境でも生きていけるんだって。それに、バックパッカーは最小限の荷物、最低限のお金を持って旅をしていくのですが、その経験から「持たない生活」もできるんだ、ということが分かったんです。

南 なるほど、「持たない生活」ですか。

白木 今の日本は豊かですから、ついつい持ちすぎてしまうんですよね。でも、そういう旅を経験していると、「自分は持たない生活にも適応できる」という確信を持てる。モノを持たないことを怖れなくなったんです。

南 だからこそ、一回いろいろなものを失ってしまってもまた復活しようって思えるのですね。


■夢は9割叶わない。

弘兼憲史

“夢を諦めず、がんばり続けるのは正しいのか?”
人生をより良くするには「やめる決断」が必要。

「努力すれば、夢は叶う」「がんばることは素晴らしい」。学校や社会の中で、この価値観を教えられてきた人が多いかと思います。しかし現実問題として、本当にこの考え方は正しいのでしょうか。人生を充実させることができるのでしょうか。

「夢を諦めずにがんばり続ける」のは、
本当に正しいのか?

 夢を持つのはすばらしいことです。でも、夢には期限をつけるべきだと僕は思っています。

 前回の記事でも述べましたが、僕の知人に、芸大合格を目指して5年、10年と挑戦し続けている人がいました。そんな人に対して「夢を諦めずにがんばっているなんて、すごい!」と評価する人も大勢いますが、僕は懐疑的です。

 もちろん、がんばること自体を否定するつもりはありません。
 しかし、「芸大合格を目指していたら、30歳になっていた」ら、その人の人生は本当にそれでいいのだろうかと思ってしまいます。

 仮に芸大に合格しても、それで画家になれるわけでも、イラストレーターになれるわけでもありません。飯が食える保証など、どこにもないわけです。

 こんなことを言うと、「世の中には何十年も不遇の時代、下積みを経験した後に成功する人もいるじゃないか」と反論する人が出てきます。テレビや雑誌は、そんな「不遇の成功者」をとり上げ、美談に仕立て上げるのが大好きです。

1人の成功者の陰には、
何十万の「夢破れた人たち」がいる

 しかし、その「成功者」がほんのひと握りであることは、あまり強調されません。

 1人の成功者の陰には、何千、何万、何十万の「夢破れた人たち」がいます。人生を台無しにしてしまった人もいるでしょう。

 厳しい現実に蓋をして「がんばり続ければ夢は叶う」「諦めなければ、失敗はない」という聞こえのいいメッセージだけを発し続けるのは、やっぱり僕は違うと思います。現実は現実として、シビアに向き合うべきなのではないでしょうか。

 しかし、「夢を持つな」と言いたいわけではありません。僕がここで言いたいのは「夢に期限をつけること」。

 スポーツ選手や芸能人、漫画家、芸術家、会社社長、弁護士、会計士などいろんな夢を持つのはいいでしょう。

 でも、その夢を無計画に、一生(あるいは何十年も)追い続けるのはあまり得策ではないと思います。

「30歳までがんばってダメだったら、
きっぱり諦めよう」

 例えば僕の場合、大卒で入った会社の松下電器産業(現在のパナソニック)を3年で辞めて、漫画家の道を目指しました。

 漫画家になれる人なんて、万に1人、十万人に1人、いえ、百万人に1人の世界でしょう。そんな世界を夢見て、せっかく入った大企業を辞めるなんて、それこそとんでもない決断です。普通に考えれば、無謀な選択以外の何物でもないでしょう。

 しかし、僕だって若いなりに夢に期限をつけていました。会社を辞めたのが25歳だったので、「30歳までに自分の作品が印刷され、出版されなければきっぱりやめよう」とはっきり決めていたのです。

 たまたま、最初に応募した作品『風薫る』が入選して、『ビックコミック』に掲載されることになりました。今から40年前の、1974年のことです。包み隠さずに言えば、才能があったのかもしれないし、運も相当良かったのでしょう。

 だから結果として「夢の期限」が訪れる前に、1つの夢を叶えてしまったわけです。とはいえ、夢に期限をつけることはとても大事だと、今でも思っています。

人生をより良くするには、
「やめる決断」が必要

 なぜなら、「何かをやめる」というのは、本当に難しいからです。

 結婚より離婚のほうが難しいとよく言われます。確かにその通りで、たいていの物事は始めるよりも、やめるほうがはるかに困難です。自分が長い間がんばり続けていることなら、なおさら大変だと思います。

 自分の能力に見切りをつけるのはさらに難しいでしょうし、「これまで費やした時間と労力が無駄になるのでは?」と考え始めたら、どんどん先延ばしにしたくもなります。株で損をしている人が「もうちょっとしたら、再び値が上がるんじゃないか」と思うのと似たような心境です。

 しかし、人生をより良く生きるには、「やめる決断」が必要なのです。そんな決断を後押ししてくれるという意味でも、あらかじめ「夢に期限をつけること」が大切なのではないでしょうか。

 期限をつけたら、そこまでは迷うことなく、必死でがんばる。でも、期限までに夢(あるいは、それに向かう段階)を達成できなかったのなら、潔く諦める。

 そんな戦略と見極めが、人生には必要だと思います。


[いずれもDIAMOND online]

Posted by nob : 2014年05月26日 20:10

食生活と生活習慣を変えれば心と身体は変わる、、、一年続ければすべての細胞ごとまったく新しい身体に生まれ変わる。。。

■医学博士 大西睦子のそれって本当? 食・医療・健康のナゾ
痩せない理由は腸内にあり? 腸内細菌叢を整える

 食、医療など“健康”にまつわる情報は日々更新され、あふれています。この連載では、現在米国ボストン在住の大西睦子氏が、ハーバード大学における食事や遺伝子と病気に関する基礎研究の経験、論文や米国での状況などを交えながら、健康や医療に関するさまざまな疑問や話題を、グローバルな視点で解説していきます。
 今回は腸内で健康を守っている「腸内フローラ」こと「腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)」と肥満の関係について。

 いろいろダイエットをしているのに、なかなか痩せないと悩んでいる方。もしかしたら腸内細菌叢に問題があるかもしれませんよ。

 2013年、米国セントルイスにあるワシントン大学のジェフリー・ゴードン博士らのチームが、「腸内細菌叢が肥満に影響する」という新たな研究成果を科学雑誌「Science」に報告しました。

■参考文献
Science「Gut Microbiota from Twins Discordant for Obesity Modulate Metabolism in Mice」

腸内細菌叢=腸内に生息する9000兆個以上の微生物群が作る生態系

 そもそも、腸内細菌叢って、何でしょうか?

 私たちの腸内には、重さにして約1〜1.5kg、少なくとも1000種類、9000兆個以上の微生物が生息しています。数だけで言えば地球上の全人口の100万倍以上というすさまじい数です。これらの微生物群が織りなす生態系を、腸内細菌叢あるいは「腸内フローラ」と言います。

 腸内細菌叢は、アレルギーや皮膚疾患、脳、神経系疾患など、さまざまな疾患に大きな影響があることが明らかになってきましたが、何と言っても、肥満との関係が注目されています。

 ゴードン博士らは2006年に、腸内細菌叢が肥満のリスクに影響することを報告。その後、栄養失調にも、腸内細菌叢が関与することを報告しました。

 博士らのチームは、腸内細菌叢と肥満に直接関係があるかどうかを評価するため、1人が肥満で、もう1人は痩せているという、双子のペアを募集しました。これは双子であれば食生活や遺伝子が似ていて、肥満の原因が腸内細菌叢である可能性を絞り込みやすいという理由からで、最終的に、4組の女性の双子が選ばれました。

■参考文献
ロバルト・ヘルス「肥満も栄養失調も、原因は腸内細菌?」

肥満の人の腸内細菌を移植されたマウスはより多く脂肪が蓄積

 研究者らは、それぞれの双子から腸内細菌を集めて、無菌のマウスの腸に移植。肥満の人からの腸内細菌を移植したマウス群と、痩せた人の腸内細菌を移植したマウス群を用意します。この両群のマウスは、標準的なエサ(同内容・同量)を摂取するようにします。その結果、肥満の人から腸内細菌を移植された無菌マウスは、痩せた人の腸から細菌を与えられた無菌マウスに比べて体重が増加し、より多くの脂肪が蓄積しました。

 エサの条件が同じであるということは、この相違が、体内に入ってきた栄養素の代謝を変化させる、腸内細菌によって引き起こされているはずということになります。

細菌叢の戦いに勝つのは、痩せた人の腸内細菌

 研究者らはさらに、2つのグループのマウスを一緒のケージに収容しました。マウスは糞を食べるのですが、そうなるとこれら2つのグループのマウスは、意図せずお互いの微生物によって、影響を受け合います。ゴードン博士は、これを“細菌叢の戦い”と呼んでいますが、この戦いの結果、肥満の人から腸内細菌を移植された無菌マウスは、痩せた人の腸から細菌を与えられた無菌マウスの細菌叢の影響で、体重が減りました。ところが、痩せた人から腸内細菌を移植された無菌マウスは、肥満の人からの腸内細菌の影響を受けませんでした。

 なぜでしょうか? 肥満の人は細菌叢の多様性が少なく、特定の菌種に偏るという報告があります。これに対し、痩せた人の細菌叢は多様性に富むため、肥満の人の細菌叢を一方的に侵略できることが要因と推測されます。

腸内細菌を交換しても、食事を変えなければ減量に効果なし

 ではなぜ、一般には、伝染病のようにマウスの痩せは広がらないのでしょうか?

 重要なのは、この研究が「食事に左右されるもの」だったことです。

 2つのグループのマウスを一緒のケージに収容させた際も、与えた食べ物によって結果に違いが出ました。食物繊維が多く飽和脂肪酸の少ない、健康的な食事を与えたときは、痩せた人の腸から移した細菌の影響をうけた肥満マウスは、体重が減少しました。

 ところが、食物繊維が少なく飽和脂肪酸を多く含む、典型的な西洋食を与えたときには、 痩せマウスと肥満マウスは互いの腸内細菌の影響を受けないように見えたのです。要するに、腸内細菌を交換しても、食事を変えなければ減量に効果はないと考えられます。

■参考文献
Nature「Richness of human gut microbiome correlates with metabolic markers」

食事で腸内細菌叢を変えるには、どのくらい時間がかかる?

 ここで、「よし、健康的な食生活に変えて腸内細菌叢を変えよう!」と思われた方、どのくらいで効果がでるか気になりますよね。

 先日、ハーバード大学のターンバウ博士らが、食事を「完全な動物性食品(肉、卵やチーズなど)」から、「完全な植物性食品(穀物、レンズ豆、野菜や果物など)」に、あるいはその逆に変えると、腸内細菌叢は、なんと1日足らずで変化すると報告しました。

 例えば、動物性食品の食事を摂ると、胆汁に耐性のある細菌、ビロフィラ・ワーズワーシア(Bilophila wadsworthia)が増えていました。ビロフィラ・ワーズワーシアは、炎症性の腸疾患との関係が示唆されている細菌で、この変化が私たちの健康にどのような影響を与えるかは、次回の研究成果が期待されますが、食物繊維の多い、バランスのとれた食事が、私たちの腸内細菌叢のよいエサになることは明らかです。

 ちなみに、タンパク質や脂質の多い、低炭水化物ダイエットも、腸内細菌叢には良い影響を与えないようですね。

■参考文献
■Harvard Gazette「Your gut’s what you eat, too」
■Nature「Diet rapidly and reproducibly alters the human gut microbiome」

腸内細菌叢を利用した「痩せ薬」も出てくる!?

 ところで、腸内細菌叢を利用した「痩せ薬」って可能なのでしょうか?

 最近、大手の製薬会社が、腸内細菌叢を利用した治療薬の開発を進めています。

 2014年5月2日、米国セカンドゲノム社は、製薬メーカーであるファイザー社と提携し、大規模な観察研究によって、腸内細菌叢と肥満や代謝疾患の関係についての研究を行うことを発表しました。さらにこの研究により、腸内細菌叢が、肥満などの治療薬のターゲットになる可能性があります。科学の進歩の速さには本当に驚かされますが、とはいえ研究はこれからといったところ。すぐに夢のような「痩せ薬」ができることはなさそうですね。

 つまり私たちが、今すぐ今年の夏に向けてできるとこは、食生活を改善し、健康的な腸内細菌叢で、肥満やメタボリックシンドロームの予防することですね!

■参考文献
■Second Genome「Second Genome Enters Into Agreement with Pfizer Inc. on Microbiome Research Initiative in Obesity」

[NIKKEI TRENDY NET]

Posted by nob : 2014年05月23日 16:59

私の雑穀白米は雑穀と白米の比率がほぼ同じ(笑)、、、最近では酵素玄米5・玄米1・雑穀白米1くらいの割合です。。。Vol.2

■不健康・不規則な食生活から抜け出せない人に!
想像以上に栄養価が高い「雑穀」活用のすすめ

 雑穀ごはん、雑穀クッキーなど、最近耳にする機会が多くなった「雑穀」。ランチのときに定食屋やレストランなどで、「雑穀米にしますか?それとも白米にしますか?」と聞かれた経験のあるビジネスマンも多いのではないだろうか。しかし、いざ「雑穀って何?」「どのような栄養が含まれているのか」と聞かれると、よく知らないという人がほとんどでは? じつは筆者もその一人なのだが、そんな“雑穀初心者”にぴったりなセミナーを見つけた。

 大阪・梅田にあるアサヒグループのコミュニケーションスペース「アサヒ ラボ・ガーデン」で開催された『“キレイ”にうれしい雑穀パワー』だ。

 聞けば雑穀には、食物繊維のほか、ビタミン、ミネラル、ポリフェノールなど、人が若々しく健康であり続けるための栄養素がたっぷり含まれているという。「不規則で不健康な食生活を続けてしまっているが、仕事が忙しくてなかなか改善できない」、「最近太ってきたけどダイエットに取り組む時間がない」といった人にはピッタリの食材なのだ。

ブームになりつつある雑穀

 4月18日に開かれたセミナーの講師は、雑穀クリエイターの梶川愛さん。日本で初めて雑穀クリエイターの資格を取得し、10年以上も前から雑穀の魅力を広める活動を続けてきた女性だ。

 まずは「雑穀」の定義から。

 雑穀とは「日本人が主食以外に使用している穀物の総称」である。思い浮かべやすいのはキビ、アワ、ヒエ、大麦などだが、そば、豆類、ゴマ、黒米、赤米、玄米、キノア、アマランサスなども雑穀として扱われる。

 これらの雑穀を食べている人は10年前にはかなり少数だったが、ここ5、6年の間に認知度は急上昇、美容や生活習慣病を気に掛ける人を中心に静かなブームになりつつあるそうだ。

 雑穀ごとに特徴があるのだが、まずは雑穀すべてに共通する魅力を梶川さんが挙げていった。それが「よく噛むようになる」「エネルギー代謝が良くなる」「錆びにくい身体になる」の3点である。

雑穀の力(1)「噛むことで健康になる」

 雑穀の魅力として最初に挙げられたのは「よく噛むようになる」。噛むことでどんな良いことがあるのか?

「ものを噛むと唾液が出ますね。この唾液には抗菌作用のあるラクトフェリンやリゾチウムが含まれており、免疫力をアップさせます。また若返りホルモンと言われているパロチンや、EGFと呼ばれる美容成分も唾液には含まれているんですよ」と梶川さん。

img_66ae21df2463855d4a3de415a2da63a621007.jpg
キビ、アワ、玄米を始め豆類、ゴマなども「雑穀」

 また、噛むという行為そのものが血流を良くし、学習能力の向上や認知症の予防にもつながるほか、満腹中枢を刺激することによって食べ過ぎの抑制効果もあるという。

「ところが現代ではよく噛んで食べることが少なくなりました。戦前には1回の食事で約1400回咀嚼していたのが、今では約600回に。食事時間も 22分から11分に短縮されました。噛み応えがあり、自然に咀嚼の回数を増やしてくれる雑穀は、唾液の出やすい身体をつくる上で非常に有効なんです」

雑穀の力(2)「代謝の良い身体をつくる」

 次に挙げてくれた雑穀の魅力は「不足しがちなビタミンやミネラルを補い、エネルギー代謝しやすい身体をつくる」だ。

 体内の生理機能や代謝などの生命活動を維持する上で、欠かすことのできないビタミンやミネラル。ミネラルはすべて、ビタミンも多くのものは体内で作ることができないため、意識して摂取する必要があるのだが、雑穀にはそれらが豊富に含まれている。

「野菜や果物もビタミンやミネラルが多い食材ですが、昔に比べてその量は減ってきています。その原因の一つとして、旬を無視した栽培や品種改良などが考えられます。その分を雑穀で補っていただければと思います」

 また雑穀には糖尿病、心筋梗塞、高血圧、痔、便秘、大腸の病気などを予防する効果があるとされる食物繊維も多い。

 厚生労働省によると、食物繊維の摂取量は成人で20~25gとすることが望ましいとされているが、欧米型に変化した現在の食生活では不足しがち。そこを雑穀でカバーしてほしいと梶川さんは話す。

「食べずに痩せようとするのは絶対にダメ。お肌はボロボロになり、頬はこけ、きれいに痩せられません。それよりもエネルギー燃焼しやすい身体をつくることが大切。雑穀にはビタミンCやAが不足しているので、それらの食材とうまく組み合わせるとさらにバランスのとれた食事になります。バランスの良い食生活を心がけてください」

雑穀の力(3)「錆びにくい身体になる」

「雑穀を見て、白米との違いがわかりますか」と梶川さん。すぐに気づくのは、それぞれに特徴のある色がついているということだ。「その色はすべてポリフェノールです」。

 ポリフェノールといえば、赤ワインなどに多く含まれ、抗酸化作用のある成分として有名だ。

「過剰になると身体に害を為す活性酸素を、ポリフェノールが安定した無害な物質に変えてくれます。ポリフェノールは摂ってから2~3時間しか効果が持続しないので、毎食はもちろん間食でも摂ってほしいのですが、毎回赤ワインを飲むのも難しいので、雑穀入りのご飯やおかず、お菓子などであれば摂りやすいでしょう」

 咀嚼力を高めて免疫力を向上させる、代謝を良くする、抗酸化作用で生活習慣病を予防する……、雑穀には想像以上にすごい力が備わっていることがよくわかった。

 受講者が熱心に聴き入る中、話題はそれぞれの雑穀の特徴と、食事で手軽に美味しく摂るためのレシピ紹介に進んだ。

雑穀は「おいしい」

 セミナーの冒頭から各テーブルに回されていた様々な雑穀。それらを実際に使った料理と効能が紹介された。

img_71afe57f76f83f77dc94d34a99e08fd111384.jpg
もちきびとアボガドのテリーヌ

「キビは抗酸化作用に優れ、必須アミノ酸のメチオニンが豊富で肝臓内の毒素や老廃物を排除してくれます。きれいな黄色なので緑のアボガドと合わせてテリーヌにしてみました」

img_9783e1fe4a43e26516abcfb9379d19da16751.jpg
ひえと根菜のクリームコロッケ

「ヒエはアワとともに日本最古の穀物です。ミネラルが全体的にバランスよく含まれています。クリームコロッケにすると、男性にもとても喜ばれます」

「モロコシ(たかきび)も抗酸化作用に優れた雑穀の一つです。別名ミート・ミレットとも呼ばれ、ひき肉の代用素材としてよく使われます。マーボー茄子にすると本物のひき肉を使うのと遜色ない味わいです」

 へえ、こんなに様々な料理法があるのかと驚いた。参加者からも、「ごはんに混ぜる以外にこんなに使い道があるとは」という声や、「雑穀ごはんが苦手な夫も、こんなレシピなら食べてくれるかも」などという声が聞かれた。

 美味しそうなレシピに食欲をそそられたところに香ばしい匂いが…。

 アサヒグループが研究開発し、現在、アサヒグループの通信販売専用商品としてオンラインショップ「アサヒの健康生活」で販売している「黄金の発芽大麦」を炊き込んだごはんの試食会だ。ひと口頬張ると甘く香ばしい風味がいっぱいに広がった。プチプチした食感も面白く、噛めば噛むほど旨味が増す。

 大麦はこれまで、固い表皮の部分を削って押麦などに加工されてきたが、それを発芽させることで粒全体を柔らかくし、β-グルカンやビタミン、ミネラルなどが豊富に含まれている表皮ごと食べられるようにしたのだとか。

 この発芽大麦、じつは偶然の産物で、焼酎の原料として麦を研究していたアサヒビールの研究員が、余ったサンプルをごはんに炊き込み試食したのがきっかけだったという。

日本で流通する雑穀は90%が輸入

 最近では雑穀のすばらしさが見直され、国内での栽培面積、生産量ともに少しずつ増加しているそうだ。しかし輸入量も増え続け、現在日本で流通している雑穀の90%以上は輸入。食料自給率を向上させ、日本人の食環境の改善や日本農業の活性化のためには、国内での雑穀生産量を増やしていくことが重要な課題と言えそうだ。

 アサヒグループホールディングス・イノベーション研究所 主任で、日本雑穀協会が認定する“雑穀エキスパート”の肩書を持つ淡嶋恭子さんによると、「昨今のブームで、もち麦を含む雑穀の需要は確実に増えています」とのこと。「ただ雑穀によっては食べやすくするために、加工の段階で栄養価に富んだ部分まで削ってしまうことも多いんです。そこをもうひと工夫することによって、自然の恵みをそのまま、しかもおいしくいただけるような提案をしていくことが、私たちのような研究機関の務めだと思っています」。

 身体に良いばかりではなくおいしいとなれば、普及の速度も増すに違いない。「私たちは食材そのものをおいしくする努力をし、梶川さんのような先生方にはバリエーション豊かなレシピの開発をお願いしています」(淡嶋さん)

 健康が気になるビジネスマンも、ランチなどで雑穀米が選べるときは、積極的にオーダーしてみることから始めるのもいいかもしれない。

(取材・文/林慶子 撮影/入交佐妃)

[DIAMOND online]

Posted by nob : 2014年05月23日 16:40

私の雑穀白米は雑穀と白米の比率がほぼ同じ(笑)、、、最近では酵素玄米5・玄米1・雑穀白米1くらいの割合です。。。

■美肌を作る 雑穀ごはんと旬おかず
白いごはんなのに白米より栄養価をアップさせる方法

柴田真希
管理栄養士・雑穀料理家

美味しい「白いごはん」

「炊きたての白いごはんがあったら何杯でも食べられそう」

「白いごはんに合いそうなおかずだね」

なんて言葉をよく耳にします。やはり日本人にとって「白いごはん=美味しい」というイメージが強いのですよね。

健康や美容を気にする方なら白いごはんよりも雑穀ごはんや玄米ごはんなど精製度の低いごはんが、身体のためにもお肌のためにも良いことはご存知のはず。

しかし一緒に食べるご家族が白米愛好家な方や、栄養価が高いことは分かっているけれどやはり雑穀ごはんを受け入れられないという方に朗報の白米そっくりの雑穀ごはんの炊き方をご紹介します。

小粒の雑穀、白い雑穀

オススメの雑穀がコチラです。

140522_shibata1_480_320.jpg

これはきび、あわ、ひえと言った小粒の雑穀。米粒よりも小さくて、色もあまりつかないのでごはんと一緒に炊いても入っている存在に気が付かない人も。

140522_shibata4_480_320.jpg

さらに、大麦やはと麦のような白い雑穀も見た目に分かりにくいです。食べてみると噛み応えがあるので「いつもより食感があるなー」と思うかもしれませんが、モチモチしていてむしろ美味しくなります。

雑穀ごはん?白いごはん?

実際にごはんに混ぜて炊いてみると…

140522_shibata3_480_320.jpg

一見、雑穀ごはんに見えませんが、よーく見てみると…

140522_shibata2_480_320.jpg

黄色や白のプチプチが見えたでしょうか?

「雑穀ごはんが嫌い」

「美味しくないから食べない」

と言う人に何も言わずにこのごはんを出すと、だいぶごはんを食べてから「…これって雑穀ごはんだったの?」と気がつくということがよくあります。最初から気が付いても、「むしろ美味しい」と言って平らげてくださいます。

紫色に炊き上がる雑穀ごはんが苦手!という方も、色付くごはんだけが雑穀ごはんではありません!

「雑穀」と一言で言っても種類は様々。白いごはんと比べてエネルギー(カロリー)が変わらないのにビタミンやミネラル、食物繊維がUPする美肌ごはんに変えてくれるのが雑穀。是非ご自身が好きな雑穀をみつけてくださいね。

[スキンケア大学・美ログ]

Posted by nob : 2014年05月23日 02:05

頭皮の保湿とブラッシングも効果大です。。。

■なるほど!意外と知らない「白髪が生える場所とその理由」とは

高木沙織

30歳を過ぎると、髪を黒くするメラニン色素を作る”メラノサイト”の活動が弱まり、白髪がチラホラと現れるようになります。お風呂上がりにドライヤーをかけているときや、髪をセットしているときに、キラッと光る白髪を見つけてドキッとしたことがある方も多いのではないでしょうか。

そこで多くの方は、「白髪がはえてきた……」という思いにばかり気を取られてしまうのですが、”どうしてその場所に白髪がはえたのか”ということは、あまり考えないかもしれません。

しかし、白髪がはえる場所には、理由があると言われています。今回は、白髪がはえる場所とその理由についてお話していきたいと思います。

■1:頭頂部(分け目)の白髪

髪の分け目部分にはえる白髪は、無防備に浴び続けた紫外線が影響しています。紫外線を浴びると活性酸素が発生し、それが白髪の原因になります。特に分け目部分には、紫外線が直接あたるため注意が必要!

外出時は、髪用の日焼け止めスプレーや日傘を使って、紫外線から守りましょう。

■2:こめかみの白髪

こめかみのあたりには、神経細胞が通っています。パソコン作業や細かい作業のような頭を使う仕事をしている方は、神経細胞が活発になりその部分に活性酸素が発生。それが周囲の細胞にも影響を与えることで、白髪になると言われています。

帰宅後は、心身ともにリラックスできる時間を作ることを心がけましょう。また、携帯電話を長時間使用するのも、神経細胞を疲れさせることになるので、注意してください。

■3:後頭部の白髪

後頭部には、生殖器系のツボがあります。後頭部に白髪を見つけたら、生理不順などホルモンバランスが乱れていないかを疑ってみてください。

■4:特定の場所にはえる白髪

いつも同じ場所に白髪がはえるという方は、日常生活での癖を改善する必要があります。例えば、いつも同じところで髪を結んでいる、シャンプーをするときに一部だけ強く洗ってしまう、頭をかく癖があるなどの行為は、頭皮への刺激となり、活性酸素を発生させます。

頭皮に刺激を与え続けないように、日常生活での習慣を見直しましょう。

今回は、白髪がはえる場所と理由についてお伝えしました。近頃、白髪が気になっているという方は、上記の項目を参考にしてみてくださいね。

[美レンジャー]

Posted by nob : 2014年05月23日 01:58

何と言っても食生活の改善こそが根幹、、、私は生活習慣改善9か条すべてクリアできています。。。

■【デキる人の健康学】中性脂肪を下げる生活習慣とは

■中性脂肪はライフスタイルのバイオマーカー

 年に一度の健康診断でコレステロールは正常値なのに中性脂肪が異常値でチェックされている中高年男性も多いと思う。コレステロール値が低くても中性脂肪が単独で高いだけで心筋梗塞のリスクになることが最近明らかとなり、中性脂肪はメタボリック症候群の診断基準の1つに取り入れられた。

 中性脂肪が多いと善玉コレステロールが減って悪玉コレステロールが増えやすくなるため動脈硬化を間接的に促進することもなる。中性脂肪と聞くと食事での油の摂り過ぎと考えがちだが、お酒を飲む機会の多い人や間食でケーキや甘いもの、果物をよく食べる人は中性脂肪が増えやすい傾向にある。

 アルコールや清涼飲料水に含まれている果糖や精製された糖質を摂取すればするほど、肝臓で合成される中性脂肪が多くなるためだ。コレステロール値は生活習慣を改善してもなかなか下がらないのに対して、中性脂肪値は生活習慣の改善により値を下げることができる。だから、ある意味では中性脂肪はライフスタイルのバイオマーカーと考えられる。

■中性脂肪を下げる生活習慣改善9か条

 最近、米国心臓協会が「中性脂肪と心臓病に関する報告」をまとめたが、その声明のなかでも「生活習慣の改善の重要性と有効性」が強調されている。報告書をまとめた米国心臓協会理事で米国ボルチモア市メリーランド大学のマイケル・ミラー教授によると以下の9項目のライフスタイルを改善することにより、中性脂肪の値を20〜50パーセント下げることができると提言している。

 その9項目とは、(1)5〜10パーセントの体重の減少で中性脂肪の値が20パーセント低下する。(2)食品や飲料に添加されている砂糖の一日摂取量を総カロリーの5〜10パーセント未満(女性で約100kcal/日、男性で約150kcal/日)に抑える。(3)清涼飲料水や加工食品、果物に含まれる果糖の一日摂取量を100グラム未満におさえること。(4)摂取カロリー1000kcalあたり食物繊維を10グラム/日以上摂取すること。更に摂取カロリー1000kcalあたり食物繊維を20グラム/日以上摂取すると中性脂肪の値が8パーセント低下する。(5)低グリセミック・インデックス(低GI)食品の摂取により中性脂肪の値が6パーセント低下する。(6)総カロリーにしめる脂質の割合を中等度に抑える(カロリー比32.5〜50パーセントの中脂肪食)。中脂肪食は低脂肪食(カロリー比18〜30パーセント)に比べて、中性脂肪の値が9.4mg/dL低下する。また、飽和脂肪酸の摂取量を総カロリーの7%未満、トランス脂肪酸の摂取量を1%未満に抑える。(7)オメガ?3脂肪酸の摂取。オメガ?3脂肪酸(EPA/DHA)1グラム/日の摂取あたり中性脂肪が5〜10パーセント低下する。(8)アルコールの摂取制限。アルコール非摂取群に比べて1オンス/日のアルコール摂取あたり中性脂肪が5〜10パーセント増加する。(9)定期的な運動。中性脂肪の値が150mg/dL以上の人で、中等度の有酸素運動で中性脂肪が15〜20パーセント減少するが、もともと中性脂肪の低い人では有酸素運動による中性脂肪の低下は認められない。

■ライフスタイルの改善により中性脂肪は50%以上下がる

 ミラー教授は体重を5〜10パーセント減量するだけで中性脂肪の値を20パーセント下げることができるので、まず肥満傾向で中性脂肪の高い人は減量が大切であることを強調する。次に食事での砂糖と果糖、飽和脂肪酸を減らして不飽和脂肪酸を増やすことにより中性脂肪の値を更に10〜20パーセント下げることが可能であると考察している。

 トランス脂肪酸や飽和脂肪酸の制限、オメガ?3脂肪酸の摂取と定期的な有酸素運動を組み合わせることにより最終的にはライフスタイルの改善により中性脂肪の値を50パーセント以上下げることが可能であるとしている。中性脂肪は我々の体に取っては重要なエネルギー源で欠かせない脂質成分であるが、生活習慣が乱れて必要以上に血液中に存在すると寿命を縮めてしまう可能性がある。

白澤卓二
順天堂大学大学院医学研究科加齢制御医学講座教授

[産経新聞]

Posted by nob : 2014年05月23日 01:51

そのとおり!!!Vol.41/拍手です。。。

■2014年5月21日
大飯原発3、4号機運転差止請求事件判決要旨

主文

1 被告は、別紙原告目録1記載の、各原告(大飯原発から250キロメートル圏内に居住する166名)に対する関係で、
福井県大飯郡おおい町大島1字吉見1-1において、大飯発電所3号機及び4号機の原子炉を運転してはならない。

2 別紙原告目録2記載の各原告(大飯原発から250キロメートル圏外に居住する23名)の請求を、いずれも棄却する。

3 訴訟費用は、第2項の各原告について生じたものを、同原告らの負担とし、その余を被告の負担とする。

理由

1 はじめに

ひとたび深刻な事故が起これば、多くの人の生命、身体やその生活基盤に、重大な被害を及ぼす事業に関わる組織には、
その被害の大きさ、程度に応じた安全性と、高度の信頼性が求められて然るべきである。
このことは、当然の社会的要請であるとともに、生存を基礎とする人格権が公法、私法を間わず、
すべての法分野において、最高の価値を持つとされている以上、本件訴訟においても、よって立つべき解釈上の指針である。

個人の生命、身体、精神及び生活に関する利益は、各人の人格に本質的なものであって、その総体が人格権であるということができる。
人格権は、憲法上の権利であり(13条、25条)、また人の生命を基礎とするものであるがゆえに、
我が国の法制下においては、これを超える価値を、他に見出すことはできない。
したがって、この人格権、とりわけ生命を守り生活を維持するという人格権の、根幹部分に対する具体的侵害のおそれがあるときは、
人格権そのものに基づいて、侵害行為の差止めを請求できることになる。
人格権は、各個人に由来するものであるが、その侵害形態が、多数人の人格権を同時に侵害する性質を有するとき、
その差止めの要請が、強く働くのは理の当然である。

2 福島原発事故について

福島原発事故においては、15万人もの住民が、避難生活を余儀なくされ、この避難の過程で、少なくとも入院患者等60名が、その命を失っている。
家族の離散という状況や、劣悪な避難生活の中で、この人数を遥かに超える人が命を縮めたことは、想像に難くない。
さらに、原子力委員会委員長が、福島第一原発から250キロメートル圏内に居住する住民に、避難を勧告する可能性を検討したのであって、
チェルノブイリ事故の場合の住民の避難区域も、同様の規模に及んでいる。

年間何ミリシーベルト以上の放射線が、どの程度の健康被害を及ぼすかについては、さまざまな見解があり、
どの見解に立つかによって、あるべき避難区域の広さも変わってくることになるが、
既に、20年以上にわたり、この問題に直面し続けてきたウクライナ共和国、ベラルーシ共和国は、今なお、広範囲にわたって避難区域を定めている。
両共和国の政府とも、住民の早期の帰還を図ろうと考え、住民においても、帰還の強い願いを持つことにおいて、我が国となんら変わりはないはずである。
それにもかかわらず、両共和国が、上記の対応をとらざるを得ないという事実は、
放射性物質のもたらす健康被害について、楽観的な見方をした上で、避難区域は最小限のもので足りるとする見解の正当性に、重大な疑問を投げかけるものである。
上記250キロメートルという数字は、緊急時に想定された数字にしかすぎないが、だからといってこの数字が、直ちに過大であると判断することはできないというべきである。

3 本件原発に求められるべき安全性

(1) 原子力発電所に求められるべき安全性

1、2に摘示したところによれば、原子力発電所に求められるべき安全性、信頼性は、極めて高度なものでなければならず、
万一の場合にも、放射性物質の危険から国民を守るべく、万全の措置がとられなければならない。

原子力発電所は、電気の生産という、社会的には重要な機能を営むものではあるが、原子力の利用は、平和目的に限られているから(原子力基本法2条)、
原子力発電所の稼動は、法的には、電気を生み出すための一手段たる経済活動の自由(憲法22条1項)に属するものであって、
憲法上は、人格権の中核部分よりも、劣位に置かれるべきものである。
しかるところ、大きな自然災害や戦争以外で、この根源的な権利が、極めて広汎に奪われるという事態を招く可能性があるのは、原子力発電所の事故のほかは想定し難い。
かような危険を、抽象的にでもはらむ経済活動は、その存在自体が憲法上容認できないというのが、極論にすぎるとしても、
少なくとも、かような事態を招く具体的危険性が万が一でもあれば、その差止めが認められるのは当然である。
このことは、土地所有権に基づく、妨害排除請求権や妨害予防請求権においてすら、
侵害の事実や侵害の具体的危険性が認められれば、侵害者の過失の有無や請求が認容されることによって受ける侵害者の不利益の大きさという、侵害者側の事情を問うことなく請求が認められていることと対比しても明らかである。

新しい技術が、潜在的に有する危険性を許さないとすれば、社会の発展はなくなるから、
新しい技術の有する危険性の性質や、もたらす被害の大きさが明確でない場合には、その技術の実施の差止めの可否を、裁判所において判断することは困難を極める。
しかし、技術の危険性の性質や、そのもたらす被害の大きさが判明している場合には、
技術の実施に当たっては、危険の性質と被害の大きさに応じた安全性が求められることになるから、この安全性が保持されているかの判断をすればよいだけであり、
危険性を一定程度容認しないと社会の発展が妨げられるのではないかといった、葛藤が生じることはない。
原子力発電技術の危険性の本質、及びそのもたらす被害の大きさは、福島原発事故を通じて十分に明らかになったといえる。
本件訴訟においては、本件原発において、かような事態を招く具体的危険性が、万が一でもあるのかが、判断の対象とされるべきであり、
福島原発事故の後において、この判断を避けることは、裁判所に課された最も重要な責務を放棄するに等しいものと考えられる。

(2) 原子炉規制法に基づく審査との関係

(1)の理は、上記のように、人格権の我が国の法制における地位や、条理等によって導かれるものであって、
原子炉規制法をはじめとする行政法規の在り方、内容によって、左右されるものではない。
したがって、改正原子炉規制法に基づく新規制基準が、原子力発電所の安全性に関わる問題のうちいくつかを、電力会社の自主的判断に委ねていたとしても、その事項についても、裁判所の判断が及ぼされるべきであるし、
新規制基準の対象となっている事項に関しても、新規制基準への適合性や、原子力規制委員会による新規制基準への適合性の審査の適否という観点からではなく、
(1)の理に基づく裁判所の判断が、及ぼされるべきこととなる。

4 原子力発電所の特性

原子力発電技術は、次のような特性を持つ。
すなわち、原子力発電においては、そこで発出されるエネルギーは、極めて膨大であるため、
運転停止後においても、電気と水で原子炉の冷却を継続しなければならず、その間に何時間か電源が失われるだけで、事故につながり、
いったん発生した事故は、時の経過に従って拡大して行く、という性質を持つ。
このことは、他の技術の多くが、運転の停止という単純な操作によって、その被害の拡大の要因の多くが除去されるのとは異なる、原子力発電に内在する本質的な危険である。

したがって、施設の損傷に結びつき得る地震が起きた場合、速やかに運転を停止し、運転停止後も、電気を利用して、水によって核燃料を冷却し続け、
万が一に異常が発生したときも、放射性物質が、発電所敷地外部に漏れ出すことのないようにしなければならず、
この止める、冷やす、閉じ込めるという要請は、この3つがそろって初めて、原子力発電所の安全性が保たれることとなる。
仮に、止めることに失敗すると、わずかな地震による損傷や故障でも、破滅的な事故を招く可能性がある。
福島原発事故では、止めることには成功したが、冷やすことができなかったために、放射性物質が外部に放出されることになった。
また、我が国においては、核燃料は、五重の壁に閉じ込められているという構造によって、初めてその安全性が担保されているとされ、
その中でも重要な壁が、堅固な構造を持つ原子炉格納容器であるとされている。
しかるに、本件原発には、地震の際の冷やすという機能と、閉じ込めるという構造において、次のような欠陥がある。

5 冷却機能の維持について4 原子力発電所の特性

(1) 1260ガルを超える地震について

原子力発電所は、地震による緊急停止後の冷却機能について、外部からの交流電流によって水を循環させる、という基本的なシステムをとっている。
1260ガルを超える地震によって、このシステムは崩壊し、非常用設備ないし予備的手段による補完も、ほぼ不可能となり、メルトダウンに結びつく。
この規模の地震が起きた場合には、打つべき有効な手段がほとんどないことは、被告において自認しているところである。

しかるに、我が国の地震学会において、このような規模の地震の発生を、一度も予知できていないことは、公知の事実である。
地震は、地下深くで起こる現象であるから、その発生の機序の分析は、仮説や推測に依拠せざるを得ないのであって、
仮説の立論や検証も、実験という手法がとれない以上、過去のデータに頼らざるを得ない。
確かに、地震は太古の昔から存在し、繰り返し発生している現象ではあるが、その発生頻度は必ずしも高いものではない上に、
正確な記録は近時のものに限られることからすると、頼るべき過去のデータは、極めて限られたものにならざるをえない。
したがって、大飯原発には、1260ガルを超える地震は来ないとの、確実な科学的根拠に基づく想定は、本来的に不可能である。
むしろ、
① 我が国において記録された既往最大の震度は、岩手宮城内陸地震における4022ガルであり、1260ガルという数値は、これをはるかに下回るものであること、
② 岩手宮城内陸地震は、大飯でも発生する可能性があるとされる、内陸地殻内地震であること、
③ この地震が起きた東北地方と、大飯原発の位置する北陸地方、ないし隣接する近畿地方とでは、地震の発生頻度において有意的な違いは認められず、若狭地方の既知の活断層に限っても、陸海を問わず多数存在すること、
④ この既往最大という概念自体が、有史以来世界最大というものではなく、近時の、我が国において最大というものにすぎないことからすると、1260ガルを超える地震は、大飯原発に到来する危険がある。

(2) 700ガルを超えるが、1260ガルに至らない地震について

ア 被告の主張するイベントツリーについて
被告は、700ガルを超える地震が到来した場合の事象を想定し、それに応じた対応策があると主張し、
これらの事象と対策を記載したイベントツリーを策定し、これらに記載された対策を順次とっていけば、
1260ガルを超える地震が来ない限り、炉心損傷には至らず、大事故に至ることはないと主張する。

しかし、これらのイベントツリー記載の対策が、真に有効な対策であるためには、
第1に、地震や津波のもたらす事故原因につながる事象を、余すことなくとりあげること、
第2に、これらの事象に対して、技術的に有効な対策を講じること、
第3に、これらの技術的に有効な対策を、地震や津波の際に実施できるという、
3つがそろわなければならない。

イ イベントツリー記載の事象について
深刻な事故においては、発生した事象が新たな事象を招いたり、事象が重なって起きたりするものであるから、
第1の事故原因につながる事象のすべてを、取り上げること自体が、極めて困難であるといえる。

ウ イベントツリー記載の対策の実効性について
また、事象に対するイベントツリー記載の対策が、技術的に有効な措置であるかどうかはさておくとしても、
いったんことが起きれば、事態が深刻であればあるほど、それがもたらす混乱と焦燥の中で、適切かつ迅速にこれらの措置をとることを、
原子力発電所の従業員に求めることはできない。
特に、次の各事実に照らすと、その困難性は一層明らかである。

第1に、
地震はその性質上、従業員が少なくなる夜間も、昼間と同じ確率で起こる。
突発的な危機的状況に、直ちに対応できる人員がいかほどか、あるいは、現場において、指揮命令系統の中心となる所長が不在か否かは、
実際上は、大きな意味を持つことは明らかである。

第2に、
上記イベントツリーにおける対応策をとるためには、いかなる事象が起きているのかを把握できていることが前提になるが、
この把握自体が、極めて困難である。
福島原発事故の原因について、国会事故調査委員会は、地震の解析にカを注ぎ、
地震の到来時刻と津波の到来時刻の分析や、従業員への聴取調査等を経て、
津波の到来前に、外部電源の他にも、地震によって事故と直結する損傷が生じていた疑いがある旨指摘しているものの、
地震がいかなる箇所に、どのような損傷をもたらし、それがいかなる事象をもたらしたかの確定には至っていない。
一般的には、事故が起きれば、事故原因の解明、確定を行い、その結果を踏まえて技術の安全性を高めていくという側面があるが、
原子力発電技術においては、いったん大事故が起これば、その事故現場に立ち入ることができないため、事故原因を確定できないままになってしまう可能性が極めて高く、
福島原発事故においても、その原因を、将来確定できるという保証はない。
それと同様、又はそれ以上に、原子力発電所における事故の進行中に、いかなる箇所にどのような損傷が起きており、それがいかなる事象をもたらしているのかを、把握することは困難である。

第3に、
仮に、いかなる事象が起きているかを把握できたとしても、地震により外部電源が断たれると同時に、多数箇所に損傷が生じるなど、対処すべき事柄は極めて多いことが想定できるのに対し、
全交流電源喪失から炉心損傷開始までの時間は、5時間余であり、炉心損傷の開始からメルトダウンの開始に至るまでの時間も、2時間もないなど、残された時間は限られている。

第4に、
とるべきとされる手段のうち、いくつかはその性質上、緊急時にやむを得ずとる手段であって、普段からの訓練や試運転にはなじまない。
運転停止中の原子炉の冷却は、外部電源が担い、非常事態に備えて、水冷式非常用ディーゼル発電機のほか、空冷式非常用発電装置、電源車が備えられているとされるが、
たとえば、空冷式非常用発電装置だけで、実際に原子炉を冷却できるかどうかをテストするというようなことは、危険すぎてできようはずがない。

第5に、
とるべきとされる防御手段に係るシステム自体が、地震によって破損されることも予想できる。
大飯原発の、何百メートルにも及ぶ非常用取水路が、一部でも、700ガルを超える地震によって破損されれば、
非常用取水路にその機能を依存している、すべての水冷式の非常用ディーゼル発電機が、稼動できなくなることが想定できるといえる。
また、埋戻土部分において、地震によって段差ができ、最終の冷却手段ともいうべき電源車を、動かすことが不可能、又は著しく困難となることも想定できる。
上記に摘示したことを一例として、地震によって複数の設備が、同時にあるいは相前後して使えなくなったり故障したりすることは、機械というものの性質上当然考えられることであって、
防御のための設備が、複数備えられていることは、地震の際の安全性を大きく高めるものではないといえる。

第6に、
実際に放射性物質が一部でも漏れれば、その場所には近寄ることさえできなくなる。

第7に、
大飯原発に通ずる道路は限られており、施設外部からの支援も期待できない。

エ 基準地震動の信頼性について
被告は、大飯原発の周辺の活断層の調査結果に基づき、活断層の状況等を勘案した場合の、地震学の理論上導かれるガル数の最大数値が700であり、
そもそも、700ガルを超える地震が到来することはまず考えられない、と主張する。
しかし、この理論上の数値計算の正当性、正確性について論じるより、
現に、全国で20箇所にも満たない原発のうち4つの原発に、5回にわたり想定した地震動を超える地震が、平成17年以後、10年足らずの問到来しているという事実を、重視すべきは当然である。
地震の想定に関し、このような誤りが重ねられてしまった理由については、今後、学術的に解決すべきものであって、当裁判所が立ち入って判断する必要のない事柄である。
これらの事例は、いずれも、地震という自然の前における人間の能力の限界を示すもの、というしかない。
本件原発の地震想定が、基本的には、上記4つの原発におけるのと同様、過去における地震の記録と周辺の活断層の調査分析という手法に基づきなされたにもかかわらず、
被告の本件原発の地震想定だけが信頼に値する、という根拠は見い出せない。

オ 安全余裕について
被告は、本件5例の地震によって、原発の安全上重要な施設に、損傷が生じなかったことを前提に、原発の施設には安全余裕ないし安全裕度があり、
たとえ基準地震動を超える地震が到来しても、直ちに安全上重要な施設の損傷の危険性が生じることはない、と主張している。

弁論の全趣旨によると、一般的に設備の設計に当たって、様々な構造物の材質のばらつき、溶接や保守管理の良否等の不確定要素が絡むから、
求められるべき基準をぎりぎり満たすのではなく、同基準値の何倍かの余裕を持たせた設計が、なされることが認められる。
このように設計した場合でも、基準を超えれば、設備の安全は確保できない。
この、基準を超える負荷がかかっても、設備が損傷しないことも当然あるが、
それは単に、上記の不確定要素が、比較的安定していたことを意味するにすぎないのであって、安全が確保されていたからではない。
したがって、たとえ過去において、原発施設が基準地震動を超える地震に耐えられた、という事実が認められたとしても、
同事実は、今後、基準地震動を超える地震が大飯原発に到来しても、施設が損傷しないということを、なんら根拠づけるものではない。

(3) 700ガルに至らない地震について

ア 施設損壊の危険
本件原発においては、基準地震動である700ガルを下回る地震によって外部電源が断たれ、かつ主給水ポンプが破損し、主給水が断たれるおそれがあると認められる。

イ 施設損壊の影響
外部電源は、緊急停止後の冷却機能を保持するための第1の砦であり、外部電源が断たれれば、非常用ディーゼル発電機に頼らざるを得なくなるのであり、
その名が示すとおり、これが非常事態であることは明らかである。
福島原発事故においても、外部電源が健全であれば、非常用ディーゼル発電機の津波による被害が事故に直結することはなかった、と考えられる。
主給水は、冷却機能維持のための命綱であり、これが断たれた場合には、その名が示すとおり、補助的な手段にすぎない補助給水設備に頼らざるを得ない。
前記のとおり、原子炉の冷却機能は、電気によって水を循環させることによって維持されるのであって、
電気と水のいずれかが一定時間断たれれば、大事故になるのは必至である。
原子炉の緊急停止の際、この冷却機能の主たる役割を担うべき外部電源と、主給水の双方が、ともに700ガルを下回る地震によっても同時に失われるおそれがある。
そして、その場合には、(2)で摘示したように、実際にはとるのが困難であろう、限られた手段が効を奏さない限り、大事故となる。

ウ 補助給水設備の限界
このことを、上記の補助給水設備についてみると、次の点が指摘できる。
緊急停止後において、非常用ディーゼル発電機が正常に機能し、補助給水設備による蒸気発生器への給水が行われたとしても、
① 主蒸気逃がし弁による熱放出、
② 充てん系によるほう酸の添加、
③ 余熱除去系による冷却のうち、いずれか一つに失敗しただけで、補助給水設備による蒸気発生器への給水ができないのと同様の事態に進展することが認められるのであって、
補助給水設備の実効性は、補助的手毅にすぎないことに伴う不安定なもの、といわざるを得ない。
また、上記事態の回避措置として、イベントツリーも用意されてはいるが、
各手順のいずれか一つに失敗しただけでも、加速度的に深刻な事態に進展し、未経験の手作業による手順が増えていき、不確実性も増していく。
事態の把握の困難性や、時間的な制約のなかで、その実現に困難が伴うことは、(2)において摘示したとおりである。

エ 被告の主張について
被告は、主給水ポンプは、安全上重要な設備ではないから、基準地震動に対する耐震安全性の確認は行われていない、と主張するが、
主給水ポンプの役割は、主給水の供給にあり、主給水によって冷却機能を維持するのが、原子炉の本来の姿であって、そのことは被告も認めているところである。
安全確保の上で不可欠な役割を、第1次的に担う設備は、これを安全上重要な設備であるとして、それにふさわしい耐震性を求めるのが健全な社会通念であると考えられる。
このような設備を安全上重要な設備ではないとするのは、理解に苦しむ主張である、といわざるを得ない。

(4) 小括

日本列島は、太平洋プレート、オホーツクプレート、ユーラシアプレート、及びフィリピンプレートの、4つのプレートの境目に位置しており、
全世界の地震の1割が、狭い我が国の国土で発生する。
この地震大国日本において、基準地震動を超える地震が、大飯原発に到来しないというのは、根拠のない楽観的見通しにしかすぎない上、
基準地震動に満たない地震によっても、冷却機能喪失による重大な事故が生じ得るというのであれば、
そこでの危険は、万が一の危険という領域をはるかに超える、現実的で切迫した危険と評価できる。
このような施設のあり方は、原子力発電所が有する、前記の本質的な危険性について、あまりにも楽観的といわざるを得ない。

6 閉じ込めるという構造について(使用済み核燃料の危険性)

(1) 使用済み核燃料の現在の保管状況

原子力発電所は、いったん内部で事故があったとしても、放射性物質が原子力発電所敷地外部に出ることのないようにする必要があることから、その構造は堅固なものでなければならない。

そのため、本件原発においても、核燃料部分は、堅固な構造をもつ原子炉格納容器の中に存する。
他方、使用済み核燃料は、本件原発においては、原子炉格納容器の外の建屋内の、使用済み核燃料プールと呼ばれる水槽内に置かれており、その本数は1000本を超えるが、
使用済み核燃料プールから放射性物質が漏れたとき、これが原子力発電所敷地外部に放出されることを防御する、原子炉格納容器のような堅固な設備は存在しない。

(2) 使用済み核燃料の危険性

福島原発事故においては、4号機の使用済み核燃料プールに納められた使用済み核燃料が、危機的状況に陥り、この危険性ゆえに、前記の避難計画が検討された。
原子力委員会委員長が想定した被害想定のうち、最も重大な被害を及ぼすと想定されたのは、使用済み核燃料プールからの放射能汚染であり、
他の号機の使用済み核燃料プールからの汚染も考えると、強制移転を求めるべき地域が、170キロメートル以遠にも生じる可能性や、
住民が移転を希望する場合に、これを認めるべき地域が、東京都のほぼ全域や、横浜市の一部を含む250キロメートル以遠にも発生する可能性があり、
これらの範囲は、自然に任せておくならば、数十年は続くとされた。

(3) 被告の主張について

被告は、使用済み核燃料は通常40度以下に保たれた水により冠水状態で貯蔵されているので冠水状態を保てばよいだけであるから堅固な施設で囲い込む必要はないとするが、以下のとおり失当である。

ア 冷却水喪失事故について
使用済み核燃料においても、破損により冷却水が失われれば、被告のいう冠水状態が保てなくなるのであり、
その場合の危険性は、原子炉格納容器の一次冷却水の配管破断の場合と、大きな違いはない。
福島原発事故において、原子炉格納容器のような堅固な施設に甲まれていなかったにもかかわらず、
4号機の使用済み核燃料プールが、建屋内の水素爆発に耐えて、破断等による冷却水喪失に至らなかったこと、
あるいは、瓦礫がなだれ込むなどによって、使用済み核燃料が大きな損傷を被ることがなかったことは、誠に幸運と言うしかない。
使用済み核燃料も、原子炉格納容器の中の炉心部分と同様に、外部からの不測の事態に対して、堅固な施設によって防御を固められてこそ初めて、万全の措置をとられているということができる。

イ 電源喪失事故について
本件使用済み核燃料プールにおいては、全交流電源喪失から3日を経ずして、冠水状態が維持できなくなる。
我が国の存続に関わるほどの被害を及ぼすにもかかわらず、全交流電源喪失から3日を経ずして、危機的状態に陥いる。
そのようなものが、堅固な設備によって閉じ込められていないまま、いわばむき出しに近い状態になっているのである。

(4) 小括

使用済み核燃料は、本件原発の稼動によって、日々生み出されていくものであるところ、
使用済み核燃料を閉じ込めておくための堅固な設備を設けるためには、膨大な費用を要するということに加え、
国民の安全が、何よりも優先されるべきであるとの見識に立つのではなく、深刻な事故はめったに起きないだろう、という見通しのもとにかような対応が成り立っている、といわざるを得ない。

7 本件原発の現在の安全性

以上にみたように、国民の生存を基礎とする人格権を、放射性物質の危険から守るという観点からみると、
本件原発に係る安全技術及び設備は、万全ではないのではないかという疑いが残るというにとどまらず、
むしろ、確たる根拠のない楽観的な見通しのもとに、初めて成り立ち得る脆弱なものであると認めざるを得ない。

8 原告らのその余の主張について

原告らは、地震が起きた場合において止めるという機能においても、本件原発には欠陥があると主張する等、さまざまな要因による危険性を主張している。
しかし、これらの危険性の主張は、選択的な主張と解されるので、その判断の必要はないし、環境権に基づく請求も選択的なものであるから、同請求の可否についても判断する必要はない。

原告らは、上記各諸点に加え、高レベル核廃棄物の処分先が決まっておらず、同廃棄物の危険性が極めて高い上、その危険性が消えるまでに数万年もの年月を要することからすると、
この処分の問題が、将来の世代に重いつけを負わせることを、差止めの理由としている。
幾世代にもわたる、後の人々に対する我々世代の責任という、道義的にはこれ以上ない重い問題について、
現在の国民の法的権利に基づく差止訴訟を担当する裁判所に、この問題を判断する資格が与えられているかについては疑問があるが、
7に説示したところによると、この判断の必要もないこととなる。

9 被告のその余の主張について

他方、被告は、本件原発の稼動が、電力供給の安定性、コストの低減につながると主張するが、
当裁判所は、極めて多数の人の生存そのものに関わる権利と、電気代の高い低いの問題等とを、並べて論じるような議論に加わったり、
その議論の当否を判断すること自体、法的には許されないことである、と考えている。
このコストの問題に関連して、国富の流出や喪失の議論があるが、
たとえ本件原発の運転停止によって、多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流出や喪失というべきではなく、
豊かな国土と、そこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、
これを取り戻すことができなくなることが、国富の喪失であると、当裁判所は考えている。

また、被告は、原子力発電所の稼動が、CO2排出削減に資するもので、環境面で優れている旨主張するが、
原子力発電所で、ひとたび深刻事故が起こった場合の環境汚染は、すさまじいものであって、
福島原発事故は、我が国始まって以来、最大の公害、環境汚染であることに照らすと、
環境問題を、原子力発電所の運転継続の根拠とすることは、甚だしい筋違いである。

10 結論

以上の次第であり、原告らのうち、大飯原発から250キロメートル圏内に居住する者(別紙原告目録1記載の各原告)は、
本件原発の運転によって、直接的に、その人格権が侵害される具体的な危険があると認められるから、
これらの原告らの請求を認容すべきである。

福井地方裁判所民事第2部

裁判長裁判官 樋口英明

裁判官 石田明彦
裁判官 三宅由子

[ハフィントンポスト]

Posted by nob : 2014年05月23日 01:32

私も同感です。。。

「寂しい人ほど笑いたがる」

「幸福かどうかなど、どうでもいい」

「情熱はなかったし、今もない」

「わたしもワーカホリックだった」

[いずれも、村上龍/『賢者は幸福ではなく信頼を選ぶ』より]

Posted by nob : 2014年05月21日 18:39

どれもみな理にかなっているかと、、、早速実践してみます。。。

■さらば肩こり、腰痛。お腹も凹む「通勤エクササイズ」

フィジカルトレーナー 清水 忍 構成=遠藤 成

フィジカルトレーナー・清水 忍が、毎日の通勤時間を上手に使った、始業時からフルスロットルで働ける頭と体のつくり方を紹介する。

交感神経を上手に目覚めさせよう

東京・神奈川・埼玉・千葉在住で東京都内に勤め、妻と同居しているサラリーマンを対象にした調査では、通勤時間の平均は60分。往復2時間と考えると、多くのビジネスマンが、かなりまとまった時間を電車の中で過ごしている。そんな満員電車での通勤がしんどくて、会社に着いたときには、すでに疲れきってしまっているということはないだろうか。

「仕事ができる人かできない人かは午前中の仕事ぶりでわかる」とはよく言われる。体がいい状態になければ、アイデアも閃かないし、頭も回転しないことは、みなさんも経験済みのはず。通勤でクタクタになっていては、いい仕事は望めない。

そこで朝の通勤を上手に使って、始業時からフルスロットルで働ける頭と体にセッティングしようではないか。指導はフィジカルトレーナーの清水忍さん。

「眠りから覚めると、体はリラックス系の副交感神経優位から活動的な交感神経優位に切り替わります。できるなら、ゆとりを持って起きて窓を開け、朝の光を浴びて新鮮な空気を吸いながら、軽く体操してリセットするのがベストですが、みなさん朝は忙しいですからね。

今回、紹介するエクササイズは筋トレや有酸素運動ではありません。悪い姿勢の矯正と、普段使っていない部位に刺激を入れることで、頭と体を目覚めさせるものです。どれも簡単なエクササイズですが、効果てきめんなので、ぜひ通勤時の習慣にしてください」

では、まずは立つ姿勢、体幹の安定から。たくさんの人が悩みを抱える腰痛の多くの原因は姿勢にあると清水トレーナーは見ている。

「腰痛を引き起こす原因のひとつが反り腰姿勢です。立ったときに腰を反らせてお腹を突き出す姿勢になっていませんか? 自分では気がつかないのですが、立ち姿を横から写真に撮ってもらってみてください。ベルトがバックル側を下に斜めになっていたら、それは骨盤前傾、つまり反り腰の状態です。これは正しく腹筋が働いていない姿勢なのですが、この骨盤前傾状態の人がとても多いのです」

反り腰はよい姿勢と勘違いされがちだが、脊柱起立筋が緊張しっぱなしで、腰痛を招きやすい悪い姿勢だと清水トレーナーは指摘する。

正しい骨盤の位置は前傾状態でも極端な後傾状態でもないニュートラルの状態なのだが、骨盤の位置を意識したことがない人にはわかりにくい。

「後傾させるのは恥骨を引き上げる感覚。結果的にお尻の穴がきゅっと締まる。ベルトが地面に対し平行になるのが目安です」

骨盤を後傾に固定するコルセットの役割が腹横筋。腹横筋は骨と連動していないので意識するのが難しいが、腹を凹ませれば自然と働く。呼吸は腹を凹ませたまま胸式呼吸で行う。この腹部の緊張を維持したまま、駅から会社まで歩いてみよう。

「正しい姿勢を覚えると、腰痛が起こりにくいだけでなく、重いものが持ち上げられる、速く動けるなど、パフォーマンスがアップします」

正しい姿勢をとるだけで腹は凹む

正しい姿勢になれば動きも軽やかになり、疲れにくい。アクティブに仕事に打ち込めるはず。効果はそれだけではない。骨盤の位置が変わり、ダラ~ンと緩んでいた腹横筋が緊張収縮するために、体重が減ったわけでもないのにウエストがグンと細くなるのだ。

(1)のエクササイズで腰まわりの体幹を安定させたところで、次に矯正するのが肩の位置。(2)のエクササイズ。

「たいがいの人はどちらかの肩が上がっていてアンバランスですが、最も悪いのが両肩とも上がっている人。パソコンに向かう時間が長い人ほど首から肩にかけての筋肉(僧帽筋)が緊張収縮状態になり肩をすくめたようになっています。肩が上がっていていいことは何もありません。血行も悪くなり、肩こりの原因にもなります。オフィスでも疲れたなと思ったらこのエクササイズをしてみてください。首を上に長く伸ばす感覚です」

(1)腹凹&アナル締め(ターゲット:腹横筋、腹直筋)
電車内で立った姿勢で、息を吐き最大限にお腹を引っ込める。そのまま骨盤をできるだけ後傾させる。この姿勢を10秒キープして10秒インターバルを開ける。これを降車駅のひと駅前からひと区間続ける(約3分目安)。電車から降りてもこの腹部の緊張を意識して会社まで歩く。
⇒体幹の安定が高まり、腰痛が発生しにくくなる。骨盤の位置が変わり腹横筋が緊張収縮することでお腹が凹む。

(2)胸を張って肩を落とす(ターゲット:僧帽筋下部)
信号待ち、駅のホームなどで、立ったまま両手でカバンを後ろ手に持つ。そのまま最大限に胸を張り、カバンを押し下げるように肩を落とす。この姿勢を10秒キープして10秒インターバルを開ける。これを数セット繰り返す。
⇒肩こりが予防できるだけでなく、胸式呼吸が交感神経刺激となり、積極的な感覚が高まる。

今回紹介したエクササイズでぜひ実践してほしいのが、この(1)と(2)。体がきっと楽になるはずだ。

正しい姿勢を覚えたら(3)以下も試してみよう。

「(3)はゲーム感覚で人と競うものではありません。眠っている体は反応がニブい。素早く体が反応するかどうかが大事で、どうすればより速く動けるか、いろいろ試してみましょう。余計な力が入ると体は動きません。仕事も同じですね。力を抜いてリラックスした状態のほうが、脳の指令に素早く反応できることに気づくはずです」

(3)最速はじめの一歩(ターゲット:敏捷性)
赤信号で止まっているときに、できるだけ脱力し、全身から余計な緊張を取り除き、軽く膝を曲げてつま先にほんの少し体重をかけて待機。青信号に変わった瞬間に最速の反応で一歩目を踏み出す。
⇒注意力が高まり、力むよりも余計な力を抜いたほうが速く動ける感覚をセットできる。

(4)は膝と腰をうまく使って電車の揺れを吸収する運動。

「加齢に伴い肉体が衰えるのは自然ですが、なかでも急速に失われがちなのは筋力よりもバランス感覚などの神経系の働き。普段意識しない足の裏の感度など全身の神経と脳の連動性をアップさせます」

(4)電車サーフィン(ターゲット:重心調整)
電車内でつり革につかまらずに立つ。足幅は比較的狭く、膝は突っぱらずに軽く曲げて立つ。腰と膝をクッションにして電車の揺れを吸収するようにバランスをとる。踏ん張らず、揺れを逃がすのがポイント。頭の位置はできるだけ変えない。
⇒重心の変化に素早く対応することで、全身の神経が活性化し、空間認知能力の高まりが期待できる。

(5)は上手に使っていない人が多いお尻の筋肉(大臀筋)を意識するエクササイズ。

「多くの人は階段を前傾姿勢でつま先から着地し、大腿四頭筋を使って足で地面を押しながら、体を押し上げるように上っています。かかと着地にすると、自然と大臀筋を使って体を引き上げる動きになります。同じ階段を上る行為でも、使っている筋肉がまるで違います。大臀筋は普段使っていないので、意識しないとなかなか動かせませんが、大臀筋が使えるようになると、だらしなく垂れていた尻がきゅっと締まって後ろ姿がかっこよくなります」

(5)かかと重心階段上り(ターゲット:大臀筋)
駅などの階段を上がるときに、かかとに全体重をかけ、体を前傾させずに力強く上る。
⇒大臀筋に刺激が入ることでよりダイナミックに股関節が活動し、エネルギッシュに動けるようになる。

(6)と(7)は眼球の筋肉を使う運動。視覚情報は脳への刺激も大きい。朝、脳を活性化させるにはもってこいの運動だ。これで頭も体もスイッチオン!

(6)あっちこっち見てホイ(ターゲット:遠近視力調整)
電車の中にある中づり広告を、近くのものと遠くのものとを、ひとフレーズごと交互に読む。
⇒パソコン仕事で衰えがちな眼球を動かす筋肉のトレーニング。自動的に脳への刺激も高まる。

(7)気分はイチロー(ターゲット:動体視力調整)
通過する駅のホームにあるポスターや窓外の電柱の看板などを瞬時に読みとる。顔を動かしてもかまわない。
⇒動体視力の向上とともに、相当な集中力も要求されるので、眠っていた脳が活性化される。

[PRESIDENT Online]

Posted by nob : 2014年05月21日 07:31

また旅立つ君へVol.39/人は、何時からでも何処からでもやり直し、また新たに始められる。。。

■嫌われる勇気──自己啓発の源流「アドラー」の教え

トラウマを否定するアドラー心理学が
今なぜ多くの人に求められているのか

鼎談(前編)
宮台真司[首都大学東京教授/社会学者]
神保哲生[ビデオジャーナリスト/ビデオニュース・ドットコム代表]
岸見一郎[哲学者]

社会学者の宮台真司氏とジャーナリスト神保哲生氏が司会を務めるインターネット放送番組「マル激トーク・オン・ディマンド」に、『嫌われる勇気』の著者・岸見一郎氏がゲスト出演した。いまなぜ、日本でアドラー心理学がこれほどまで注目されているのか、その原因をさまざまな角度から徹底的に議論した放送内容を、特別ダイジェスト版として2回に分けてお送りする。前編ではアドラー心理学とは何か、そしてなぜ日本ではこれまで無名だったのかを深く掘り下げる。

ソーシャルメディアの台頭と
嫌われたくない若者の増加

神保 本日はアドラー心理学の日本の第一人者であり、いま『嫌われる勇気』という本が27万部のベストセラーになっている哲学者の岸見一郎さんをゲストに招いています。まず宮台さん、この本がこれだけ売れているのはソーシャルメディアとも関係あるのではということなのですが、それはなぜでしょうか?

宮台 ソーシャルメディアについては、僕が「脳内ダダ漏れ現象」と申し上げているように、本来なら人に見せないような心の内を、無防備なまま書くという傾向が一般に強く、それで人間関係が壊れることも頻繁にあります。
 そうしたものがある一方、最近「既読プレッシャー」と呼ばれますが、「相手方に既読マークが見えているのに返事を書かないのはまずい」「すぐに返事を書かなきゃ」といったオブセッション(強迫)があります。
 LINEの利用率が半数近くになる昨今、もともと日本人のコミュニケーションにありがちな過剰同調が、ソーシャルメディアの存在ゆえに増幅されています。そうした状況でどんな波及的な事態が起こるかが大きな問題なんです。
「KY(空気が読めない)」という言葉に象徴されることですが、KYだと思われないように絶えず意識しながらポジションを取ることが、以前にも増して重要になっているんです。そのご褒美が、Facebookなら「いいね」。
 要は、KYだと思われることなく、承認してもらいたい、というわけです。実際はそんなもの承認でも何でもないけれど、昨今の若い人たちはいったい何を勘違いしているのかという問題があります。
 ソーシャルメディアの普及を背景に、KYフォビア(恐怖症)や承認オブセッション(強迫)が異様に高まり、不自由が蔓延しているのが昨今です。そのことへの気づきがようやく拡がって、この本が売れるようになったんでしょう。

神保 「SNS疲れ」なる言葉もあるそうだし、今の時期は「5月病」的なものも出るシーズンでもあるということで、それらも想定して今日のゲストをお招きしたわけですが。

宮台 この2年間、僕は性愛系のワークショップをしています。彼女・彼氏のステディがいる割合が今世紀に入る頃からどんどん下がっているからです。こうした傾向が目立つようになってから、すでに15年ほど経ちます。
 いろんなリサーチが示すところによれば、昨今の20歳代独身男性は7割が「将来結婚できない」「将来結婚したくない」と答えます。独身女性もこの傾向を追いかけています。対人関係が構造的に変動しているんです。
 特に女子の場合、この5年ほど、つまり2010年代に入って顕著になったのは、「ビッチ」というキーワードです。友だち関係よりも性愛関係を重視する女性を、同性間でビッチ呼ばわりし、それが性愛からの退却を増幅しています。

神保 ビッチって言葉が日本でも普通に出回っているんだ。

宮台 そう。昔は恋人ができれば同性の友だちとは疎遠になるのが普通で、そのことに友だちも寛容でしたが、今世紀に入る頃から違ってきました。友だち間のポジションを失いたくないし、この5年ほどはビッチ呼ばわりを恐れます。
 かくして性愛から退却気味になるだけじゃありません。同性の友だちから、「いいね」と言ってもらえない相手(男)を彼氏に選べないんです。自分としてどう思うのか、という感情の発露が閉ざされた状態です。
 そういうことも岸見先生との話ではテーマにしたいですね。

日本でアドラー心理学の
知名度が低い理由

神保 なるほど。僕は今日のテーマはとても重要だと思っています。「人は変われる」とか、もっと大きく言えば「幸せとは何か」「自由とは何か」といったテーマです。『嫌われる勇気』という本は、腹にズシンと響くような内容でした。タイトルや帯の「自由とは他者から嫌われることである」というコピーが印象的です。いずれにせよ、アドラーブーム的なものが来そうな予感がしなくもありません。

宮台 今でいうコーチングのルーツは、1970年代半ば過ぎにアメリカで始まったアウェアネス・トレーニング(日本でいう自己啓発セミナー)です。こうした流れのすべてにおいて、アドラー心理学の絶大な影響があります。
 ところが、この日本に限っては、アドラー心理学自体の知名度が低すぎるので、コーチングをファシリテイション(推進・実践)する人たちでさえ、ほとんどが、自分たちがアドラーの掌の上にある事実を、ご存じないんですね。

神保 それは驚きです。岸見先生なぜなんでしょうか?

岸見 ひとつは、日本のアカデミズムでアドラーが取り上げられることが皆無と言っていい状態だからです。学校で心理学を専攻するとフロイト、ユングについての講義は受けるのですが、アドラーについては名前と若干の思想を教授が話し、学生は記憶の片隅に置くくらいの扱いですね。まずはそれが大きな原因かと思います。

神保 では、日本のアカデミズムでフロイトとかユングが認知を受けているのに対し、アドラーがあまり普及しなかったのはどのあたりに原因があるとお考えですか?

岸見 アメリカでもやや似たような状況があります。アドラーはウィーンの精神科医ですが、ナチスの台頭に伴って活動の拠点を晩年にはニューヨークに移しました。あるとき、ニューヨークの医師会から講演を依頼されたことがあります。それは精神科の医療にアドラー心理学の考え方だけを採り入れたいという話でした。そこで我々だけにアドラー心理学を教えて欲しいと医師会がアドラーに申し入れたのです。すると「いやそれはできない。私の心理学はみんなの心理学だから」とアドラーは言ったそうです。アドラーの心理学は「個人心理学」と言うのですが、専門家の心理学ではなく、みんなの心理学であるということですね。
 同じようなことが日本に紹介された頃にも起こったようです。専門家たちの間で自分たちが優先的にアドラー心理学を学びたいという動きがありました。ところが、日本アドラー心理学会という学会があるのですが、そこは普通の人々、つまり非専門家の集まりだったのです。そうした非専門家と一緒にやりたくないという医療関係者やカウンセラーが初期の頃かなりいたという状況があり、それが最初のつまずきになったのではないかと考えています。

神保 なるほど。僕は心理学とか精神医学の門外漢なのですが、今回『嫌われる勇気』を読ませて頂いて、自分にとって大袈裟に言えば人生の書のように思っているヴィクトール・E・フランクルの『夜と霧』にものすごく多くの共通点を感じたんです。フランクルも心理学者ですが、これは何か接点があったんでしょうか?

岸見 フランクルはアドラーの弟子ではないのですが、のれん分けをしてもらったような感じでしょうか。活動を共にしていた時期があるので、当然、影響を受けているはずです。『夜と霧』はアドラーの考えに近いと私も感じますし、それは偶然ではなく歴史的に見て二人に接点はあったわけです。

神保 やはりそうですか。それで、フランクルの本から多く引用しているのがスティーブン・コヴィーの『7つの習慣』なんですが、やはりそうした人たちもアドラーに通ずるところがあるんですね。

宮台 フロイトもマルクスも19世紀の人です。アドラーもそう。しかしアドラーは19世紀の思想家としては異色です。19世紀は、フランス革命以降の〈反啓蒙の思考〉の時代です。人間は理性的でも合理的でもなく、感情的で非合理的な存在だとします。
 そして非合理の理解について〈潜在性の思考〉を展開します。人も社会も、「見えるもの」が「見えないもの」に規定されているとする理解。典型的なものがマルクスとフロイトで、マルクスは、大衆文化から政治思想まで含めた上部構造が、生産関係すなわち所有関係からなる下部構造に規定されるとします。
 他方フロイトは、我々の意識は無意識によって規定されるとする。つまり、アドラーが敵視したフロイトは「我々は規定されているがゆえに非合理的だ」とする19世紀的思考の典型です。フロイトを含めた19世紀的な〈潜在性の思考〉は、20世紀、正確には戦間期に入ると、知的先端から否定されます。
 具体的には、ヴィトゲンシュタインの言語ゲーム論が典型です。従来、数多ある数学を、論理学(が明らかにする論理)が規定するとされてきました。彼はそれを否定。いろんな数学がまずあり、それを観察するゲームとして論理学がある。論理学が数学を根拠づけるなどあり得ないとしました。
 数学という言語ゲームがあり、それとは無関係に、数学を観察する論理学という言語ゲームがある。要は「根拠がある」のでなく「根拠付けのゲームがある」だけ。事物に根拠などなく、さまざまな言語ゲームが存在するという事実性だけがある。根拠なるものは、観察する言語ゲームの内部表現に過ぎないと。
 アドラーは20世紀的な〈自己言及の思考〉を先取りします。「見えるもの」が「見えないもの」に規定されるのでなく、規定されているという理解があるだけ。現在が過去に規定されているのでなく、規定されているという理解があるだけ。そんな理解がある種のゲームを可能にしているだけだとします。
 知的先端を別にすると、大衆的には19世紀的な〈潜在性の思考〉が残ります。自分が不自由なのは、見えないものに規定されているからだ。見えないものとは、過去のトラウマだ。階級的な所有構造だ。そう言われると、ある種の帰属処理ゲームが始まって、気づきが生じたと錯覚。カタルシスが起こります。
「騙されていたんだ」「規定されていたんだ」と。規定されていた事実への気づきで自由になったと感じますが、実際は、苦痛が説明されて安堵し、敵が見つかり溜飲が下がっただけ。僕も中学時代にフロイトを読み、思春期の苦痛が、トラウマによって構造化された無意識に由来すると「気づき」、安堵しました。
 そこでは「見えないもの」を「見る」のが精神科医で、フロイトを学んだ専門家だけが一般の人には「見えないもの」が「見える」。かくして、一般人に解を提供してくれる専門家たる精神科医のアカデミーが、権威を維持できます。ところがアドラーはこうした言語ゲームの全体を見通していたんですね。
 アドラーは、19世紀的な〈反啓蒙の思考〉とは異なり、また18世紀的な〈啓蒙の思考〉とも異なる。啓蒙か反啓蒙かというのはメタ万物学(形而上学)、つまり近代哲学の問題設定ですが、岸見先生の本にもあるように、アドラーは、むしろ初期ギリシアの万物学、つまり現代哲学の問題設定なんです。
 フロイト 対 アドラーは、〈潜在性の思考〉対〈自己言及の思考〉であり、メタ万物学(近代哲学)対 万物学(現代哲学)であり、ユダヤ的思考 対 ギリシア的思考。ユダヤ教徒フロイトは過去の引力(無意識による規定)を重視しますが、ギリシア哲学を出発点とするアドラーは未来の引力を重視します。

神保 なるほど。しかしこれだけ『7つの習慣』やデール・カーネギーに使われているのに、あまりアドラーの名前が表に出されていないのは何か理由があるんでしょうか?

岸見 アドラーから引いたということをあまり言いたくないんじゃないでしょうか? かなり印象的な考えですから、自分の独創だと言いたくなる人が多いのかもしれません。アドラーの思想のことを喩えて「共同採石場」と呼ぶことがあります。つまり皆がそこからいいところを取っていく、と。

神保 いいとこ取りということですね。アドラーもそれは構わないと考えていたんですか?

岸見 本人は極めておおらかで、アドラー派という学派が存在したことすら忘れられてもいいというような人だったそうです。しかし、それもあって多くの人がアドラーの思想のいいとこ取りをして、しかもその名前を冠しなかったという現実があります。ただ、僕はそれでもまだたくさん原石が残っていると思っています。彼らが持ち去らなかったものがある。まとまりもなく磨かれてもいないけれど、原石のまま光り輝くものがあるので、それをこれから見ていかないといけないと思っています。逆に言えば、そこを持っていかないとアドラーの本当のところが伝わらないと思うのです。表面的にはアドラーの考えに似ているようで、フタを開けると全然違うというような印象を受けることもありますので。

トラウマの存在を認めない心理学

神保 それでは、まずは大枠の入門的なところだけでも、アドラー心理学とは何かということの説明を岸見先生お願いします。

岸見 ひとことで言うと「過去を振り返らない心理学」ということになります。たとえば、カウンセリングに来られる方の過去のことをどれだけ言っても、何ら今の悩みの解決にはならないでしょう。ただ、ある種の安心にはなるかもしれません。自分のせいではなかったのだ、と。たしかに「あなたのせいではなかったんですよ」とか「他の人に責任を押しつけてもいいんですよ」と言われれば安心はするでしょう。けれど、それではカウンセリングの前と後で、その人の人生は少しも変わらないでしょう。現状維持どころかもっと悪くなるかもしれない。過去に何らかの原因があって、いま何かの症状が出ているということが仮に明らかになったとしても、過去にタイムマシンを使って戻れない限り問題は解決しないのです。
 たとえば、子どもが学校に行かないというケースでお母さんがカウンセリングに来られたとします。そこで「あなたの育て方が悪かった」と言われても絶望して帰るしかないじゃないですか。それはもう過ぎたことだから、とりあえず問題にせずにおこう、というのがアドラー心理学の立場です。
 またトラウマに関して言うと、トラウマによって今の自分が規定されていると考えるのはある意味では楽です。しかし問題の解決がまったく違う方向に向かってしまいかねない。たとえば、ある治療者が大阪の附属池田小学校で無差別殺傷事件が起きたときこういうことを言っていました。自分は怪我などをしていなくても友達が殺されるのを見てしまった子どもたちには、人生の大事な段階において必ず何らかの問題が起こる、と。これはひどいと思います。治療者として絶対に言ってはいけないことでしょう。あのときの子どもたちはそろそろ成人しているはずです。彼や彼女がいたり、結婚したりする年齢です。たとえば付き合っている人とうまくいかないとき、その原因を事件にまで遡るかもしれない。けれど実際には、今目の前のその人との関係が悪いだけであり、それを改善すれば何とかなるはずです。なぜ過去に遡る必要があるのか。過去に遡りトラウマと言い出せば自分の責任が曖昧になります。ある意味都合が良いのかもしれないけれど、そういうことをアドラーは言わないわけです。

神保 過去に原因があるならどうしようもないよね、となりますからね。そのほうが楽ということなのかな。

宮台 「自分は変われない」という人に「それはなぜですか?」と問うと、「私は過去にこういうトラウマを負っているんです。あなたと違って私が変われるわけがないじゃないですか」と自己を免責するんですね。風俗嬢の取材を通じて無数に目撃してきました。

岸見 過去に大きな出来事に遭遇した場合、その影響がまったくないとは言い切れません。もちろんあるでしょう。東日本大震災でも阪神淡路大震災でもかなり悲惨なことがありましたから、影響がなかったとは言いません。ただ、同じ出来事を経験したかたらといって、皆が同じようになるわけではない。そういう決定論から脱している点がアドラー心理学の特徴なのです。

神保 PTSD(心的外傷後ストレス障害)のような症状はアドラー的にはどのように考えるんですか?

岸見 一緒です。トラウマを否定するので、PTSDも否定します。

神保 では、本当にすごいものを見てしまったので、後からそれがトラウマになっていると思っていても、実はそうではないということですか?

岸見 アドラーは「見かけの因果律」という言葉を使います。AというできごととBという現象のあいだには本来因果関係はない、それにもかかわらず、両者に因果関係があるとみなしたがる人はいます。その際、過去のことや過去に心に傷を受けたことを持ち出すのです。

神保 それは『嫌われる勇気』にも書いてありますが、過去がどうだったかではなく、自分がそれにどのような意味を与えるかが問題だということですね。

宮台 たとえPTSDと言われる症状があるとしても、人は基本的にそうしたものから自由になりたい以上、自由になるために必要な枠組みは、「トラウマゆえにそれが起こった云々」ではまったく足りません。アドラーによれば、トラウマへの意識が、自分がこれからどうするかという志向を、束縛するんです。

神保 「だからどうした」ということですね。

岸見 アドラーは「患者を無責任と依存の地位に置いてはいけない」と言っています。しかし「あなたのせいじゃない」と言えば、患者さんを無責任という地位に置いてしまうのです。

神保 一見楽になるように見えるけれど、問題の解決には寄与しないということですね。

岸見 そうです。しかも、過去の出来事を持ち出してこれが今の悩みの原因ですよという治療者に、患者さんは依存してしまいます。患者さん自身は何も言えないのです。治療者から一方的にこうなんだと言われると、依存関係になってしまう。アドラーはそうしたことも明確に否定しています。

アドラー心理学の目標とは?

神保 続けて「アドラー心理学の目標」について教えて下さい。『嫌われる勇気』によれば、まず行動面での目標は「自立すること」「社会と調和して暮らせること」だそうですが、こちらについてはフロイトに代表されるような他の心理学と違いはあるんでしょうか?

岸見 そこについては特に違いはありませんね。

神保 では、次に心理面での目標は「私には能力がある、という意識」「人々は私の仲間である、という意識」を持つことだそうですが、これはいかがでしょう?

岸見 まず「私には能力がある、という意識」ですが、アドラー心理学では、自分が直面する「人生のタスク」というものを考えます。仕事のタスク、交友のタスク、愛のタスクという、避けては通れない課題(タスク)があると考えるのです。そのタスクに立ち向かっていく能力がないと思い込んでいる人に対して、いやそうではない、あなたはタスクを前にして逃げる必要はないし、勇敢に立ち向かっていけるはずだと、それを知ってほしいということです。
 もう一方の「人々は私の仲間である、という意識」ですが、世の中には周りの人は私の敵だと考えている人が多くいます。うかうかしていると私を陥れかねない怖い人ばかりだと。しかしそうではなく、周りの人は私が求めれば援助をしてくれる、味方をしてくれる仲間なのだ、と思って欲しいのです。なぜなら、そうでないと他の人の役に立とうとする人になれないからです。誰も敵の役に立とうとは思わないでしょう。他の人の役に立てているという貢献感はアドラー心理学において極めて重要なのです。

宮台 初期ギリシアの思考は[自立/依存]の二項対立です。200年経った紀元前3世紀のストア派になると、マケドニア帝国の支配下で都市国家が単なる都市へと頽落したのを背景に、自立よりも自律、つまりセルフガバナンスやセルフオートノミー、つまり自己決定へと理念が縮退しますが、それとは別物。
 自立は、セルフガバナンスでなくインディペンデンス。ディペンド(依存)しないこと。初期ギリシアでは、超越の神に依存するのも、普遍の真理に依存するのも、よくないと考えました。なぜなら、アレをすれば罰ないし損を被るが、コレをすれば賞ないし得が得られる、と損得勘定を駆動させるからです。
 そうではなく、自分の内側から理由なく湧く力(ヴィルトゥ)こそが大切だと見做されました。これはアドラーの「私には能力があるという意識」に関係し、現在ならば「自己効力感」と呼ぶところですが、いずれにせよ、損得勘定の自発性よりも、内から湧く力である内発性が大切だと見做されました。
 繰り返すと、それが真理だからとか、神が命じたからとかいう理由で、漸くやる気が起こるのは、真理への依存・神への依存です。真理や神に反すればネガティブな報いを受ける。つまり呪いを受ける。呪いから逃れるために何かをする。そんな動機は、初期ギリシアの考え方に従えば、名誉に反します。
 知識社会学的には、損得勘定に依存した行動原則では、常時ポリス間戦争がある状況でポリスが生き残れないから、損得勘定の自発性を超えた理不尽な力である内発性が愛でられました。とりわけ重装歩兵らのファランクス(集団密集戦)では内発性が決め手。岸見先生のお話はそんな古い智恵と響き合います。

岸見 アドラーによれば、人が自立するためには2つのポイントがあります。一つは「叱らない」ということです。叱られて育つ子どもは自立しません。何かをする・しないというときに自分で決められず、親や大人に叱られるからやる・やらないということでは自立しているとは言えません。これが一つです。
 もう一つは、「甘やかさない」ということ。甘やかされた子どもは自立しません。これはアドラーが何度も繰り返し問題にしている点です。今日では愛情不足の子どもなどあまりいません。親側から言えば愛情過多、子ども側から言えば愛情飢餓の状態です。愛されているのにもっともっと愛して欲しい、と。これは穴の空いた花瓶に水を注ぐようなもので徒労です。私は、井上陽水の「感謝知らずの女」という曲をよく引き合いに出すのですが、彼女にダイヤの指輪を贈ったところもっと大きいのが欲しいと言われた、という歌詞です。今そういうタイプの人が非常に多い。甘やかされた子どもは自立できず、当然自分で考えられない、そういう問題をアドラーは具体的に述べています。

[DIAMOND online]

Posted by nob : 2014年05月20日 17:35

また旅立つ君へVol.38/人は、何時からでも何処からでもやり直し、また新たに始められる。。。Vol.2

■「自分は変わりたい」と言う人が、
実は「変わらない」と決心をしているのはなぜか

鼎談(後編)
宮台真司[首都大学東京教授/社会学者]
神保哲生[ビデオジャーナリスト/ビデオニュース・ドットコム代表]
岸見一郎[哲学者]

人はなぜ変わりたいのに変われないのか? その背景には、実は変わりたくないという自らの決意があるとアドラー心理学は喝破する。それはなぜなのか。昨今の若者に増えている「本当の自分・仮の自分」という意識の分析も交え、社会学者・宮台真司氏、ジャーナリスト・神保哲生氏、『嫌われる勇気』の著者・岸見一郎氏が熱く語り合う! インターネット放送番組「マル激トーク・オン・ディマンド」特別ダイジェスト版の後編を大公開!

人はなぜ不幸であることを
自ら選ぶのか?

神保 『嫌われる勇気』は哲人と青年の対話という形を取っていますが、その最初のほうで「人は変われる」のだと哲人が断言するところがあります。それに対して青年が、変わりたくても変われない人がたくさんいると言う。すると哲人が、「変われないでいるのは、自らに対して『変わらない』という決心を下しているから」だと言うんですね。一生懸命変わらないと決心しているから変われないんだ、と。これはどういうことか教えて頂けますか。

岸見 今とは違う自分になってしまうと何が起こるか予測できなくて怖いのです。だから変わりたいと言っている人は実は変わりたくない。変わってしまったら次の瞬間何が起こるかわからないので、不断に「私は変わらないでおこう」という決心をしているんです。もし変わりたいのであれば、変わらないでおこうという決心を解除する必要がある。そしてそれは非常に勇気がいることです。

神保 その変わらない決心というのは自覚的ではないのですか? 自分としては変わりたいなぁと思っているわけですから。

岸見 自覚的ではないでしょうね。そういうことを言われて生まれて初めて気づくかもしれない。「あなたは変わりたくないんですね?」と言われて、「あ、そうなんだ」と気づく人は気づきます。それでも気づかない人、あるいは気づきたくない人はいるかもしれません。

宮台 前回トラウマはあるのかという話になり、トラウマのせいで自分にはできないのだと免罪をする癖を問題にしました。トラウマを持ち出す人は、そのことによって「自分が本当の自分だと思っているもの」を擁護し、「自分は変わりたくない」と宣言しているのだ、と。
 僕は札幌を中心に久しぶりに風俗の取材を進めていますが、インテリ系の風俗嬢に目立つのは、第一に「トラウマの意識」、第二に「真の自分と仮の自分」です。そこには「トラウマを被った真の自分は、とても傷つきやすく人前に出せないから、私は仮面で人に接する」という意識があります。
「仮面なら、真の自分を隠せるから、自由になれて、できなかったことができる。それが風俗労働だ」という理解が典型です。僕は介入的だから、「それって変。真の自分とかトラウマって何? そうやって『真の自分』とやらを温存したら、永久に変われないし、トラウマも消えない」と言います。
 実際、放っておくと変われません。そうやって25歳になり30歳になり35歳になるのは傍目に悲惨です。過去の引力ではなく、未来の引力に身を委ねればいい。未来に実現したい最終目的は、自分でどうとでも定められるから、それ次第で「自分は思っていたような自分じゃなかった」となれます。
「自分は思っていたような自分じゃなかった」という気づきを何度か経験すれば、岸見先生のおっしゃる「変わらない決意」を、「あれは何だったんだろう」という具合に過去のものにできます。そんなふうに過去は横に置き、最終目的に由来する未来の引力に開かれればいい。
 僕がよくする言い方は、「君はトラウマを持ち出して自分を変えないことで、利益を得ている。それはわかる。でも、君が本当にありたい自分になるという大きな目的に照らして、有限な時間をそんな小さな利益のために使っていいのか」というものです。
 トラウマの多くは「親への恨み」つまり「親が別の振る舞いを選択してたら自分はこうならなかった」という思いと結合します。そこで親と対決して「別の選択ができなかったのか」とぶちまければ、たいてい親の反応は期待外れだから、「親に別の選択肢なんてなかった、親はこんなにも小さかった」となります。
 実際、1980年頃のアウェアネス・トレーニング(日本でいう自己啓発セミナー)は、前半にフロイト的なトラウマ概念を用いた「過去を赦す」セッションがあり、後半にアドラー的な大きな目的概念に照らして「今を感じる」セッションがありました。そんなふうに、過去の引力と未来の引力を関係づける仕方もあるのですね。

神保 やはりトラウマがあると思っていることが根っこにあるんですか? トラウマがあるから今自分はこうなっているというのは、アドラーが最も否定するところですよね。そこが大きな分かれ目になってしまう?

岸見 カウンセリングでは必ずしもトラウマという言葉は出てこないです。ある種の人たちはそう言うかもしれませんが、普通の人の話題には出てこないですね。ただ、本当の自分とか仮の自分という言い方は、病気とか心の傷の文脈を離れてもあります。たとえば「ついカッとして」というのは、本当の自分はついカッとするような人間じゃないんだと言いたいわけです。
 アドラー心理学のことを本来は個人心理学と言いますが、個人というのは英語で言うとインディヴィジュアルです。これは「分けることができない」という意味です。何が分けられないかというと、意識と無意識、感情と理性、身体と精神など、そういったあらゆる二元論にアドラーは反対するわけです。つまり、分割できない全体としての人間を扱う心理学ということです。その流れで今の宮台さんの話を見れば、本当の自分と仮の自分なんてあり得るわけがないことになりますね。「この私」しかないということです。

神保 その延長になると思うんですが、「あなたの不幸はあなたが選んでいるものだ」ということが『嫌われる勇気』には書いてあります。しかし、わざわざ自分で選んで不幸になるわけがないじゃないかと青年も怒っていましたが、これはどういうことでしょうか?

岸見 こういう言い方をしていいかわからないですが、不幸であることが自分にとって有利だと考える人は不幸であることを選ぶ、ということです。不幸にはいろいろな意味がありますが、たとえば病気であれば周りの人は腫れ物に触るように付き合わなければいけないわけです。本当は病気から解放されて元気になりたいのだけれど、病気で弱っているときのほうが皆が良くしてくれる。であればどちらを選ぶかというと、不幸のままのほうを選ぶ人もいるというようなことですね。

神保 うーん。それはあらゆる場合にそうなんでしょうか? 明らかに恵まれない境遇に生まれ育つ人もいますよね。であれば、いくら何でも自分の場合は不幸を選んだなんて言われたくない人もいるのでは?

岸見 いや、境遇の問題ではないのです。どんな貧しくて一般的には不幸な境遇に生まれたからといって皆が不幸になるわけではありません。

神保 たしかに心の問題ですよね。

岸見 逆に裕福な家庭に生まれても不幸な人は不幸じゃないですか。ここでギリシア哲学の話をしますと「ソクラテスのパラドクス」として知られる、「人は誰もが悪を欲しない」ということがあります。でも、悪を欲しないと言っても、世の中には不正を犯す人だっていっぱいいるじゃないかと思いますよね。政治家なんて皆そうじゃないかという人もいます。しかしギリシアの、もっと言うとプラトンなのですが、プラトンが悪とか善という場合、そこには道徳的な意味は全然なくて、悪は「ためにならない」ということなのです。で、善は「ためになる」ということです。
 そういう意味として「人は誰もが悪を欲しない」という言葉を振り返ってみると、誰も自分のためにならないことは欲しないということになります。考えてみれば当たり前のことです。ただ、何が自分にとってためになるかならないかという判断を人間は誤ることがあるのです。私は不幸が自分のためになるとは思わないですしアドラーも否定するでしょうが、不幸であるほうが自分にとってためになる・善であると判断した人は不幸であり続けるのです。そういう意味では自分で選んでいるとしか言いようがありません。

過去に対する意味付けが
我々を縛る

神保 あなたの不幸はあなた自身が選んだとすれば、それを変えるにはどうすればいいかですが、『嫌われる勇気』では「交換ではなく更新」ということが書いてあります。これはどういう意味でしょう? 不幸の問題とどう関わってくるんですか?

岸見 人は全く突如として別人格にはなれません。たとえば、消極的な人が一夜にして脳天気な積極的な人になるのは難しいでしょう。ウィンドウズを使っていた人が今すぐMacに変えるのも難しいわけですが、OSのバージョンアップならできますよね。そういう変化ならあり得ます。私が全くこれまでの私でなくなるわけじゃないけれど、中身を変えてしまうというか、自分についての意味付けを変える、あるいは世界に対する意味付けを変えることはできます。私は私なんだけれど、それまでとは異なる世界に住み、全く違う自分を見つけ出す、更新とはそういう意味です。

神保 要するに、過去に起きたことは実際には今の自分と関係ないんだけど、それに自分がどういう意味を与えるかで縛られている、と。本によれば、原因論と目的論という言葉が関係しているようですが、そのあたりも説明をお願いします。

宮台 これはアリストテレス的な話ですね。

岸見 ではアリストテレスで説明しましょうか。アリストテレスは事物が生成するためにはいくつかの原因が必要だと説いています。たとえば彫像をつくることを考えてみましょう。まず大理石とか粘土などの素材がなければ彫像はできません。これを「素材因(質量因)」と言います。次に彫刻を彫る彫刻家がいないといけません。これは「作用因」と言います。さらに、彫刻家の頭のなかにどんな像を彫ろうかというイメージが必要です。これは「形相因」と言います。ではその3つがあれば彫刻はできるかというとそれだけでは無理です。何のためにこの彫刻をつくるのかという「目的因」がなければなりません。像をつくって飾り物にするとか、売ってお金儲けをするとか、そうした目的がなければ絶対に彫刻はできないのです。
 プラトンも師のソクラテスに関して似たことを言っています。ソクラテスはご存知のとおり死刑になります。あれもひどい話ですよね。若者を扇動して害悪を与えたということで処刑されるのです。で、彼は獄中にずっと留まっているのですが、当時の慣習ではお金さえ出せばいくらでも脱獄できました。でも彼は頑としてそれを拒否したのです。私が今ここに座っていることの原因は、たとえば筋肉や腱の仕組みから説明できるけれど、私がここに留まっていることを善しとしている(先ほどの善の話です)から、ここに留まるのだ、と。もし脱獄することが自分にとってためになる、つまり善であると判断するならたちどころに外国に逃げているだろう、と。この後者の原因をアドラーは目的と呼びます。目的があればこそ人は動き出すのだ、と。だから周りの原因だけをいくら詳細に論じても人間の行動の意味を理解することはできないというわけです。

神保 これは過去のことも含めての原因ということですね。過去がどうこうではなく、それに我々がどのような意味を与えているのかが我々を縛っていると。何となくわかる感じもするんですが、もうちょっと説明が欲しいかなと。

岸見 過去だって変わるんですよ。実際には。昔のことだから変わらないと皆さん思っているのですが、過去の意味付けさえ変えれば過去は変わります。たとえばカウンセリングで、できるだけ生まれて間もない頃の記憶を思い出してもらうことがあります。「早期回想」と言って、治療の場面でよく使います。昔のことを話して下さいと言うとほとんどの人はそれほど警戒せずに喋ってくれます。どんな短い断片的な思い出でもいいから話して下さいと言うと話してくれるんですね。
 で、ある男性が小さいときのことを話してくれたんです。彼の幼少時はまだ街に野良犬がいるような時代で、彼のお母さんが「犬はあなたが逃げたら追いかけてくるから、出会ったらじっとしていなさい」と言ったと。そしてあるとき友達と連れ立って歩いていたら向こうから大きな犬が来たそうです。で、友達はパッと逃げたけれど、自分は母の言うことを守ってそこに留まっていたと。何が起こったかというと、その犬に足をガブリと噛まれたそうです。
 回想はそこで終わっているのですが、少し考えればわかるように、実際はそこで話が終わるわけがないですよね。次のストーリーがあるはずです。あるのだけれど、彼はその時点では思い出せない。なぜかというと、今現在の彼が「この世界は危険なところだ」と思っているからなのです。あるいは周りの人はすごく怖い人でうかうかと信用してはいけないと考えている。だからその先のストーリーが思い出せなかったんですね。
 けれど、カウンセリングが回を重ねるなかで、「人々は私の仲間である」と思い始めた彼は、あるカウンセリングのときに「あの次のストーリーを思い出しました」と話し始めました。過去自体は変わりません。だから噛まれたところまでは同じです。けれど、そのときにたまたま自転車に乗ったオジサンがやってきて荷台に載せて病院まで連れて行ってくれました、と。これだと全く違うストーリーになりますよね。彼の過去は、犬に噛まれた点は変わらないとしても、意味付けは全く変わるんです。すっかり違うものになるでしょう。意味付けというのは、そのように理解するとわかりやすいと思います。

宮台 経験に与える意味に関して、アリストテレスに照らせば、フロイトのトラウマ概念が作用因、アドラーの目的概念が目的因に当たるという話が出ました。それを理解するために僕の経験を話します。僕は本を書く際、読者にミメーシス(感染的摸倣)を与え、内発性を呼び覚ますことを意図します。
 すると、多くの読者は「僕のようになろう」と目標を立てます。でも人はそれぞれリソースが違うから、必ずしも僕ができたことができません。すると、自罰的なるか、他罰的になって僕を恨みます。これは間違った展開で、「僕のようになろう」という設定に目標混乱があるんです。
 目標混乱はまずい。「僕のようになろう」と思う理由を考えることで、本当の目標つまりアリストテレスの最終目的──第一原因(究極原因)の対概念──に気づけます。最終目的に照らせば、「僕のようになる」ことは手段に過ぎず、「僕のようになる」ことが効果がなければ別の手段に取り替えなければならない。
 岸見先生のおっしゃる「経験に与える意味は目的との関連で決まる」とはそういうことです。「僕のようになろう」としてうまくいかず僕を恨む人は、「僕のようになろう」としたのが「最終目的のための手段」に過ぎず、取り替えが効く事実に気づけば、僕を恨むという「宮台からの呪い」から自由になります。
 トラウマに象徴される「過去からの呪い」と、人への恨みに象徴される「他者からの呪い」から自由になるには、アリストテレス的な意味での最終目標をイメージする力が重要です。それが岸見先生のおっしゃることのポイントです。最終目標を設定して「経験に意味を与える」のは、僕たち本人です。

人は自分にとって
都合が良い過去をつくる

神保 過去の経験のなかには、明らかに客観的な事実というのがありますよね。たとえば犬に噛まれた事実というのは変わりようがない。しかしそのことの意味をどう与えるかで、すべてが変わるということなのでしょうか?

岸見 同じように噛まれたからといって、皆が同じようにはならないし同じような解釈はしないですよね。痛いことに変わりはないかもしれない。けれど今から過去を思い出したって、痛みは今はないじゃないですか。過去の痛みは今の痛みじゃないのです。でも痛かったと思いたい人と、そんなに痛くなかったと思いたい人は出てくるかもしれない。ただ、より大事なことは、私を助けてくれた人がいたということです。それを思い出したというのは、もはや過去が変わったと言ってもいいくらいだと私は思います。

神保 やはり過去の経験に与える意味によって、過去自体が変わってしまうと。

岸見 そうなんです。ただ私は最近、本当は客観的事実なんてないのではないかとちょっと思っていまして(笑)。私の父が認知症になって長く介護をしたのですが、二人で話しているなかで、私が過去にこんなことがあったと言うと、父はそんなことはなかったと言うわけです。この場合、その出来事が本当にあったかどうか証明できるかというと、すごく微妙な問題だと思います。複数の人が証言していればいいですが、二人しか知らないことで片方がそんなことはなかったと言えばわからないですよね。父に殴られたという話を『嫌われる勇気』にも書きましたが、それさえ本当かどうか今となってはわかりません。

神保 そのように先生が勝手に思い込んでいるのかもしれないと。

岸見 そうです。父との関係が悪くなって、看病していたときも悪くて、だから父との過去の記憶は無数にあるはずなのに、関係が悪かった事例を引っ張り出しているだけではないかと。

神保 そういうのは実際の記憶にも影響してしまうんですか? 先ほどの犬に噛まれた後のことを思い出せなかった例もそうですが、世界観が変わったことで記憶の中身自体も変わるということですか?

岸見 そうですね。何を思い出すか、何を忘れるかということは、まったく無原則ではないはずです。それは大脳の説明だけでは済まないことでしょう。私の認知症の父を見てもわかるのですが、意味があることは覚えているけれど、思い出したくないことは忘れるのです。

宮台 社会心理学には「認知的整合性理論」と呼ばれる理論系列があり、ハイダーの認知的バランス理論やフェスティンガーの認知的不協和理論が有名です。これは、人はなぜピアプレッシャー(仲間からの圧力)に負けるのかを説明する際にも使えますが、何を記憶として思い出せるのかというときにも使えます。
 例えば、父親が東電の社員であるような息子や娘は、原発災害による放射能被害を小さく見積もりたがります。つまり、複数の認知的要素が価値的に整合するように、認知を歪めたり、記憶から外す傾向が、人間にはあります。その結果、現在の認知的フレームに整合しないものは、思い出しにくくなります。

神保 思い出しにくいってことは、なんか引き出しの順番みたいなものがあるってことですかね?

岸見 いや、もっと唐突なものですね。

神保 でも忘れてしまうわけではないんですよね。

宮台 心のどこかにはあります。岸見先生の犬の話は、中国の言い方では「人間万事塞翁が馬」、日本の言い方では「終わりよければすべてよし」に関係します。ところが「どこが終わりなのか」を主観が決めています。噛まれた話で終わったらバッドエンド、おじさんが助けてくれた話で終わったらハッピーエンド。
 でも、これは脳がどこまで思い出すかをランダムに決めているのではありません。自分がどんな現在的リアリティを生きているかによって、思い出のストーリーの終わりをどこに設定するのかが変わるのです。変わる理由は、脳に認知的整合化を行う機能があるからです。脳の機能に注目する必要があります。

神保 それは先ほどの話にもあったように、そのほうが自分にとって都合が良いから、そのようにつくっているということなんですね。

人生の自由を獲得するための
代償とは?

神保 いろいろ話をお聞きしてきましたが、この『嫌われる勇気』というタイトルと、本の帯にある「自由」というのはどのようにつながってくるんでしょうか。そのあたり最後にお聞かせ頂けますか。

岸見 人に合わせていると誰も自分を嫌わないんですよ。八方美人になっているということです。でもそういう人の生き方は非常に不自由だとアドラーは考えます。自分の周りに自分を嫌う人が一人もいない人は、不自由な生き方をしている。逆に、自分のことを嫌う人がいるとすれば、その人は自由な生き方をしている。もっと言えば、それは自由に生きていることの証ですし、自由に生きるためにはそれくらいは払わなければならない代償だと考えます。

神保 でも、自分を嫌う人がいるというのはストレスになりますね。

岸見 うーん、なりますかね? 私はそうは言わないです。

神保 そのようになってみないとわからないということですか?

岸見 そのように思えない人たちはすぐには変身しないでしょう。Facebookですぐに「いいね」を押さないと嫌われると思うわけでしょう。そんなことやってみないとわからない。でも、一度もしたことがないことはできないんですよ。

神保 それも勇気がいるということですね。

岸見 ただ、生きるか死ぬかという話ではないわけですから、さしあたり1週間Facebookを休んでみるくらいのことはできるかもしれない。1週間が無理なら2日だっていいんです。それでどんなことが起こったかを見るようなお試し期間を設けることならできるでしょう。

神保 でもそれで実際に友達の輪から外されたりする人も出てくるかもしれないですね。そういう相談があったらどうされますか?

岸見 カウンセリングなら、それは良かったじゃないかと言いますね。何が良かったんですかと聞かれたら一緒に考えますよ。悪いことばかりじゃないはずです。朝から晩まで、お風呂に入るときまでSNSを見ているわけでしょ、若い人って。でもそんな生活から自由になれたならすごく楽になったと思わないですかと、僕はそんなことを言うと思います。

神保 なるほど、スマホ症候群ってやつですね。

宮台 ちなみに、僕はカウンセラーではないので、相談事を持ち込む学生や取材などで会った人にアドラー的なメッセージを語って、けっこう嫌われます(笑)。「カウンセラーは『君が悪いんじゃない』と言うだろうが、自分で選んでいるんだから君が悪い」と言うと、「もうお前とは話さない」みたいになる。

神保 冷たいよね、とかね。まぁ仕方ないよって言ってあげたほうが相手は喜びますよね。

宮台 僕は「仕方ないよ」とは絶対言いません。何だってやりようはありますから。最近も若い人に「未来に実現したい幸せをイメージして、それを目的にすれば、いろんなことができるよ」と言ったら、「それは恵まれた人が言うことで、自分みたいにトラウマを抱えた人間には無理です」と言われました。

神保 しかもトラウマなんてないっていう話ですからね。それを、自分でトラウマを絶対的なものだと思っている人に言うわけだからね。

宮台 その際「それは言い訳だ。変わりたくない人はトラウマを持ち出す。新しい目的に沿って新しいことをしてみれば『自分は思っていたような自分じゃなかった』となって、ますます新しいことができる」と言って、また嫌われる。僕は短時間の1回しかコミュニケーションできない場合、嫌われても言います。

岸見 そういう場合、カウンセリングだと戻ってくる人もいるんですよ。何年か掛けてね。

神保 やはり先生の言うとおりでしたみたいな感じですか?

岸見 そうですね、ただそういうのは本人に任せるしかないので、こちらからまたおいでとは言わないです。

神保 先生はアドラー心理学のカウンセリングとしてそのようにやってらっしゃると思うんですが、他の流派だとどうなんでしょうか?

岸見 それはわからないですね。もしかするともっと熱いかもしれません。私は自分が冷たいとは思いません。自分では「涼しい」と言っていますが(笑)。ただ、それくらい距離がないと問題は解決しません。カウンセラーも同じように悩んで巻き込まれてしまっては、カウンセラーと患者さんが共依存になってしまいます。だから、カウンセラーも患者さんに嫌われる勇気を持たないと無理だと思います。
 実際の私は、かなり悩むほうですよ。すごく患者さんのことを心配するし関わりたいとは思うけれど、でもやはり距離を置かないとしんどいです。別にその人を切り捨てるつもりは全くないですし、なんとか力になりたいと思っているのが基本なんですが。

なぜ自己のホメオスタシスを
崩す勇気が持てないのか

神保 宮台さん、ここまでのところでもっと深掘りしておきたいこととかありますか?

宮台 僕にとって10年以上前に岸見先生にお会いしたことが重大な転機になっています。岸見先生の『アドラー心理学入門』を読み、僕自身も若い頃にアドラーの強い影響下にある自己啓発セミナーのトレーニングを受けていたことがあって、それが何だったのかをアドラーの枠組みで位置づけ直しました。
 その上で、僕が本や講演で使ってきた概念やフレーズにどう対応するのか考えました。そのプロセス抜きでは僕が今やっている性愛ワークショップも政治ワークショップも成り立たない。だって、いろんな理由を持ち出して「できない」と悩む人が来るんだから。「あなたは悪くない」じゃ話になりません(笑)。

神保 なるほど、やりたいけどできないって言う人に「実は君はやりたくないんだよ」って言うんですね。

宮台 これは優先順位の問題です。本人はやりたいと言うし実際やりたいのだろうが、実はそんなに優先順位が高くない。代わりに「モテたいのにモテるための努力ができない理由は、そういうことだったのか」と納得することのほうが高い優先順位だったりする。その意味では「さしてやりたくない」んです。

神保 やりたいと言っているのにね。岸見先生、なぜ人はそれに気づかないんですか? 実はモテたいとかは二番目か三番目の優先順位のことなのに、主観的にはそれが一番したいことなんだと思ってしまう。実はもっとしたいことがあるのに自分はそれに気づかない。なぜそんなことが起きるんでしょうか?

岸見 それはわからないですね。単純明快なことだと思うんですが。

神保 不思議ですね。それは今に始まったことではなく、ギリシアの時代からそうなんですよね。

宮台 僕がサブカルチャー分析で使うキーワードは「自己のホメオスタシス(恒常性維持)Homeostasis of the Self」です。認知的整合性理論とも関連しますが、「自分はこんな人でこういう生き方をする」というフレームやスクリプトを何だかんだと維持しようとする傾向です。アニメや音楽もそのために使われます。
 こうしたフレームが維持され、自己のホメオスタシスが貫徹できれば、人はいろんなものを免除されます。チャレンジの努力も免除されるし、選択できない自分を責める営みも免除される。「トラウマだからできない」とか「自分は然々の性格だからできない」とか。かくして同一フレームに留まることで楽をする。
 本人がどんなに「辛い」と言っていても、自己のホメオスタシスによって免除されることがすごくたくさんあるので、それら免除の利得を手放してまで今の「辛い」状態から逃れたいと思っているかどうか、「辛い」という科白だけじゃわからない。その意味で「辛い」という科白を真に受けちゃいけません。

神保 いま宮台さんがホメオスタシスという言い方で表現したある種のバランスというか、それを崩すことが人間にとってはものすごく勇気がいることだったり、苦しいことだったりするのが背後にあるんですかね。そのことにあまり自分は気づいていない。少なくとも主観的には気づいていないと。

宮台 ただ、ゲシュタルト(全体性)を維持することでさまざまなものを免除される状態を変えたくないと望んでいる事実は、人から言われないと意識できません。なぜなら「あなたのすべての振る舞いは、ゲシュタルト維持という同一の機能に、意図せずして貢献している」という、潜在機能の問題だからです。
 とはいえ、僕のような下手な人が言うと、意識させることは一瞬できるかもしれませんが、「何だこの野郎!」と反発されて、僕自身が自己防衛の対象──いわば敵──になりがちです(笑)。そうなると、僕の言葉は相手に入っていかなくなります。

神保 そこは岸見先生のように色々と技術的に接することが大切なんですね。

岸見 もう一つは、どう変わるかというイメージがはっきりしていないと変われないですね。変わらないでおこうと決心していることまではわかったとしても、じゃあどう変わればよいかがはっきりしていないとどうしようもない。そこは積極的に私も教えます。「カウンセリングは再教育である」とアドラーは言っていますが、これまで知らなかったことを学んでもらう必要があるわけで、ほとんどの人がそれまで実践したことがないようなことばかりです。だから、まずはそれをやってみましょうよと。まぁいろいろ考えはあるかもしれないけれど、まずこれをしてみたらどうですかと提案する。やってみたらうっかり変われるかもしれないわけです。

神保 となると、1週間くらいとりあえずやってみようというのは一つの結論ですかね。いきなり全部変われと言われても勇気が持てないかもしれないので。

岸見 別に元に戻ってもいいんだよと言っておかないと変われないですね。

神保 なるほど。今日は色々と伺いましたが、まだお聞きできていないことも多いのでもう一度おいでいただくようお願いします。最後に宮台さん何かありますか?

宮台 この『嫌われる勇気』がベストセラーになっているわけですが、アドラー心理学の本が日本でこれだけ売れるというのはまったく初めてのことなので、本当に素晴らしいことだと思います。そのことが「あなたは悪くない」と語るカウンセラーを減らすことにつながれば、もっといい。

神保 この本が20数万部も売れているという背景を宮台さんはどう見ますか?

宮台 やはりニーズはあったということだと思います。多くの人たちは「あなたは悪くない」じゃ済まないことだらけという事実を理解するだけの力を持っていて、自分がどんな責任を負うのかを明確にしたいと思っていたということでしょう。

神保 逆に言うと、それだけ嫌われることにビクビクしている人たちがたくさんいたということなんでしょうか?

宮台 そう思います。「その場の切り抜け」と「最終目標の現実化」を切り分けて優先順位が付けられず、右往左往しがちです。ただし、そうした人じゃなくても、この本は読む価値があります。「変わりたいけれど変われない」とこぼすすべての人に意味がある本だと思うので、ぜひ読んでいただきたいです。

神保 では、今日はありがとうございました。次回またよろしくお願いします。

岸見 こちらこそありがとうございました。


岸見一郎(きしみ・いちろう)
哲学者。1956年京都生まれ、京都在住。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学。専門の哲学(西洋古代哲学、特にプラトン哲学)と並行して、1989年からアドラー心理学を研究。精力的にアドラー心理学や古代哲学の執筆・講演活動、そして精神科医院などで多くの「青年」のカウンセリングを行う。日本アドラー心理学会認定カウンセラー・顧問。訳書にアルフレッド・アドラーの『個人心理学講義』『人はなぜ神経症になるのか』、著書に『アドラー心理学入門』など多数。古賀史健氏との共著『嫌われる勇気』では原案を担当。

宮台真司(みやだい・しんじ)
首都大学東京教授/社会学者。1959年仙台生まれ。東京大学大学院博士課程修了。東京都立大学助教授、首都大学東京准教授を経て現職。専門は社会システム論。博士論文は『権力の予期理論』。権力論、国家論、宗教論、性愛論、犯罪論、教育論、外交論、文化論などの分野で著書多数。主な著作に『制服少女たちの選択』『終わりなき日常を生きろ』『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』『14歳からの社会学』『日本の難点』『「絶望の時代」の希望の恋愛学』などがある。宮台真司オフィシャルブログ

神保哲生(じんぼう・てつお)
ビデオジャーナリスト/ビデオニュース・ドットコム代表。1961年東京生まれ。コロンビア大学ジャーナリズム大学院修士課程修了。AP通信記者を経て93年に独立。99年11月、日本初のニュース専門インターネット放送局ビデオニュース・ドットコムを設立。著書に『民主党が約束する99の政策で日本はどう変わるか?』『ビデオジャーナリズム―カメラを持って世界に飛び出そう』『ツバル-地球温暖化に沈む国』『地雷リポート』、訳書に『食の終焉』などがある。ビデオジャーナリスト神保哲生のブログ

[DIAMOND online]

Posted by nob : 2014年05月20日 17:25

食生活の改善維持は、健やかで美しい心身づくりの根幹です。。。

■早く凹む!ボディワーカーが教える「タイプ別ポッコリお腹」解消法

磯部 奈央

夏前に、「脂肪を何とか落としたい!」と意気込んでいる方も多いのでは? 特に、女性でもポッコリお腹に悩んでいる方は多いことでしょう。

『美レンジャー』の過去記事「プロが警告!”腹筋運動だけでお腹は凹まない”衝撃の事実が判明」にもご登場いただいた、ボディワーカーの森拓郎先生によると、ポッコリしているお腹を凹ますためには、タイプに合わせたダイエットが必要とのこと。

今回は、森先生に伺ったタイプ別のポッコリお腹解消法をお伝えします。

■1:“内臓脂肪タイプ”の解消法

森先生によると、「内臓脂肪がついたポッコリお腹に、最も短期的に効果が出るのは食事改善です。食事に気をつけないと、むしろ運動しても効果は少ない上に、頑張ってもやめた途端にリバウンドが待っています」と話していました。

「まず、ツライ腹筋運動などはやる必要なく、炭水化物の量を減らすことだけに集中します。ただ、今まで摂り過ぎていた人が全て炭水化物を抜いてしまうと、結局我慢ができなくなり、リバウンドにつながります。炭水化物をたくさん摂らないようにするところから始めましょう」

さらに、「飲み物は水かお茶にしてください。炭水化物を減らすというと、ご飯やパンを想像しがちですが、最も摂取制限の優先順位が高いのは飲み物なのです。

甘い清涼飲料水はもちろん、100%ジュースや健康飲料、ゼロカロリー系のものもダメです。手軽に摂取できてしまう“甘いもの”を何となく飲む、という習慣を控えることが重要です」と教えていただきました。

アルコールでは、ビールよりも糖質のない焼酎やブランデー、ウォッカなどの蒸留酒を選ぶと内臓脂肪にはなりにくいそうです。

一方、お菓子は、やはり食べないのが一番よいとのこと。どうしても我慢できない場合は、食べる時間を定めましょう。仕事をしながら、テレビを観ながらなどの惰性で食べる習慣を改めれば、摂取量を減らせるはずです。

いきなり全てを断つのではなく、適量を楽しむようにするだけでも、効果がきっと感じられるでしょう。

■2:“内臓下垂タイプ”の解消法

森先生曰く、「内臓下垂でお悩みの方は、インナーマッスルの強化が必要です。インナーマッスルというと難しそうなイメージがありますが、ご自分でお腹をスッと引き上げて、ウエストを細くしてみましょう。ちょうど、オードリーの春日さんのような感じです」とのこと。

さらに、森先生は、「実はこれがインナーマッスルを使っている状態なのです。”ドローイン”ともいわれる方法ですが、身体を動かしているときには、絶対に筋肉が必要。自分でお腹を凹ませる力がインナーマッスルの力であり、これが弱ると内臓が落ちてくるというわけです」と話していました。

お腹を割るという目的であれば、腹筋運動をする必要がありますが、お腹を凹ませるというだけであれば、お腹をスッと引き上げるドローインで十分なのだそうです。

いかがでしたか? 自分がどのタイプのポッコリお腹なのか、しっかり理解した上で、適切なダイエットを行うことが何よりの近道です。どちらのタイプも体力を使いすぎたり、時間がかかりすぎるような大変なものではないので、毎日の習慣にしてスッキリお腹を手に入れましょう!

[美レンジャー]

Posted by nob : 2014年05月19日 16:53

代謝が上がるだけでなく、セロトニンをつくり出すなど、様々な効果を期待できます。。。

■午前中に「太陽光を20~30分浴びる」だけで痩せ体質になると判明

佐藤まきこ

[午前中に「太陽光を20~30分浴びる」だけで痩せ体質になると判明] 細かい桁までカロリーを気にしたり、甘いものを食べたくてもグッとこらえるなど、体重コントロールにかける女性の努力は、涙ぐましいものがあります。

でも、ツラい運動も食事制限もなく、朝8時から12時までにあることをすると、BMIの値を低くキープできるという、驚愕の実験結果が明らかになりました。

■”午前中に最低20分”がカギ

ノースウェスタン大学の研究員が人の肥満度を図る指標BMIの値に、太陽光がどのように影響しているか調査を行いました。実験では平均年齢30歳の男女54名を対象に、太陽光を浴びた時間と、睡眠時間、食事で摂ったカロリーなどについて調査しました。

すると、午前中に太陽の光を浴びている人は、もっと遅い時間に太陽光を浴びた人に比べて、BMIの値が低い傾向にあることがわかったのです。

太陽の光を浴びる理想的な時間は午前8時から12時までで、BMI値が上がらないようによい方向へ影響をもたらすためには、20〜30分で十分であることもわかりました。

光の単位を使って表すと、BMI値に影響を与えるのに必要な光の量は500ルクス。しかし現代では窓のない職場や地下で働く人も多く、そのような環境にいる人は、わずか200〜300ルクス程度しか浴びていないと言います。

曇りの日でさえ屋外にいれば1,000ルクスは浴びるため、いかに屋内ではなく屋外に出ることが大切かがわかります。

■自然光を浴びると代謝がアップする

人が太陽の光を浴びると体内時計が調整され、それによって身体の代謝が上がります。そのため光を浴びるとスリムな体型を保てるのです。

これまで研究者たちは、BMIに太陽光を浴びることはもちろん、その浴びる時間帯やどのくらい長い時間が必要かなど調べてきましたが、これらの要因単体ではBMIには何も影響を与えず、すべてが組み合わさった時に初めてBMIに影響をもたらすとわかったのです。

もしも午前中のこの時間帯に外に出ることができない環境にいる人は、休憩時間などを使って少しでも屋外に出るようにしましょう。

わずかな体重変化のために、さまざまな努力をして一喜一憂している私たちにとって、午前中にたった20〜30分外に出るだけで代謝が上がって、健康かつスリムになれるなら、こんな嬉しい話はないですね。

[美レンジャー]

Posted by nob : 2014年05月19日 16:45

放射性廃棄物処分と代替自然エネルギー開発は、それぞれ切り離して単独にて推進していくべき火急的課題。。。

■もっとも現実的な「原発ゴミの正しい処し方」

石川和男 [NPO法人 社会保障経済研究所代表]

 東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所の事故以来、以前にも増して「脱原発」、「反原発」、「原発即刻ゼロ化」が強く叫ばれている。その理由の一つに、「原発から出る放射性廃棄物(核廃棄物)の行き場がない」という主張がある。いわゆる“原発ゴミ問題”のことだ。

 原発ゴミを棄てる場所(最終処分場)がないのだから、今すぐ全ての原発を廃止すべきだ――! こうした論調が、いわゆる“トイレなきマンション”説となって蔓延しているのだろう。

 確かに、最終処分場をどこにするのか、まだ決められていない。政府が最終処分場の選定をするための法制度を整備してから10年以上経過しているが、まだ見つかっていない。どの政策にも言えることだが、原子力政策についても、それに詳しい人よりも、それに詳しくない人の方が圧倒的に多い。だから、最終処分場が選定されていない現在、“原発即刻ゼロ化”の論調が広がってしまうのも無理からぬことかもしれない。

“原発即刻ゼロ化”の前に理解したい
「核燃料サイクル」に関わる用語

 ところで読者の皆さんは、“原発ゴミ問題”が論じられる時、「使用済燃料」と「高レベル放射性廃棄物」の違い、「再処理」と「直接処分」の違い、「中間貯蔵」と「最終処分」の違いを理解されているだろうか。更には、「核燃料サイクル」や「MOX燃料」の意味を理解されているだろうか。

 原子力発電事業のうち、原子燃料の製造や発電所の運転は「フロントエンド事業」、使用済燃料の再処理や放射性廃棄物の処分、原子炉の廃炉事業は「バックエンド事業」と呼ばれる。“原発ゴミ問題”は、「バックエンド事業」に関わるものだ。

 原子力発電に使用されるのは核燃料(ウラン)であるが、発電により使用されるのは全体の3~5%だけで、残りの95~97%は再利用できる核燃料(ウラン、プルトニウム)を含んだものだ。この残ったものが「使用済燃料」であり、それを「再処理」してウランとプルトニウムを採取する。この採取されたウランとプルトニウムを用いて「MOX燃料」と呼ばれる燃料に加工し、これを再び原発で使用する一連の工程を「核燃料サイクル」と呼んでいる。

 このMOX燃料は、有用な国産資源となる。現在、使用済燃料は国内に1万7000トンあるが、この全量を再処理すると、原油換算で15~23兆円分(1バレル当たり7200~1万1000円)、日本国内の原子力発電電力量の5年分、総発電電力量の1.5年分に相当する。これに関しては、2013年10月21日付け拙稿「使用済燃料1万7000トンは原油換算15~23兆円! 新基準適合を理由に全処理工程停止は妥当か?」に詳しい。

「再処理」の過程では、ウランとプルトニウムが採取された後に液状の廃棄物が生じるのだが、この廃棄物は放射能レベルが高いことから「高レベル放射性廃棄物」と呼ばれる。日本では、「高レベル放射性廃棄物」について、ガラスと混ぜて固化処理することになっている。なお、「使用済燃料」を「再処理」せずにそのまま処分することを「直接処分」と呼ぶが、その場合には、「使用済燃料」そのものを「高レベル放射性廃棄物」の扱いで処理する必要がある。

「高レベル廃棄物」は最終的にどこかの場所に処分されなければならないが、日本では、ガラスと混ぜて固化処理されたもの(ガラス固化体)を地下300メートル以深に埋めることが有力視されている。これが「最終処分」だが、ガラス固化体は当初高温なので、それを冷却するために地上に「中間貯蔵」しておく必要がある。この「(ガラス固化体の)中間貯蔵」の期間は30~50年とされており、その後に「最終処分」される。その場所が「最終処分場」だ。

施行後10年以上進まない
最終処分場の選定

 その最終処分場は、未だ選定されていない。最終処分場を選定するための法制度が2003年に施行されてから10年以上経過しているが、最終処分場の選定にはまだ相当の時間を要すると見込まれている。政治と行政は、強い指導力がないとか、努力が足りないなどと言われても仕方ない。政府・与党は猛省しなければならない。

 具体的な最終処分場の選定方法や最終処分の在り方については、現在、経済産業省・総合資源エネルギー調査会「放射性廃棄物ワーキンググループ」で検討が進められている。先月30日に開催された直近の同ワーキングループまででは、次のような大きな方向性が示された。

―― 最終処分場の選定方法については、「国は、科学的により適性が高いと考えられる地域を示す等を通じ、地域の地質環境特性を科学的見地から説明し、立地への理解を求めるべき」として、地方自治体の公募によって最終処分場を選ぶという従来の方針を軌道修正し、国が前面に出て選定する。

―― 最終処分の在り方については、「(最終処分が)数世代にも及ぶ長期的な事業であることから、可逆性・回収可能性を担保し、将来世代も含めて最終処分に関する意思決定を見直せる仕組みとすることが不可欠」として、放射性廃棄物の地層処分後での『再回収』を可能とする。

 以上のように、高レベル放射性廃棄物の最終処分に関して、「国が前面に出ること」と「将来における選択肢を拡げておくこと」が、原子力発電所の運営、使用済燃料の再処理、廃炉工程の作成など原子力関連施策を今後適切に進めていく上でも、極めて重要となっていくはずだ。

 最終処分場の選定に当たっては今後、政府・経済産業省が主導的に決めていくことになるだろう。従来の方法で物事が進まないならば、別の新しい方法で進めていくようにするしかない。最終処分場の選定場所が、清々しい気持ちで決まることがあるとも思えない。選定場所がどこになろうとも、猛反対運動は続いていくことが予想される。

増える追加の中間貯蔵コスト
原発稼働率上昇で賄うべき

 原子力発電事業は、開始から終了まで相当に永い期間を要する。全体で何年を要するのか、人類の誰も経験していないので正確なところはわからない。特にバックエンド事業に関しては、高レベル放射性廃棄物の最終処分の場所の選定だけでなく、国内における使用済燃料の再処理が円滑に進んでいないことなどの理由から、原子力事業全体が“破綻”しているのではないかとの懸念が流布されている。

 そこで、バックエンド事業の主な工程のうち、使用済燃料の再処理の前後について、予定通りに事が進まないことを見越しながら柔軟な政策運営を企図することができるよう、(1)再処理前の中間貯蔵と、(2)再処理後の中間貯蔵について、それぞれ1年延長するための費用を試算しておく。

(1)再処理前の中間貯蔵(使用済燃料を再処理する前の中間貯蔵)

「総合エネルギー調査会原子力部会中間報告(H10.6.11)」の中の「参考10 貯蔵施設の経済性試算について」に、原子力発電の使用済燃料に係るプール貯蔵(湿式貯蔵)とキャスク貯蔵(乾式貯蔵)のコスト試算が掲載されており、そのまま貼付すると資料1の通り。

img_ee5b85ddb1864e22876ecc3550b9061b37963.jpg

img_e0095c09cd9cdc9132b191739aed1eb523414.jpg

 まず、プール貯蔵(湿式貯蔵)を1年間行うことに要する費用について、詳細な内訳が公表されていないので、概算値としてプール貯蔵の運転費1395億円を40年で均等で支出するものと仮定すれば、次のように試算される。

 1395億円 ÷ 40年 = 35億円/年 ・・・ プール貯蔵を1年間延長する場合に要する費用

img_2b1564f093817e9fb864067f78270e0a14214.jpg

 次に、キャスク貯蔵(乾式貯蔵)を1年間行うことに要する費用について、 上記の「総合エネルギー調査会原子力部会中間報告(H10.6.11)」で試算されているが、それを受けて「総合資源エネルギー調査会電気事業分科会コスト等検討小委員会報告書(H16.1.23)」で、資料2〔=使用済燃料の中間貯蔵(キャスク貯蔵)費用の内訳〕のような試算が出されている。

 上記のプール貯蔵の場合と同様、詳細な内訳が公開されていないので、概算値としてキャスク貯蔵の運転費1200億円を5施設、保守的に40年で均等で支出するものと仮定すれば、次のように試算される。

 1200億円 ÷ 5施設 ÷ 40年 = 6億円/年 ・・・ キャスク貯蔵を1年間延長する場合に要する費用


(2)再処理後の中間貯蔵(使用済燃料を再処理した後のガラス固化体を最終処分するまでの中間貯蔵)

img_3dc72beda03f1c788b552ba58734d30518099.jpg

 ガラス固化体の貯蔵費用については、「総合資源エネルギー調査会電気事業分科会コスト等検討小委員会報告書(H16.1.23)」で提示されている資料3〔=返還高レベル放射性廃棄物管理費用の内訳〕から試算する。

 上記(1)の試算の前提とした使用済燃料5000トンUと同等のガラス固化体は約6300本と試算されるので、試算前提(ガラス固化体2880本)と同規模の施設は2.5箇所必要になると仮定する。管理費用のうち「貯蔵費 運転保守費」と「貯蔵費 その他諸経費」の合計1540億円が対象となることから、ガラス固化体約6300本を1年間貯蔵する費用は次のように算出される。

 1540億円 × 2.5施設 ÷ 40年 = 96億円/年 ・・・ ガラス固化体(約6300本)の貯蔵を1年間延長する場合に要する費用

 これは政府資料に基づいて行った一つの試算でしかない。政治や行政はうかうかしていてはいけないが、最終的に必要となる費用を確保するための手段を臨機応変に用意しておくべきである。こうした超長期的視野に立った幅のある政策運営を行うことが、もっとも現実的な『原発ゴミの正しい処し方』となろう。

 日本の原子力発電の稼働率は、諸外国に比べて相当に低いと言わざるを得ない。特に震災以降はほぼゼロで推移してきている。ここ10年程度での概ねの推移を見ると、欧米や韓国での稼働率は80~90%台だが、日本は震災前の2003~2010年までを見ても、70%未満でしかない。日本の原子力発電の稼働率を欧米並みに引き上げることで、これまで遅れに遅れてきた再処理や最終処分に係る費用に充てるための原資を捻り出すことを検討していくべきだ。

 こうした追加費用の総額は、使用済燃料を再処理するまでの期間や、ガラス固化体の中間貯蔵の期間を、最終的にどの程度にまで見込んでおくかにもよる。原子力発電からの収益をあらかじめ引き当てておくことで凌いでいける水準だと思われる。いわゆる“トイレなきマンション”説は、政府を急かす材料にはなるだろうが、本質的な危機を招くものにはならない。使用済燃料を再処理する前と後で、それらの貯蔵に係る時間軸をどのように設定するかが鍵となる。

[DIAMOND online]

Posted by nob : 2014年05月19日 07:36

嗚呼、、、腹立たしい限り。。。

■福島の子ども甲状腺がん50人に

 福島県の全ての子どもを対象に東京電力福島第1原発事故による放射線の影響を調べる甲状腺検査で、対象者の約8割の結果がまとまり、がんの診断が「確定」した人は県が今年2月に公表した数より17人増え50人に、「がんの疑い」とされた人が39人(前回は41人)に上ることが17日、関係者への取材で分かった。

 県内の震災当時18歳以下の約37万人を対象に県が実施。今年3月までに1巡目の検査が終わり、4月から2巡目が始まっている。

 チェルノブイリ原発事故では4~5年後に子どもの甲状腺がん増加が確認された。このため県は、今後がんが増えるかどうかなど、放射線の影響を調べる。

[デイリースポーツ]


■自治体職員の15%がうつ病 福島、原発避難区域

 東京電力福島第1原発事故で避難区域となった福島県内のある自治体で、職員約100人の15%がうつ病と診断されたとの調査結果を福島県立医大などのグループがまとめ、福島市で17日に開催された日本トラウマティック・ストレス学会で発表した。

 同大の前田正治教授(災害精神医学)は「驚くべき高い割合で極めて深刻な事態だ。自治体職員は住民からの激しい怒りにさらされるなど、負荷が高いのにケアが受けにくい。支援を強化する仕組みづくりが必要だ」としている。

 調査は1月下旬、県立医大と「ふくしま心のケアセンター」が共同で実施。福島県沿岸部のある自治体を対象に職員92人を面接し、精神疾患やストレスの状態を調べた。その結果、15%に当たる14人が「大うつ病性障害」と診断された。また92人のうち8人が自殺の危険があるとされた。

[産経新聞]

Posted by nob : 2014年05月18日 23:48

私も実践中、、、おすすめです。。。

■毎日10秒続けるだけで「透明感と小顔」が手に入る

美肌や小顔にとってマッサージは効果的だって言うけど、時間と手間がかかるのが難点。

それならば、マッサージよりも簡単にできる「顔ツボ10点プッシュ」がおすすめ。わずか10秒で、くすみやむくみに効果を発揮してくれるんです!

顔ツボ10点を覚えよう

140513tubo1.jpg

画像の赤い点がツボの場所になります。眉頭・眉山・目尻・黒目の下・小鼻ワキ・頬骨下・鼻下・口角ワキ・アゴ・こめかみと、番号順に人差し指や中指でツボ を押していくだけです。

私は8年ほど前からスキンケアの最後にこの10点プッシュを行っていますが、いまでは自然と手が動いてしまうほどあたりまえになっています。

仕事中の目の疲れにも効果的

それぞれのツボによって効果は違いますが、10点すべてを押すことでむくみ・たるみ・血行不良などの改善が見込め、小顔に導いてくれます。

とくに目のまわりのツボは眼精疲労などにも効きますので、仕事で疲れたときにプッシュするのもいいですよ。

忙しくてスキンケアにさける時間がないという人でも、これなら気負いなくできそうですよね。クセにしてしまうことが毎日続けるポイントです。

イトウウミ
ビューティーリサーチャー

モデル/知念沙也樺

[glitty]

Posted by nob : 2014年05月16日 15:58

愚かしさの極み、、、なおもまだ彼の暴走暴挙を容認し続けるのか。。。/暴力により護られる正義や平和などどこにも存在しえない。。。

■憲法解釈見直し、首相が会見で決意示す

 安倍首相は15日、首相官邸で、政府の有識者会議「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会(安保法制懇)」(座長=柳井俊二・元駐米大使)から、集団的自衛権の行使容認などの憲法解釈見直しを提言する報告書の提出を受けた。

 これに続き、首相は同日、記者会見し、憲法解釈見直しに関する「基本的方向性」を表明し、政府・与党に検討を要請した。

 「国民の命と暮らし」を守る観点から、自らが掲げる「積極的平和主義」の実現に向け、集団的自衛権を限定的に容認する憲法解釈見直しに取り組む決意も示した。

 首相は記者会見で、安保法制懇の報告書について「いかなる事態でも、国民の命と暮らしは断固として守り抜くという観点から提言が行われた」と評価した。

 報告書は、個別か集団かを問わず、自衛のための武力行使は可能で、国連の集団安全保障措置への参加も憲法上制約されていないとしている。首相は記者会見で、この提言について「憲法がこうした活動の全てを許しているとは考えず、政府として採用できない。自衛隊が武力行使を目的として湾岸戦争やイラク戦争に参加するようなことはこれからも決してない」と明言した。

 一方で、我が国の安全に重大な影響を及ぼす可能性がある場合、集団的自衛権を限定的に行使することは許されるとの提言については、「従来の政府の立場を踏まえた提言だ。今後、さらに研究を進めたい」と前向きな考えを示した。

 首相はまた、「政府・与党で具体的な事例に則して、切れ目のない対応を可能とする国内法制を整備する」と述べた。その上で、「武力攻撃に至らない侵害」として、漁民を装った武装集団が離島に上陸してくる「グレーゾーン事態」を挙げ、早急に立法措置を講じる考えを強調した。

 さらに、日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増している現状を踏まえ、「国民の命と暮らしを守るための法整備がこれまでの憲法解釈のままで十分にできるのか、さらなる検討が必要だ」と指摘した。

 首相は、集団的自衛権見直しをめぐり、「『日本が再び戦争をする国になる』といった誤解がある。しかし、そのようなことは断じてありえない。憲法が掲げる平和主義はこれからも守り抜いていく」と強調した。「あらゆる事態に対処できる法整備によってこそ抑止力が高まり、我が国が戦争に巻き込まれなくなる」と訴えた。

 法整備に向けた段取りについては、「内閣法制局の意見も踏まえつつ、政府の検討を進めるとともに、与党協議に入りたい。協議結果に基づき、憲法解釈変更が必要と判断されれば改正すべき法制の基本的方向を閣議決定していく」と述べた。

[読売新聞]


■戦争ができる国…安倍首相、7年前からシナリオ

安倍晋三首相の15日の集団的自衛権行使推進宣言は「戦争ができる普通の国」を作ろうとする緻密な脚本に基づくものだ。第1次安倍内閣当時の2007年にも諮問機関を設置して集団的自衛権を模索したが、首相辞任でうやむやになった前歴がある。安倍首相にとって生涯のプロジェクトだ。

2012年末に再執権した安倍首相は昨年の執権初期、アベノミクスを前面に出しながら爪を隠した。しかし昨年7月の参議院選挙で圧勝した後、「積極的平和主義」という名で安保・軍事空間における日本の活動領域を広めてきた。

日本版国家安保会議(NSC)の創設-特定秘密保護法の処理-武器輸出禁止3原則公式撤廃の手続きを踏んできた。これまでが助走段階だったとすれば、集団的自衛権からは平和憲法の根幹を揺るがす重大局面と見ることができる。

日本政府の関係者は「安倍首相にとって集団的自衛権行使の容認は、戦後戦勝国の占領政策下で作られた戦後レジームから日本を解放させる象徴的な試み」と述べた。安倍首相の頭の中で、集団的自衛権の次は平和憲法自体に手をつける改憲だと、日本メディアは見ている。

安倍首相は15日の会見で、日本国民の感情をできる限り刺激しようとした。「日本人の避難民を輸送する米軍の艦艇も日本自衛隊が保護できないのが今の憲法解釈だ。(その船に乗った人が)皆さんの息子、皆さんの孫であるかもしれない」「日本の若者と国連の活動家が武装集団の攻撃を受けても、自衛隊は彼らを捨てるしかない」という極端な事例を提示した。「北朝鮮のミサイルは日本の大部分を射程に入れている。東京も大阪も、皆さんの町も例外ではない」とも述べた。

実際に憲法解釈が変更すれば、韓半島(朝鮮半島)の有事の際の日本の軍事的役割増大、東南アジアを舞台とする日本と中国の衝突の可能性など、アジアの安保環境に大きな変化が予想される。これに関し安倍首相は「戦後歩んできた平和国家としての道は守る」「抑止力が高まってこそ、むしろ戦争に巻き込まれない」という発言をした。安倍首相の安保政策に否定的な意見を持つ国民と連立与党の公明党の理解を得るための計算だ。

現在、衆議院と参議院を自民党がともに掌握した日本の国会状況と50%を超える支持率は、安倍首相にとってプラス要因だ。しかし憲法解釈の変更まで一瀉千里に進むかどうかは不透明だ。特に公明党の反対が大きな負担だ。公明党の山口那津男代表は連日「経済回復と復興でない分野に(連立与党が)エネルギーを注ぐのを国民は期待していない」と牽制の声を高めている。

20日に始める自民党と公明党の協議を控え、公明党は「安倍首相は結論をあらかじめ想定するのではなく、自民党と公明党の協議団にすべてを任せてほしい」という立場だ。公明党が最後まで集団的自衛権を受け入れない場合、安倍首相がいかなる強硬姿勢を持ち出すかが焦点となる。日本国民の間では「憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使は推進すべきでない」という反対論が賛成論より多い。一部の報道機関と市民社会も「憲法解釈の変更は平和憲法の根幹である9条を無力化し、根幹を揺るがす」と反発している。

[中央日報/日本語版]


■自衛官や家族、懸念も 集団的自衛権容認方針

 集団的自衛権の行使容認に向け、安倍晋三首相が憲法解釈変更の検討を打ち出した十五日、航空自衛隊岐阜基地(各務原市)に勤務する自衛官や家族からは、冷静な受け止めの一方で不安や戸惑いも。県内の自民関係者は、集団的自衛権の行使容認には同意しつつ、安倍首相に「急ぎすぎ」とくぎを刺す声もあった。

 「われわれはあくまでも命令を受けて活動する立場」。ある男性幹部自衛官はこう強調しながら、自身に言い聞かせる。「隊員のリスクは高まるかもしれない。だが、個々の隊員が不満を言い始めると、指揮命令系統が機能しなくなり、組織として成り立たなくなってしまう」

 夫が基地に勤める四十代の女性は「危険な紛争地に行かされるんじゃないか」と不安を募らせる。海外派遣の経験が無い夫は数日前「まだどうなるか分からん」とだけ言った。以後、夫婦の会話に集団的自衛権の話題が上がったことはない。

 女性は「上の方だけで話が進んでいる。現場は何も知らされず、危険を伴う任務だけが増えるのでは、快く送り出せない」と憤る。

 自衛隊OBでつくる県隊友会の赤谷信之会長(69)は集団的自衛権の行使には賛成としながらも「現場の意見が十分取り込まれたのか。議論が拙速な印象」と指摘する。

 「危機管理の要諦は想定外を作らないこと。『これはやってよい』ではなく『これはやってはいけない』という考え方でないと現場の裁量が狭まる。判断に苦しむ局面が増え、隊員が危険にさらされるおそれがある」と懸念する。

(斎藤雄介、小笠原寛明)

◆意図的な誘導怖い

 <斎藤康輝・朝日大教授(憲法学)の話>安倍晋三首相の言う「積極的平和主義」とは本来、武力によらない平和を目指す意味で用いられる。武力によって平和を保つという安倍首相の趣旨は、憲法学者の立場からみて明らかな誤用。国際的な緊張が高まっているという空気感と併せ、聞こえのいい言葉で自身の意図する方向に話を進めようとしているのならば怖いことだ。

 安倍首相が目指すのは九条改正だろう。成熟した国民的議論の末であるならば、それは一つの判断だ。しかし、明文でなく解釈のみで改憲のような状況をつくり出すのは民意を反映したとは言い難い。

[中日新聞プラス]


■集団的自衛権:行使容認指示 自衛隊に迫る大きな岐路

 他国を守るために武力を使う集団的自衛権の行使容認へ向け、安倍政権が一歩を踏み出した。国の防衛を担う自衛隊には、大きな岐路が迫る。日米安保を巡り制約が減ることへの期待、国外の紛争に巻き込まれることへの懸念。現役幹部や隊員、OBらのさまざまな思いが交錯する。【斎藤良太、本多健、小川祐希】

 「日本の防衛は米軍と一体が前提。目前で米軍が攻撃を受けているとき、何もしないでは通用しない」。復興支援の任務でイラクに派遣された経験のある自衛隊幹部は、集団的自衛権の行使容認への動きを評価する。「『憲法上の制約で助けられない』という弁解より同盟国への攻撃を排除することが必要だ」

 13年前、米艦船の護衛を巡り法的根拠が問題になった。米同時多発テロが発生して10日後の2001年9月21日、米空母「キティホーク」が横須賀基地を出航した際、海上自衛隊の護衛艦「あまぎり」などが寄り添うように並んで航行した。事実上の米艦防護に旧防衛庁内でも「テロは日本への直接の脅威なのか」と議論になった。苦肉の策で政府が編み出した「根拠」は、防衛庁設置法の「調査・研究」に基づく「警戒監視」だった。

 「同盟関係の維持のためにはやむを得なかったが、無理のある理屈だった」と海自幹部は振り返る。当時、海上幕僚監部防衛部長として対応した香田洋二さんは「近年、中国の海洋進出が本格化し、安全保障に関する法制度は矛盾と限界をより強く露呈している。それを解決する必要性は切実になっている」と指摘する。

 一方、紛争の危険にさらされることを懸念する幹部もいる。「自衛官が命を落とす可能性が高まることを社会がどこまで許容するか、そのことの議論は尽くされるだろうか」

 小池清彦・新潟県加茂市長は「限定的な行使容認」に懐疑を抱く。防衛官僚時代、湾岸戦争に伴う自衛隊の海外派遣に反対した。「米国と戦争になった国に『限定』は通らない。戦争に巻き込まれると多くの死者が出る。そうなると自衛隊に入る人がいなくなって徴兵制を敷かなければならなくなり、私たちの子や孫が血を流すことになる」と語気を強める。

 現場で任務に当たる自衛隊員は−−。

 東日本でミサイルを扱う部隊に所属する航空自衛隊の男性隊員は「どうなるのか分からない」と戸惑いを隠さない。ふだんの勤務では、金属製の箱の中に保管しているミサイルを目にすることはない。そのためか、「防衛の前線」にいることを意識することも少なかった。

 しかし、最近の北朝鮮のミサイル発射で緊張が高まった。日本の領土への落下に備える任務についた時、「もしミサイルを迎撃したら、自分たちが標的になるのでは」と恐怖を感じた。集団的自衛権の行使という局面で、「現場」に立つかもしれないと思う。だが同僚とはそれを話題にしない。

 装備品の整備を担当する別の男性隊員も、危険な任務を命じられる予感がしている。「そのときは逃れられない。自衛隊を選んだのだから。だからこそ戦争がないことを祈っている」と話した。

[毎日新聞]

Posted by nob : 2014年05月16日 15:27

彼の真意がどこにあれども、、、脱原発への影響力に期待。。。Vol.41/健康でなければ戦えない。。。

■細川氏、活動休止へ=体調不良で静養―脱原発会議

 細川護熙元首相(76)が脱原発を目指す「自然エネルギー推進会議」の活動を当面休止することが14日、明らかになった。体調がすぐれず、静養する必要があると判断した。

 細川氏は今月7日、2月の東京都知事選で共闘した小泉純一郎元首相(72)らとともに推進会議を設立し、代表理事に就任。原発再稼働や原発輸出に反対する方針を確認し、全国各地でのタウンミーティング開催などを計画していた。細川氏が活動の一線から離れることは、国内の脱原発運動にも影響を与えそうだ。

 関係者によると、細川氏は4月中旬、東京・JR品川駅で気分が悪くなり、前のめりに倒れた。歯を4本折ったほか、唇にも6針縫う裂傷を負って、意識不明のまま駅長室に担ぎ込まれた。

 7日の設立総会は、傷が完治せず体調不良のまま迎えた。あいさつした細川氏は、言葉につかえる場面が何度も見られ、「きょうは調子が悪くて、頭がくらくらしております…。はっきりしたお話ができなくて恐縮しています」と頭を下げた。

 細川氏は最近、原因不明のめまいに見舞われ、体調不良が続いていた。小泉氏も「この際、思い切って休養した方がいい」と助言。細川氏は、推進会議の代表理事は続けるものの、東北芸術工科大、京都造形芸術大の両学園長などのポストは辞任する。

 細川氏は14日、「あまりに忙しい状態が続いていたので、大事な場面では顔を出すが、しばらく休ませてもらうことにした。回復にどのぐらい時間がかかるかは分からない」と語った。19日に精密検査を受ける予定だ。

[時事通信]

Posted by nob : 2014年05月16日 15:21

現時点の物差しで量るから厳しいだけのこと、、、状況に合わせたライフスタイルを創ればよいだけのこと。。。VIVA!老人天国!!!

■2035年東京は高齢世帯の44%が“おひとり様老人”に
データが赤裸々にした厳しすぎる日本の未来

大高志帆

20年後は3分の1が“おひとり様”世帯
高齢世帯も4割超に

 4月11日、国立社会保障・人口問題研究所が「日本の世帯数の将来推計(都道府県別推計)」を発表した。これは、将来的に日本の家族構成がどう変わっていくかなどを調べるのが目的。国勢調査に基づいて5年ごとに行われ、今回は2010年の実績値をもとに2035年までの20年間の状況を5年刻みで推計している。

 これによると、2035年の日本はまさに“おひとり様”だらけだ。特に都内で生活していると、今でさえ“おひとり様”の多さは身をもって感じさせられる。かくいう筆者も、独身&一人暮らし歴10年以上の立派な“おひとり様”である。2010年の時点ですでに東京の「平均世帯人員=世帯(居住および生計を共にする者の集まり)の平均人数」は2.03人。それが2015年には2人を割り込み、2035年には1.87人にまで下がるという。

img_a4caa5bf12e894cf8dd3e9559bf6af45262821.jpg
参照:『日本の世帯数の将来推計(都道府県別推計)』(2014年4月推計)

 データで見る未来はさらに厳しい。東京の「単独世帯=未婚のほか、離婚、死別、子どもの独立などにより一人で暮らす人」の割合を比較すると、 2010年の45.8%から2035年には46%に。しかし、「少し増えるだけ」と安心することなかれ。2025年には、世帯全体に占める一人暮らしの割合が全都道府県で最多に。全国では、2010年の32.4%から2035年には37.2%にまで上昇する。約20年後の日本は、3分の1以上の世帯が一人暮らしなのだ。

img_de30fa64a35a05c499062dae99c80758469612.jpg
参照:『日本の世帯数の将来推計(都道府県別推計)』(2014年4月推計)

「東京は現在、日本で一番平均世帯人員が少なく、単独世帯が多い。この傾向はこの先全国的に広がり、2035年にはすべての都道府県で平均世帯人員が減少し、単独世帯が増加します。単独世帯が増える理由としては、未婚率、離婚率の上昇、晩婚化、就職を機に親元を離れて一人暮らしをする若者もいるでしょう。また、今後は高齢化も進むので、いわゆる“独居老人”も増えることになります」(国立社会保障・人口問題研究所)

 再びデータを見てみると、2035年には全国41都道府県で「高齢世帯=世帯主が65歳以上の世帯」が4割を超える。最高が秋田の52.1%で、山形が48.6%、青森が48.0%など東北地方の高さが目立つ。現在、震災の影響から子どものいる世帯は避難したまま東北に戻らず、一方で戻るのは高齢者が多いと聞く。就職先の少なさなどから都会に出る若者が多いのも、高齢世帯の割合を増やす原因の一つだろう。

 とはいえ、若者が流入してくる東京でも2010年の26.2%が2035年には35.8%に急上昇。高齢世帯が右肩上がりする傾向は、大都市とて同じなのだ。東京や神奈川、埼玉、千葉、愛知などは、2035年までの25年間で、高齢世帯の実数が3割以上も増え、急速に高齢化が進む。

 また、2035年の高齢世帯に占める独居老人の割合は、山形を除く46都道府県で3割を超える。もっとも多い東京では、なんと44%。現在の“おひとり様”が結婚せず、子どもも産まずに歳を重ねていくと、やがてこういう未来がやってくるのだ。冒頭で“おひとり様だらけ”といったが、これはもはや “おひとり様老人だらけ”と言ってもいい。

img_dfb4e3cfa5c891f0a45bd8912ab01a98269678.jpg
参照:『日本の世帯数の将来推計(都道府県別推計)』(2014年4月推計)

ドイツでは“おひとり様”が当たり前!?
日本の先行く北西欧諸国に学べ

“おひとり様老人”が増えると、家族で看取れるケースは減るため、介護問題が心配だ。世帯主の高齢化は消費の減少につながり、景気も悪化させるだろう。さらに、リストラや就職難から貯蓄の少ない世代がそのまま高齢化したら、年金制度はますます怪しくなる……なんと大変な20年後の日本! 

 しかし、ここに一つ興味を引くデータがある。同じく国立社会保障・人口問題研究所が今年1月に発表した「日本の世帯数の将来推計(全国推計)」では、現在の諸外国の平均世帯人員と単独世帯割合を比較している。一例を挙げると、2011年のドイツの平均世帯人員は2.0人で、単独世帯割合は 40.4%。ノルウェーの平均世帯人員は2.2人で、単独世帯割合は39.7%。きわめて“おひとり様”が多いのである。

 比較すると、2010年の日本の平均世帯人員(2.42人)は2010年前後の北西欧諸国の平均的な水準であり、2.2人に減少した2035年になっても、現在のドイツほどではない。また、32.4%になった2035年の日本の単独世帯割合も、やはり現在の北西欧諸国の平均的なレベルである。

 婚外子の多さなど結婚観の違いや、もともと拡大家族が少ないという社会的な慣習の違いなどはありつつも、先に20年後の日本の状況を経験している諸外国からは、学ぶところが多そうだ。ここ数年取りざたされてきた、町ぐるみでのお見合いや、自治体からの結婚祝い金など、未婚率の上昇を食い止める対策もすでにネタ切れな感がある。それはそれとして、“おひとり様大国日本”のための対策を早急にはじめる必要があるだろう。

[DIAMOND online]

Posted by nob : 2014年05月14日 14:42

筋肉を育むために運動は必須なのだから。。。

■今日から取り入れるべき習慣がここにある! エクササイズせずに体の代謝をあげる15の方法

田端あんじ

痩せたい。でも……運動はしたくないの! 絶対ッ!

お嬢さん、その気持ち、痛いほどわかります。本日は、そんなあなたにピッタリのとっておき情報をお届けしちゃいますよぉ!

ご紹介するのは、海外サイト「Daily Makeover」が報じている、エクササイズせずに代謝をあげる15の方法。

もちろん運動するに越したことはないけれど、日々の生活に取り入れるだけで代謝アップ、ひいては体重減少に繋がり得る「習慣」は、他にもたっくさんあるのです。それでは早速、その気になる全貌を、一緒にみていくことにいたしましょう。

1 起床後すぐコップ2杯の冷水を飲む

代謝アップにおいて、「水を飲むこ」とは欠かせない要素。冷たい水が内臓に入ることによって、体はスリープモードから一気に活動モードへ切り替わります。ドイツの研究者曰く、「1日6カップの冷水を飲むことで、体を温めようとする動きが活性化、その結果代謝があがる。これは1日につき0.05キロカロリー、静止した状態の代謝量が上がることを意味します」とのことです。

2 1日1~2時間は立つ

デスクワークに従事している方は、特に取り入れてほしい習慣がコレ。座りっぱなしでは、筋肉を使う機会を得ることができません。強制的に1日1~2時間立つべく、立ったまま仕事ができる「スタンディング用デスク」を導入してみるのもテ。

3 温水と水を交互に浴びるコントラストシャワーに挑戦

2~3分温水を浴びた後、30~45秒ほど水を浴びる。これを行うことによって血の巡りが良くなり、循環系が改善、代謝がアップします。また体の緊張を緩めるため、よく眠れるようにもなるのだとか。

4 十分な睡眠をとる

十分な睡眠は、代謝アップにおいて不可欠。体を機械とすると、それが再起動するためには、効果的な休みがどうしても必要になってくるのです。

5 断食をする

断食といっても、「1日中なにも食べてはいけない」といった事例ばかりではありません。たとえば夕方18時までに食事を終え、それ以降口にして良いのは冷水のみ。朝食も冷水だけ、昼食に食事を再開する。まずはこの程度の断食から始めてみましょう。

6 香辛料の効いた物を食べる

代謝アップに欠かせない食べ物が、香辛料。特に唐辛子は、消化・血液循環・エネルギー増加に効果大。またコショウは、消化を促し満足感を得るのに、非常に適した食品です。日々の食事において、効果的に摂り入れてみて。

7 セロリを食べる

カロリーをより多く消費するのに効果を発揮してくれる食べ物が、セロリ。たとえば6カロリーのセロリを消費するのに、体は7カロリーの熱量を使用しなければならないのだそう!

8 料理に使用するなら断然ココナッツオイル

ココナッツオイルはより早く消化される上、エネルギー消費において優先的に使用されるのだとか。そのため脂肪になりにくく、中性脂肪を減少させる効果も。

9 シナモンを摂り入れる

代謝アップスパイスの代表格として、シナモンも欠かせません。血糖値の低下や、中性脂肪やコレステロールの低下が期待できるのだそう。

10 ニンニクを食べる

脂肪を燃やし代謝を上げるのに効果を発揮、血糖値をも正常に保ってくれるのが、ニンニクです。免疫系も上げ、高血圧をも防ぎ、さらには抗酸化作用もある、パーフェクトな食材、それがニンニク!

11 グレープフルーツを食べる

代謝を上げるうえで抜群の効果を発揮してくれるグレープフルーツは、ビタミンCやAも豊富なので、美肌にも必須。脂肪を燃やす酵素を含み、タンパク質の分解をも助けてくれるため、積極的に摂り入れたい食品です。おススメの調理法は、シナモンとナツメグをかけていただく、「焼きグレープフルーツ」。

12 繊維質を多く含んだ食品を摂取

全粒粉パスタや豆類など、繊維質を多く含んだ食品は、消化に多くのエネルギーを必要とします。つまり、高繊維質食品は、カロリー消費に一役買ってくれるというわけ。

13 緑茶を飲む

緑茶に含まれる緑茶カテキンが代謝を上げ、体重減少に効果を発揮することは、巷にある商品のおかげで、みなさんもご存知なのではないでしょうか。特に朝、2杯のアイス緑茶を飲むようにすると、カテキンとカフェインがより効果的に働いてくれるのだそう。

14 ギリシャヨーグルトを食べる

代謝を上げるために必須なタンパク質が通常のヨーグルトの倍、さらにはカルシウムも豊富に含まれている同品は、プレーンの状態で食べるのがベスト。アレンジを加えるのであれば、パイナップルとステビアを混ぜて食べる方法がおススメなのだとか。

15 サーモンを食べる

代謝を上げてくれるサーモンは、タンパク質、オメガ3脂肪酸が豊富。オメガ3脂肪酸は、心臓病のリスクを下げるなど、健康面でも効果を発揮してくれます。

いかがでしたか? 代謝を上げてくれる習慣、そして食物を積極的に摂り入れて、夏までにスリムボディーを手に入れるべくがんばりましょうね~!

参考元:Daily Makeover

[Pouch]

Posted by nob : 2014年05月14日 07:14

なおざりな私、、、明日から留意したいと思います。。。

■男の紫外線対策

野々下一美
メンズコスメアドバイザー

紫外線対策の必要性

初夏の装いを意識するようになると、注意しなければならないのが「紫外線対策」。「真夏じゃないのにもう紫外線対策するの?」と言う声が聞こえてきそうですが、紫外線対策は真夏では遅いのです

一年を通して、もっとも紫外線の強い時期は5月~8月と言われています。特に6月以降8月までの午前10時から午後2時くらいの紫外線は、1月の5倍以上に達すると言われています。曇り空でも、晴れているときの50~80%の紫外線は発生していると言われているので、この時期は要注意です。

そもそも、紫外線対策は何のためにするの?ということで言えば、単に色が黒くなってその結果シミになってしまうから…。そう単純なことでもないのです。誰でも望むことですが、「いつまでも若々しくいたい」という思いとは裏腹に、シミがあるだけで、ない人と比べ5~6歳ほど老けて見えると言われています。

若いうちから紫外線対策をしている方は、いつまでも若々しく美しい肌を保つことができます。特に男性は紫外線対策を意識していない方が多くいらっしゃいますので、今年からは早速始めていただきたいと思います。

紫外線の恐怖

紫外線のメカニズムを説明すると、たった2分間太陽を浴びているだけで紫外線は確実に真皮にまで到達し、瑞々しい肌の要素であるコラーゲンを破壊し、肌のハリや弾力を奪い取ってしまうと言われています。

かたやシミの元になるメラニン色素は、肌の真皮下において紫外線を異物として認識して、紫外線が侵入してこないように防御の意味で発生します。

メラ二ン色素は、新陳代謝が活発な若いときははがれ落ちていきますが、加齢と共に新陳代謝が鈍くなるといつまでも表皮にとどまり、頑固なシミとして皮膚に沈着してしまいます。日に焼けたブロンズ色の肌がカッコイイと思う時は人生のうちでもわずかな時間です。

熟年になってからシミ・シワ・たるみだらけで実年齢より歳老いたボロボロの肌で暮らさなければならなくなります。そして、何より恐ろしいのは皮膚がんの原因にもなってしまうことが分かっています。

紫外線対策

まずは、外出時には必ず日焼け止めクリームを塗りましょう。その際には、サングラスや帽子も忘れずに。

うっかり日に焼けてしまったら、早めにケアを開始してください。紫外線は、コラーゲンを破壊するだけでなく必要以上に肌の水分を奪い取ります。肌の乾燥は、角質がめくれあがって細胞間の脂質を不足させ、カサカサの状態を作ってしまいます。

丁寧な洗顔の後、たっぷりと化粧水をつけてください。一度にたくさんの量を付けずに、何回かに分けて付けると良いでしょう。最後にきちんと乳液かクリームで水分蒸発を防ぐためにバリアを作ってください。

また肌の新陳代謝を活発にして、できてしまったシミをなるべく早めになくすようにパックやマッサージするのもオススメです。

加齢による老化は避けて通ることはできませんが、紫外線による光老化はある程度対策が可能です。せめて、光老化による対策は気づいた時点で始めましょう。

[スキンケア大学・美ログ]

Posted by nob : 2014年05月12日 21:59

また旅立つ君へVol.37/失敗は次なる成功への一過程に過ぎない。。。

■人はなぜ失敗を恐れるのか。
失敗の正体と、その正しい生かし方

菊池龍之

失敗は人を成長させる、といいます。しかし、できるだけ失敗したくないと思うのもまた事実です。本能的にも失敗を回避する心理は働きますが、後天的な経験を通じて、さらに失敗を恐れるようになるといいます。

ロシアの心理学者ツァイガルニクの研究によると、人間はうまくいったことよりうまくいかなかったことを強く記憶する傾向があるようです。何かを達成しなくてはいけないという課題場面において、人は緊張状態にあります。達成するとこの緊張から解放されるために、課題自体を忘れがちになるといいます。テスト前の一夜漬けの勉強内容を、試験が終わるとキレイさっぱり忘れてしまうのは、同様の理由です。逆に、課題解決がうまくいかないと、緊張状態が長く続くため、記憶にも定着します。その失敗した苦い記憶が、トラウマとなったり、挑戦すること自体を恐れてしまう要因になります。

もうひとつ、私たちが失敗を恐れる理由を示す実験があります。

スタンフォード大学の心理学者キャロル・ドゥエックは、クローディア・ミューラー氏とともに、ニューヨーク市内の12の学校である実験を行いました。研究では、5年生400人あまりに、言語を用いない比較的やさしいパズルを課題として与えました。テスト終了後、研究者たちは生徒たちに点数を伝え、簡潔な言葉で褒めました。半分の生徒には「あなたは頭がいいんだね」と彼らの知性を褒め、残りの半分には「一生懸命やったね」と彼らの努力を褒めました。

そして次に、先ほどの生徒たちにまた別のテストを2種類与え、生徒たち自身にどちらか好きな方を選ばせました。ひとつは最初のものより難しいパズルですが、やればとても勉強になると説明されたものです。もうひとつは、最初のものと同様の簡単なテストです。

すると、努力を褒められた子どもたちは、90%近くが難しい方のパズルを選択し、一方知性を褒められた子どもたちは、ほとんどが簡単な方のテストを選んだのです。大変興味深い選択です。ドゥエック氏によると、知性を褒められた子どもは、自分を賢く「見せる」ことに気持ちを向けるようになり、間違いを犯すリスクをとれなくなるのだと説明しています。

つまり、いい結果を出したことを評価され続けた人にとっては、いい結果が出せなくなるかもしれない選択(新たな課題に取り組むこと)は避けたいという心理が働くのです。

しかしこうした理由があっても、現場を引っ張るリーダーである皆さんは、正解のないビジネスにおいて失敗を恐れず果敢に挑戦しなければなりません。孔子の言葉「過って改めざる、これを過ちという」にあるように、失敗を失敗のまま終わらせてしまうことが本当の失敗です。「失敗」にきちんと向き合い、その失敗を生かしていくことが大事です。

心理学ジャーナリストの佐々木正悟氏は、失敗を生かすためのコツとして、「失敗からむやみに教訓を引き出そうとしないこと」を挙げます。「失敗を次につなげる」「失敗を生かす」という表現は使っているころには時間が経ち過ぎているので、失敗を生かす方法はすでに忘却されているものだと指摘します。

そこで、彼の提唱する失敗を生かす最善の方法は、失敗しているまっただ中で

* やるべきだったのにやらなかったこと
* やるべきでなかったのにやってしまったこと

の2点を箇条書きにして、できるだけ即座に行動を起こすことです。

侍ハードラーと呼ばれた為末大氏は自身のTwitterを通じて、新たな挑戦に勇気を与えるメッセージを送っています。

チャレンジはある一定の失敗の確率を含む。失敗の確率が低いものはチャレンジではなくただの実行。チャレンジし続けるということは失敗するリスクを取り続けるということ。

チャレンジは自分に限界を超えさせて、成長を促す。そのチャレンジが不足するということは長く見ると成長が滞り、結局結果が出なくなっていく。

やるからには結果を出さないと、という価値観が強過ぎる人は、いずれやらなくなる。やらないから経験がなく、すべて頭で考えた世界で生きる。プライドが肥大化し、そして現実とどんどん剥離する。

思いっきり挑戦して、失敗すれば笑う人もばかにする人もいると思う。そういうときは自分も一緒に思いっきり笑えばいい。そして気が済んだらまた挑戦する。結果は運だけれど、挑戦は選択。勇気を持って選択し続ければ本当に勇気がある人間になれる。

何を失敗と呼ぶのか。失敗の定義は、あなた自身の考え方次第で、その姿を変えていくのです。

[DODA]

Posted by nob : 2014年05月12日 21:49

言い得ています、、、食生活とは「食べてイキイキ(生き活き)」大切にしたい。。。Vol.2

■心が満足してないと過食する!「食べ過ぎを防ぐ」簡単な心得9つ

庄司真紀

美レンジャーカロリーや栄養素だけで食事を捉えるのはナンセンスです。質素でも満たされる食事もあれば、お腹が空いていないのに、食べ過ぎてしまう時もあります。

食事は身体と心を作り、人生に影響するもの。ホリスティック栄養学では、身体に必要な物質としての栄養だけのみでなく、心も養う食を大切に考えています。

今回は、この栄養学で参考になるシンプルなルールを、ホリスティックヘルスコーチの二宮香里さんに教えていただきました。

■9つのシンプルルール

(1) 未精製 > 精製

(2) 全体 > 部分、抽出

(3) 手作り > 加工食品 

(4) 粒 > 粉

(5) 地産、旬 > 輸入、一年中

(6) 豆 > 魚 > 肉

(7) 同じ釡の飯 > 個食、孤食

(8) 温 > 冷 

(9) 腹八分 > 満腹

「新鮮なもの、なるべく熟してから摘み取ったものの方が、当然美味しく栄養価も高くなります。そして近場で採れたものが理想的で、フードマイレージも低くなります。

また手作りすることは、真心を込めること。添加物を控えることにもなり、自分の身体が本当に求めているものが得られることにより心も満たされるのです。さらに大切な人と時間や空間をともにすると、深い満足感が得られます」と二宮さんは、語ります。

毎日、9つのルールのうち1つでもよいので、意識して食事をしてみましょう。

■どうしてもファストフードが食べたい時には

加工品やファストフード、お菓子を欲してしまう場合はどうしたらよいでしょうか。

二宮さんは、「砂糖、小麦、ポテトチップスなどの揚げ物、塩味のもの、タバコ、アルコール、カフェインを含むものなどの中毒性のあるものは、一時的な快楽をもたらしますが、心や身体を本当の意味で満たすわけではありません」と話します。

さらに、「これらは、精製され抽出されたもので、”生きた”食べ物ではありません。生きたものでないと、身体は満たされないので、もっと必要な栄養素を欲することになります。また、マーケティングを駆使した中毒性のあるものに抗うことは、意思の強さとは関係ありません。自分の意思の弱さを責めなくても大丈夫です」とのこと。

満たされていないと、さらに他の食べ物を欲してしまうという悪循環に陥ってしまうのですね。

アルコールやカフェインも同様で、1週間摂らずに過ごして身体がどう感じるか様子を見てみましょう。心を満たすことができない食事は、食べ過ぎにつながるリスクが潜んでいることを感じていただけましたか?

[美レンジャー]

Posted by nob : 2014年05月12日 21:44

彼の真意がどこにあれども、、、脱原発への影響力に期待。。。Vol.40/さあ第2ラウンド、戦いは始まったばかり。。。VOl.3

■小泉元首相が民間シンクタンクの「顧問」辞任 「脱原発」へ財界と“決別”

 小泉純一郎元首相(72)が、財界が中心となって設立した民間シンクタンク「国際公共政策研究センター」の顧問を4月末に辞任した。細川護煕元首相(76)とタッグを組んで訴える「脱原発」の実現に向け、原発容認の立場をとる経済界との事実上の“決別”を決断した。

 国際公共政策研究センターは平成19年3月、トヨタ自動車やキヤノン、東京電力、新日本製鉄が発起人となり、東京・日本橋室町の三井本館5階に設立された。経団連会長だったトヨタの奥田碩(ひろし)元会長が旗振り役となり、国内の主要企業80社が約18億円の設立資金を提供した。

 奥田氏が会長に就任し、首相退任後の小泉氏を「顧問」として迎えた。小泉氏の労をねぎらう目的もあった。小泉氏は奥田氏、理事長の経済評論家、田中直毅氏とともに、このシンクタンクの「トップ3」を形成していたが、実は奥田氏が小泉氏のために創った「小泉シンクタンク」の性格を帯びていたのである。

 国際公共政策研究センター関係者によると、小泉氏からの顧問辞任を申し出に対し、奥田氏は慰留したが、小泉氏は翻意することはなかったという。小泉氏は20年9月の政界引退後も同センターを拠点に政治活動を続けてきたが、都合7年余をもって去った。

 小泉氏は2月の東京都知事選で「脱原発」を掲げる細川氏を全面支援したが、三位の惨敗に終わった。しかし、さる7日には細川氏とともに原発ゼロと再生可能エネルギーの普及を目指す一般社団法人「自然エネルギー推進会議」を設立し、脱原発に向けて再び動き出した。

 関係者によれば、小泉氏が国際公共政策研究センターの顧問を辞任した背景には「シンクタンクにこれ以上、迷惑はかけられない」という強い思いもあった。

 というのも、同センターの理事には、原子炉プラントのトップメーカーである日立製作所やIHIなど原発関連企業のトップが名を連ねており、自身が「脱原発」を叫ぶことと辻褄(つじつま)が合わないからだ。小泉氏にしてみれば、このシンクタンクはいわば「敵陣」である。ゆえに顧問のイスに座り続けることは二股膏薬(ごうやく)になってしまうのだ。

 そもそも国際公共政策研究センター設立の発起人となった東電はもちろん、新日鉄の三村明夫元会長は経産省の総合資源エネルギー調査会会長で、原発推進を主導してきたのである。

 「顧問として毎年一千万円を超えるとされる報酬を払ってきたことを踏まえれば、同センターの原発推進派には、昨年夏以降、脱原発に突っ走っている小泉氏が『裏切り者』に映っている」(経団連関係者)という。

 小泉氏が「脱原発」に大きく傾いたのは昨年8月、フィンランドの核廃棄物最終処分場「オンカロ」を視察したのがきっかけとされるが、この視察でさえ同センターの資金で賄われたとされている。

 小泉氏はそうした事情を十分自覚してシンクタンクを去ったわけだが、それはまた、原発を推進する財界とは一線を画す決意を示したものだといえるだろう。

 小泉氏は7日の自然エネルギー推進会議の設立総会で「過去の人と言われようが、未来の世代のためにも何と言われようと原発のない国造りのため死んでも頑張る」と怪気炎をあげた。

 「人生の本舞台は常に将来に在り」。小泉氏はかねて講演で「憲政の神様」と呼ばれる政治家、尾崎行雄の言葉を好んで用いてきたが、その思いはついえないのだろう。

 しかし財界との“縁”を切ってまでも、細川氏とともに挑む原発ゼロへの道は果てしなく遠く険しいと言わざるを得ない。ともあれ成算なき戦いかもしれないが、「変人」小泉氏の選択の行方を注視したい。(政治部編集委員・高木桂一)

[産経新聞]

Posted by nob : 2014年05月12日 21:33

第三者や社会は自らを映す鏡。。。

■「イマドキの若者は…」って言ってない?批判する前に知りたい若者事情

カズ シュライバー

「イマドキの若者は……」というフレーズ、よく聞きますよね。ひきこもりや全く問題がないとは言いませんが、はたして本当に“ヒドい”といえるのでしょうか? アメリカでの生活が長い筆者には、日本の若者がそれほど“ヒドい”とは、どうしても思えないのです。

そこで今回は、内閣府発行の「若者の意識に関する調査(ひきこもりに関する実態調査)」と、厚生労働省発行の「若者の意識に関する調査」を参考に、イマドキの若者が抱える問題についてお伝えいたしますね。

■ひきこもりは誰のせいでもない

内閣府の調査によると、ひきこもりはとくに男性に多く、66.1%を占め、年代は10代が最も多いそうです。小さい時から友達がいない、親と話ができない、自分に自信がない、初対面の人と話ができない(怖い)といった特徴があり、こういった若者は、ネットやスマホで時間を過ごす事が多いようです。

調査結果を見る限り、これは誰のせいでもなく、一種の精神的な病のようなものなので、親や周りの人たちは、そのことをふまえて接していく事が大切なのではないでしょうか。

■礼儀作法の欠如は“知らないだけ”で悪気はない

イマドキの若者は、よく、キレやすい、礼儀を知らない、温かみがない、忍耐にかける、協調性に欠ける、などと聞きますが、本当でしょうか? ちょっと考えてみてください。我々も若い頃には、同じような事を、言われていたはずです。言葉遣いが悪いだの、だらしがないだの……。

筆者が帰国した際の経験では、今の日本の若者が、それほどヒドいとは思えないのです。こちらがキチンと話しかければ、それなりに対応してくれます。失礼な事をしたにしても、ただ単に“知らなかった”という事が多いように見受けられます。

以上、イマドキの若者が抱える問題についてお伝えしましたが、いかがでしたか? 

子どもは、大人を映す鏡です。なので、親のあり方が、子どもに大きな影響を与えます。「イマドキの若者は……」なんて批判するだけでなく、子どもに正しい社会のルールを教えてあげましょう。それが大人の大切な役割なのではないでしょうか。

[WooRis]

Posted by nob : 2014年05月12日 21:21

言い得ています、、、食生活とは「食べてイキイキ(生き活き)」大切にしたい。。。

■プロが断言!ダイエット成功の秘訣は「3倍高い食べ物を買う」こと

庄司真紀

「普通に美味しいと思うものを何も考えずに好きなだけ食べていれば、誰でも簡単に糖尿病になる環境にある」とフィットネストレーナーでダイエット指導者でもある森拓郎さんは言います。それだけ飽食の世界では、健康リスクが高いということ。

もちろん、みなさんお分かりのように太らない食べ物としては、脂肪分が少ない食べ物や野菜、果物などの酵素たっぷりの食べ物などがあります。しかし、もともと高カロリーなパンやお菓子、お弁当など加工品を選ぶ時には、何を基準にすればよいのか?  それにはもっと簡単なルールがあるのです。

太らずに健康でいられるために、森拓郎さんの著書『運動指導者が断言!ダイエットは運動1割、食事9割』からお伝えします。

■安価で手に入る食べ物を摂取しない

森さん曰く、「太る食べ物と太らない食べ物を見極めましょう。まず太りやすい食べ物は、不自然な食べ物であることが多いのです。太らない食品を選ぶ基準は、どれだけ精製されているか、どれだけ化学合成されたものが入っているかが、判断の目安になります」とのこと。

コンビニで売っているスナック菓子や菓子パン、チョコレート、シュークリームといったスイーツなどは、大量に精製された砂糖やトランス脂肪酸が入っており、さらに香料、保存料も大量に使われています。お菓子だけに限らず、コンビニのお弁当や清涼飲料水もそうです。

つまり、すぐに安価に手に入る食べ物は控えるということが大事なのですね。ちなみに、森さんがコンビニで買う食べ物は、ミネラルウォーターとバナナ、ほし芋、無塩ミックスナッツくらいだそうです。

■3倍高い食べ物を買うこと

「お菓子を食べるな!」とは言いませんが、どうせ食べるのであれば、できるだけ上質なお菓子を食べましょう。

「上質であれば太らないということではありませんが、上質なお菓子は素材もよいものを使っていることが多いので、その分価格が高い。必然的に量も少なく価格が高いので、たくさん買わなくて済みます。私は毎日のチョコやケーキを止められないという方には、3倍高い食べ物を買いなさいとお伝えしています」と話していました。

価格が高いと頻度を減らさざるを得ないため、結果としてカロリーは3分の1で、味わいの満足度は3倍になるそうです。

「血糖値が下がって集中力が低下したり、イライラするのは普段の食生活が原因」と森さんは指摘します。血糖値が下がり過ぎるのは、血糖値が急上昇するような食べ物を食べ過ぎていたり、血糖値のコントロールをする栄養素が摂れていなかったりすることが原因として考えられます。

食生活を改善し、血糖値のコントロールを自分でできるようにしましょう。

いかがでしたか? 上記のことができれば、多少お腹が空いても、集中力の低下やイライラもなくなっていきます。一石二鳥ということですね。

[美レンジャー]

Posted by nob : 2014年05月12日 21:15

ミネラルウォーター以外はすべて嗜好品、、、チェイサーを脇に美味しくいただきましょう。。。

■何でも飲み過ぎは体に毒?

笠井奈津子
栄養士、食事カウンセラー

コーヒー、トクホ飲料好きな人の飲み方のルール

「いやー、なんか、痙攣が止まらなかったんですよ。で、めまいもひどいし。ネットで症状を調べていたら、コーヒーの飲み過ぎだってことがわかって!やめたら本当にすっかり良くなりましたよ」

 先日、知人が笑いながらこんな話をしてくれた。

 この文脈だけを見るとなんだかコーヒーが悪者みたいに見えるかもしれないが、「毎日2リットル近く水代わりに飲んでいた」と聞いておもわず、「そりゃそうだ!」と突っ込んでしまった。でも同時に、「胃がすごく丈夫なんですね!」と感心もしてしまった。

 食事をする、ということに対して「お腹を満たせれば良い」という人は少なくない。時間がない、という理由もあるだろうし、仕方がない部分もあるかもしれない。でも、水分補給に関してまで、「咽と乾きを潤せれば何でもよい」となったらそれはまずい。

 飲み物は、同じような価格帯の中で、同じお店で手にするものをチェンジすれば、体への影響が改善できるなど、食べ物に比べてとてもお手軽である。そこで今回は、これから水分摂取が増えていく季節を前に、今一度飲み物について考えてみたい。

体の水分が20%失われれば生命の危機に!
生きるために欠かせない飲み物

 どんな飲み物を口にするかは、その人の健康をも左右する。なぜならば、体内にもっとも多く含まれ、かつ、酸素とともに生命維持のために必要不可欠なものは、間違いなく水だからだ。だからこそ、汗を多くかけば尿量が減ったり、水分を多く摂れば尿量が増加したりと、常に一定に保たれるように調整されている。

 コーヒーやビールなどの利尿作用が高い飲料を日常的に“大量に”口にするようになると、当然尿量は増えるが、そもそも、正常とされる1日の排尿回数は4回~8回程度とされている。1日に10回以上トイレに行くような場合は、水分のとりすぎや利尿作用の働く飲み物の飲み過ぎが考えられる(もしもその心当たりがない場合には、腎臓系の疾患や糖尿病など、病気の可能性もある)。また、運動量が多く、排尿回数が少ない、というのであれば、もう少し水分補給を積極的にする必要がある。

 すごく当たり前のことすぎてピンとこないかもしれないが、意識してほしいのは、出納のバランスが崩れれば、その調整のために体に余計な負担をかけることになる、ということだ。ただでさえハードな毎日、ただでさえ乱れた食生活…なのであれば、それ以上の負担はかけないに越したことはない。

 たとえば、体重の約1%の水分が失われれば“喉が渇く”ように、体は自然と水分が不足しないように働く。もしも10%ほど失われてしまうと、筋肉の痙攣や意識の混乱が起き、腎機能は機能しなくなり、20%以上が失われようものなら、それはもうダイレクトに生命にかかわってくる。日常においてはこのような事態にまで及ばないはずだが、それくらい大切なものなのだ、ということは認識しておきたい。

 なぜなら、体内の水分は、血液、細胞内液、リンパ液、皮膚、筋肉、臓器など、あらゆる部分に分布していて、栄養素など多くの物質を全身に運ぶためにも欠かせない存在だからだ。

お茶、ジュース、トクホ飲料に含まれる
水以外の成分に要注意!

 そして、栄養素の代謝は体液の中で行われている、ということを忘れてはいけない。栄養素は、体の中で、水に溶けた状態で消化吸収、運搬されている。中性脂肪のように、水に溶けないものもあるよね?と思うのだが、それもまた、水と油の両方になじむ胆汁のサポートによって、結局は水に溶ける。そして、水に溶けた栄養素に消化酵素が作用することによって、栄養素は水と反応して分解される。米や芋などに含まれるでんぷんがブドウ糖などに分解されるのは、この作用、加水分解によるものなのだ。

 同時に、不要になった栄養素は体液に溶けて細胞外に出て、血液によって腎臓に運ばれて排泄されている。女性の場合、エステやマッサージに関連してよく耳にしたりしているであろうリンパ液。リンパ液は古い細胞や老廃物や脂質を運搬してくれているから、「マッサージするときは、リンパの方に流してくださいね~。そうすると、体の老廃物が流れてキレイになりますよ~」なんて美容部員のお姉さんが言っているのは本当のことなのだ。

 体のために良いものをインプットするにも、悪いものをアウトプットするにも、水が必要不可欠な存在であることは間違いない。

 そして、そのためには、やはり、「咽を潤せれば何でも良い」という発想で飲料水を選ぶのではなく、日常的に、色がついていない、普通の水を口にすることが大事なのだと思う。

 お茶やジュースに含まれる成分には、良いものもたくさんある。トクホ飲料などは魅力的な機能成分を多く含むものもある。ただ、その分、消化吸収するために手間がかかるものもあるし、刺激物となったり、メタボの素になるものが大量に入っていることだってある。どんなものでも食べ過ぎれば毒になるように、どんなものでも飲み過ぎは良くない。1日に口にする飲料水の中で、水以外のものが大半を占める、というのはできるだけ避けるべき習慣といえる。

寝る前の「コップ一杯の水」が
翌日の仕事のパフォーマンスを変える!?

 ところで、睡眠前にはよく「コップ一杯の水」を勧められるが、これは、仕事のパフォーマンスを上げることにも関係する。睡眠中は体温を調節するためにコップ一杯分の汗をかいている、と言われるが、眠りにつくと発汗が始まり、明け方にはもっとも少なくなるとのであまり自覚がないだろう。でも、良質な睡眠をとるためには、こうして汗をかくことが大事なのだ。

 でも、風呂上りの脱水状態のまま、水分をとらずに寝てしまうと、十分な汗をかくことができないので、睡眠の質を下げることになってしまう。そうなると、夜のうちにリカバリーできず、翌日に疲労感を持ち越してしまうことにもなりかねないのだ。

 また、デスクにおいてある飲みかけのペットボトル、もしくは、仕事用鞄に入りっぱなしになっているペットボトル。それは何時間前にあけたものだろうか。男性で、ペットボトルにストローをさして飲んでいる人、というのはあまり見かけないが、15度から30度くらい、つまり、今時期の室温に、一度開封して口をつけたものをおいておくと、2時間ほどで雑菌が増え始めるらしい。しかも、スポーツドリンクよりも、保存料無添加の麦茶の方が細菌の増加が早かった、というショッキングなデータもある。

 時間をかけて飲むのはどうしたってお茶類になるだろう。すぐに食中毒に結びつくようなことではないが、安いから、とビッグサイズのボトルを買って、面倒だから、とコップを出さずにぐびぐびと飲むようなことは慎んだ方が良いだろう。

 ちなみに、ストローで飲むのは上品ではあるものの、衛生面から言うと、一度口と接触した飲料が再びペットボトルに逆流したり、唾液が入ってしまうこともあるので、口をつけて飲むのと大差ない、と心得ておこう。

 余談だが、私たちが飲み残した飲料水は下水処理場などを通して川や海に流れる。もちろん、そのまま流していては水中で暮らす生物たちを苦しめることになるわけだが、たとえばどの程度薄めれば魚たちが住めるようなレベルになるのかを解説した冊子を見てみた。すると、ジュース1杯(180ml)で浴槽10杯分、味噌汁1杯(200ml)で浴槽4.7杯、ラーメンの汁(500ml)で浴槽3.3杯分…だという。すごい量の水の量が必要なのだ。

 体のために、と思って飲み残すことは、地球のためにはなってないことは明らかである。出されたものはちゃんといただき、自ら選ぶときは、体のために飲む、ということを大切にしていきたい。

[DIAMOND online]

Posted by nob : 2014年05月12日 21:10

そもそもお腹など一部分に視点を置くことがナンセンス、、、食事・運動・生活習慣のトータルバランスが美しい心と身体を創っていく。。。

■中野ジェームズ修一が熱血指導! 『ぽっこりお腹解消メカニズム』
運動は“頑張らない”ほうが脂肪が燃える!?

中野ジェームズ修一
フィジカルトレーナー

「腹筋でお腹は凹むの?」「バランスボール、断食、サウナはダイエットに効くの?」……メタボが気になる中年男性の“ぽっこりお腹”を解消すべく、卓球の 福原愛選手など日本を代表するトップアスリートの指導も行うパーソナルトレーナーの第一人者、中野ジェームズ修一氏が熱血指導する!

 暖かくなったことをきっかけに、ダイエットを目的にしたウォーキングやランニングを再開された方は多いのではないでしょうか。

 調子が良いときは「ラストスパートで倒れるところまで頑張ろう」「今日はいつもよりペースを上げて追い込もう」などと思うことがあるでしょう。それ自体は決して悪いことではありませんが、「脂肪燃焼」のことを考えると、効率的とは言えないのも事実なのです。

 人間は安静にしているときでもエネルギーを消費していますが、実は運動をしていない状態だとエネルギー源のおよそ8割を「脂質」から得ています。一方、これがウォーキングになると、もちろん強度にもよるのですが、脂質がエネルギーとして使われる割合は約5割程度に減少します。

 ただ、ウォーキングをするより座っているだけのほうが、脂肪が多く燃焼するということではありません。

 少々細かい計算をしてみます。一般的な成人男性が1日で消費するカロリーは約1800kcalとされています。そのうちの約8割が脂質でまかなわれていますので、1800×0.8=1440kcalの脂質が1日で使われていることになります。これをさらに24で割って出てくる60kcalが1時間あたりに消費される脂質のおおよその値。体脂肪は1gあたり約7.2kcalですので、60を7.2で割った「8.3(g)」が安静状態でも1時間あたりに燃焼する脂肪量となります。

 では、ウォーキングの場合はどうなるのかも確認してみます。体重にもよりますし、当然のことながら個人差がありますが、一般的な数字で計算してみましょう。30代、体重65kg程度の成人男性が、時速5.4km(分速90m)ほどの速度でウォーキングをしたとします。1時間そのスピードでウォーキングをした場合、約339kcalのエネルギーを消費します。前述したようにウォーキング時に脂質が使われる割合は約50%ですので、1時間で約170kcal 分の脂肪が消費されることになります。これを先ほどと同じように7.2(体脂肪は1gあたり約7.2kcal)で割った「23.6(g)」が1時間のウォーキングによって燃焼する脂肪の量です。

 1時間で燃焼する脂肪量は安静時が約8.3g、ウォーキング時が約23.6g。ウォーキングをしたほうが安静時よりも脂肪燃焼量が多いことがはっきりと分かりましたね!

脂肪を効率的に燃焼させるカギは「心拍数」

 しかしどんどんスピードを上げていけばより多くの脂肪が燃焼するかというと、そういうわけではないのです。脂質をエネルギーとして消費する割合は安静時が約8割、ウォーキング時が約5割でしたが、ランニング、ダッシュになると、約3割、約2割と減っていってしまいます。消費カロリーは上昇しても脂質が使われる割合が低下し、どこかの時点で「速度を上げないほうが脂肪が燃焼するポイント」が現れるわけです。

 無駄なく効率的に脂肪を燃焼させるには、脂肪燃焼に適した強度でウォーキングやランニングを行うことが重要です。脂肪燃焼に適した強度とはどのくらいか、そして強度をキープしながら運動するにはどのようにしたら良いのでしょうか。

 そのカギとなるのは「心拍数」です。

 220から年齢を引いた数である程度推測できるとされている「最大心拍数」から安静時の心拍数を引いて0.6〜0.8を掛け、そこに安静時の心拍数を足した数字が、最も脂肪燃焼効率が高い心拍数とされています。ダッシュなどをして心拍数を上げ過ぎると心肺機能や持久力の向上には良いのですが、脂肪燃焼効率は低下します。逆に心拍数が低過ぎる場合も、脂肪燃焼に適した状態とはいえません。現在は心拍数が計測できるタイプのランニングウォッチが数多く売られていますので、これらで心拍数を計りながらウォーキングやランニングを行うと、効率良く脂肪燃焼を目指すことができるでしょう。

 心拍数を計測する機器がない場合は、「ややきつい」「息がはずむ」程度の強度を目安として下さい。「人と話ができるかできないか」くらいが脂肪燃焼効率が高い状態だといえます。肩を使ってぜいぜいと呼吸をするような強度だと心拍数を上げすぎていて、余裕でおしゃべりをしながら運動している状態は心拍数が低過ぎる状態です。

「EPOC」って何?

 効率的な脂肪燃焼を目指すうえで心拍数とともに知っておいてほしいことに「EPOC(運動後過剰酸素消費量)」があります。

 EPOCとはExcess Postexercise Oxygen Consumptionの略で、運動直後にカロリー消費効率が高くなる状態のことを指します。筋力トレーニングや有酸素運動をしたあとは、運動から生まれた代謝産物の処理、脂質の代謝の高進、筋肉の合成などが行われ、これが運動強度にもよりますが、約1時間半〜2時間ほど続きます。この間は普段よりも脂肪燃焼量が高い状態となります。

 逆にこのEPOCのときに座ったり横になったりして休んでしまうと、脂肪燃焼量が下がってしまい、せっかくの脂肪燃焼量が高い状態が有効活用できません。運動を頑張りすぎて家に帰ったらソファやベッドですぐに横になってしまうのは、脂肪燃焼効率を考えると非常にもったいない状態なのです。

 筋力アップや心肺持久力の向上が目的ではなく、あくまで脂肪燃焼を第一に考えると、動けなくなるほど追い込む必要はありません。余裕がある状態で運動を止め、EPOCの時間を有効に使ったほうが効率的ですし、追い込みすぎないほうが翌日もやろうという気持ちが続くものです。

 “EPOCの有効活用”といっても、それほど難しく考える必要はありません。例えば出勤前にランニングやトレーニングをした場合、通勤電車の中で立っていれば、それだけで十分です。出社の前に30分くらい運動をする。その後シャワーを浴びて家を出て、電車の中で立っている。駅からオフィスまで歩けば、デスクワークを始めるころにはEPOCが終わっています。電車で座れないことがラッキーだと思えれば、気持ちもポジティブになるはずです。

 仕事のあとにジムに行く方であれば、帰りの電車で立っていれば良いですし、ジムが家の近くなのであれば、少し遠回りをして歩いて帰るというのも良いでしょう。

 休日に運動をする方なら家族が寝ている間にランニングに出掛け、帰って来てEPOCの間に掃除や洗濯などの家事をすれば、脂肪燃焼効率だけでなく奥様からの評価も上がるのではないでしょうか(笑)。

 脂肪燃焼を考えた場合、頑張りすぎないで運動を継続することが大切です。運動経験者ほどついつい追い込みがちですが、張り切りすぎずに運動を楽しんでいただければと思います。

(取材/神津文人)

[日経トレンディーネット]

Posted by nob : 2014年05月11日 05:01

また旅立つ君へVol.36/己のなかにすべてがあり、、、すべてのなかに己がある。。。Vol.3/諸行は無常だからこそまたみな至上。。。

■日本一分かりやすい般若心経 「不生不滅」編

関谷 寛明

般若心経の教えに「不生不滅」というものがあります。生まれることも滅することもないという教えなのですが、これは私達の執着を戒めるための教えです。

私達は自分の物だと思ったときに執着が生まれ、それを失えば悲しみや苦しみに苛まれます。私達は自分の物と他人の物を区別して生活しています。自他の区別をすることは社会生活にとっては必要なことです。

小さな子供がスーパーに行けば、自他の区別がつかないために、欲しい物があれば買っていなくとも袋を開けようとします。自分の物、他人の物、社会の物と区別することで、我々の生活は成り立っているのです。

ところが、自他の区別をすることで、自分の物に執着してしまうのです。自分の物は大切にするのに、他人の物はぞんざいに扱うことがあります。欲しい欲しいと熱望しても、いざ自分物になるとあきてしまうこともあります。

自分が持っていてまわりが持っていなければ傲慢になり、まわりが持っていて自分が持っていなければ妬んでしまいます。こういった執着はすべて前回書いた色の見方なのです。人間は自他の区別によって苦しんでいるのです。

仏様は空の見方をしますから、すべてはありがたいいただき物だと考えます。この命も自分のものではなく、仏様から預かっている預かり物なのです。預かっているならば、いずれは返さなければなりません。それが道理なのです。

なるべく穢さないよう大切にして返さなければなりません。立場や役職もそうですし、家族も仕事も日々の生活はすべてご縁によって一時的に預かっているだけなのです。

このように考えるならば、ことさらに執着することなく楽になるのではないかと思います。自分の物だと執着するから、得た(生)とか失った(滅)と一喜一憂するのです。すべては仏様からの預かりのだと思い、いずれは返さなければならないと思うことで、ご縁のあったものを大切にできるのです。

[newsdig]

Posted by nob : 2014年05月05日 17:57

自立支援を目的とした一時避難としての支給を考えることがあるべき政策。。。

■社説:生活困窮と生存権 「孤の時代」の自立とは

 「自助」を中心にした家族による支え合いを求めるのが安倍晋三政権の社会保障政策の柱である。生活保護基準の切り下げはその象徴と言える。来年4月までに3段階で引き下げられるが、平均6.5%、1世帯当たり最大10%という過去にない大幅減だ。

 受給者からの批判は強い。だが、戦後の社会福祉の土台であり続けた憲法25条の生存権の概念を変更しようという流れが背景にあることにも目を向けるべきだ。少子高齢化が進み、家族が小さくなって独居が増えていく時代に求められる国家の社会保障政策について考えたい。

 ◇飽食時代の餓死

 生活保護の受給者は過去最多の210万人を超え、予算も3兆円以上だ。とかく不正受給が批判されるが、生活保護の総予算に占める不正受給額は1%にも満たない。むしろ、諸外国と比べて受給者数(人口比)が少ないのが日本の特徴で、困窮者の7〜8割が受給できていないとも言われる。最近相次ぐ「孤立死」は飽食時代にありながら未受給者がたどる悲劇を見せつけている。

 2012年1月、札幌市白石区のマンションで42歳の姉と知的障害のある40歳の妹の遺体が見つかった。姉は脳内血腫で亡くなり、電気やガスが止められた部屋で妹は凍死したらしい。昨年11月には大阪市東淀川区の団地で31歳の女性が餓死状態で見つかった。電気やガスは止められ、冷蔵庫に食べるものはなかった。

 社会全体が貧しかったころは仕事を失っても、まだ家族や近隣の助け合いがあったものだ。失業や貧困が死に直結しかねないのが「孤の時代」の恐ろしさである。役所に生活保護の相談に行っても「仕事を探したらどうか」「家族に養ってもらえないのか」という言葉が返ってくる。札幌の事件では姉は3度も相談に訪れたが、非常食用のパンの缶詰を渡されただけだったという。「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という憲法25条の生存権は今こそ注目されるべきだろう。

 近年、生存権をめぐっては社会保障法や憲法などの学会で盛んな議論が起きている。経済も人口も拡大し1億総中流へと向かっていた時代には、社会から置き去りにされた形の生活困窮者や障害者から起こされた「朝日訴訟」や「堀木訴訟」を中心に、国家から個人への給付に着目した議論が展開されてきた。一方、個人の自立(自律)に視点を置いた「『自律』指向的理論」を主張する早稲田大学の菊池馨実(よしみ)教授は、従来の生存権論が国家から金銭を受ける対象(受給の客体)としか個人を見ようとせず、生活保護以外への政策展開の視点がないことを批判し、「人格的に『自律』し主体的に自らの生き方を追求できるためのサポート」が必要だと訴える。

 研究者の間では「『自律』の強調は過度な自己責任を求められる」「『自律』が困難な人を切り捨てることになる」などの批判も起きている。病院や施設に長期間隔離され、根拠の薄い治療や訓練を強いられた歴史がある障害者らには、国家から自立を求められることに対する根強い抵抗感もあるだろう。

 ただ、少子高齢化で人口が減り、経済の拡大も難しくなって中間層が崩壊している現在、増え続ける生活困窮者を「受給の客体」とばかり位置づけることができるだろうか。

 ◇地域の自発的活動を

 むしろ重度の障害者や認知症の人にも自立の可能性を見ようとする「『自律』指向的理論」の人間観には重要な示唆が含まれているようにも思う。問題なのは、自立して主体的に生きるためのサポートを誰ができるのかということだ。

 生活困窮者自立支援事業が来年4月から実施される。約900の自治体に支援センターを設置し、相談や就労支援を通して困窮者の自立を図る。生活保護の引き下げで浮く約670億円に匹敵する財源を投入する事業で、「受給の客体」から自立への転換を目指すものとも言える。

 ただ、周囲から孤立し、失業や疾病、障害、介護疲れなど複合的な困難を抱える人の自立を実現するのは容易ではない。現在、モデル事業が各地で行われているが、必要なスキルを持った職員が圧倒的に足りないことをすでに露呈している。

 その中で、地域を巻き込んで取り組む千葉県佐倉市の例は注目に値する。障害のある女性が失業し、自宅は「ゴミ屋敷」のような状態だった。担当職員を中心に地域住民がネットで連絡を取り合い、女性の再就職先を見つけた。だが、面接試験に着ていく服がなく、買うお金もない。住民らはリクルートスーツの提供をネットで呼びかける。名乗りを上げる人が現れたが、サイズが合わない。再びネットで縫製ができる人を呼びかけ、なんとか女性を就職させることができたという。

 このような地域の支援があったら札幌や大阪の「孤立死」はどうだっただろうか。自立に必要なのはお金だけではない。孤立した困窮者を救えるのは地域住民の力だ。国家からの押し付けではない、自発的な取り組みを活発化させられる政策と人材が必要なのである。

[毎日新聞]

Posted by nob : 2014年05月05日 17:36

また旅立つ君へVol.35/根拠のない自信に従うことが最も信頼度の高い道標。。。

■根拠のない自信を持てる人、会社はすごい

船井総合研究所
南原繁

ピンチに立った時でも、自信を持てて、威風堂々としている人がいます。また、そのような社風の会社があります。自分はなかなかそうはなれないのでうらやましい、と思います。

そして、多くの会社にお伺いし続けてきた実感として、そうした根拠のない自信を持てる人ほど大きな成果を上げることが多い、というのが実感です。

根拠のない自信というのは、何も虚勢を張るとか、無謀な賭けをするとか、ということではありません。根底に、「成功」でははなく、「成長」を求める意識、楽しむ姿勢があるように思います。

「成功」とは、「失敗する」人がいるから存在できる、相対的なものです。得てして、他人との比較、評価、評判などと絡みます。

一方、「成長」とは、過去の自分、一年前の会社と比べての変化していること、できなかったことができることができるようになったこと、絶対的なものです。

何かの目標に果敢に挑戦して、もし仮に未達成で終わった場合、成功かどうかの物差しでは失敗になりますが、成長という物差しで言えば、絶対になにか変化、成長しています。それを大切に、それを実感、腹落ちさせている人が根拠のない自信を持てるよう思います。

根拠のない自信を持てた会社、自分たちでいた方が元気になると思います。

[newsdig]

Posted by nob : 2014年05月04日 20:54

私も気付けば。。。

■メッチャ見かける!現代女性がやりがちな「体が歪む」NG悪癖3つ

高木沙織

[メッチャ見かける!現代女性がやりがちな「体が歪む」NG悪癖3つ] 頬づえをつく、足を組む、横座りをするなど顔や体の歪みを作る原因がたくさんあるのは、みなさんもご存知のとおり。歪みは冷えや肥満、コリなど様々な不調の原因にもなるので、できることなら避けたいものですよね。

しかし、そうは思っていても、無意識のうちにやりがちなのが下記の悪癖。当てはまるものがある方は、すぐに改めないとおブスになっちゃいますよ!

■1:モデル立ち

片足を前に出して立つ、片足に体重をかけて立つ、足をクロスして立つなどのモデル立ちは、左右どちらかの筋肉に極端に負担がかかることから、骨盤の歪みの原因になります。それだけではなく、骨盤上の背骨まで歪み、腰痛を引き起こすことも……。

電車を待っている時や待ち合わせをしている時、ついモデル立ちになってしまうという方は、両足に同じように重心をかけ、お尻の穴をキュッと締めるようにして立ってみてください。

■2:バッグ片側持ち

バッグを持つ時、決まって同じ方の腕や肩にかける方は多いですよね。実は、バッグをかけた側の肩は、無意識に上がってしまっています。そのため、肩こりの原因になるのです。また、バッグを持っている側に、骨盤が傾く傾向があります。バッグは、交互に持ち変えるようにしましょう。

■3:寝ている時の足クロス

寝ている時に足を組むというのは、すでにねじれてアンバランスになっている体を、無意識に安定させようとしている証拠。足を組むことで楽な姿勢を取れるのですが、これではねじれや歪みを増長させてしまいます。

右足首を左足首に乗せている方は右に、左足首を右足首に乗せている方は左にねじれているので要注意です。寝る時は仰向けになり、足の間に毛布やクッションを挟んで、足を組めないようにするといいですよ。

体の歪みはおブスのもと。普段から、歪みを作らないように意識をして過ごしたいものですね。

[美レンジャー]

Posted by nob : 2014年05月04日 20:47

nothing to say...(驚)(呆)

■原発事故、温暖化よりましと米紙

 【ニューヨーク共同】2日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、「チェルノブイリ原発で起きた事故でさえ、化石燃料を燃やすことで地球が被るダメージとは比較にならない」として温暖化対策のため当面、原発が必要とする社説を掲載した。

 同時に「増大するエネルギー需要を満たすため、世界はエネルギー効率を高め、太陽光や風力、潮力などの再生可能資源を生かすことに手を尽くすべきだ」とも訴えた。

 「チェルノブイリからの正しい教訓」と題した社説は、チェルノブイリ原発は事故から28年が経過した今も「原発の危険性」を象徴しており、「原子力発電の危険性は現実のもの」と指摘した。

[デイリースポーツonline]

Posted by nob : 2014年05月03日 23:26

また旅立つ君へVol.34/眼前にそびえる山に登ってみて、果てしなく広がる海原に漕ぎだしてみてこそ、初めて見えるそこにしかない美しい景色がある。。。Vol.3

■幼少時代は病弱だったGACKTの心を震わせた言葉とは?

GACKTは「小さいころは病院の思い出しかない」と告白。体が弱くて長時間運動することもできなかったが、格闘技を習い、19歳のころから体質改善に取り組み、強靭(きょうじん)な肉体を手に入れたという。

 そんな彼が転機を迎えたのは20歳のころ。ある人から「成功するためには物事を知り、覚え、動いてから考えることが必要」だと学ぶ。さらに「知」「覚」「動」「考」と漢字を一文字ずつ書きながら問われたのは、その中で最も大事なファクターとは何かということ。考え込んだGACKTは「答えは目の前に書いてある。とも(=知)、かく(=覚)、うご(=動)、こう(=考)」と教えられ、その言葉に心を震わせたという。

[シネマトゥデイ映画ニュース]

Posted by nob : 2014年05月02日 22:04

彼の暴走暴挙を歯止めるも看過するも私たち次第。。。Vol.2

■安倍政権“第3の矢” 頼みは原発と武器

米国・オバマ大統領をもてなしても、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉で、「大筋合意」できなかった安倍晋三首相(59)。ゴールデンウイークの4月 29日~5月8日もトップセールスを兼ねて企業を引き連れ、欧州6カ国を外遊する。だが、その裏で失速するアベノミクスの目玉として原発・武器輸出の動きが加速している。

昨年のゴールデンウイーク、トルコに原発4基をトップセールスした安倍首相。日本から輸出される原発の建設予定地となっているのは、トルコ北部の都市・シノップだ。今春、日本から訪れたジャーナリスト・守田敏也氏が原発の危険性を訴える講演を終えると、約200人の聴衆が立ち上がって大きな拍手を送った。

「現地の反原発の熱気はすごかったです。市長は原発反対を掲げて当選した人ですし、デモも頻繁に行われている。親日感情は強いのですが、『マジメな日本人が失敗したのだから、政府を信用できないトルコで原発が成功するはずがない』という意見をよく聞きました」 (守田氏)

シノップでは小舟による漁業や豊かな自然を売りにした観光業がさかんで、地元の人々は原発建設による影響を心配しているという。黒海を挟んだ対岸はウクライナで、チェルノブイリ事故後は白血病やがんが増えたと多くの人が語っており、放射能への警戒心も強いようだ。

「強権的な中央政府は地元の声を聞こうとしない。建設予定地では大規模な森林伐採が始まっていますが、事前の環境アセスメントも行われていない。日本なら考えられないことです」(同前)

そんなトルコ人の悲鳴など、安倍首相には届かないようだ。安倍政権は4月11日、原発を「重要なベースロード電源」と位置づけたエネルギー基本計画を閣議決定。18日にはトルコへの原発輸出を可能にする両国間の原子力協定が国会で承認された。首相肝いりの「トップセールス」は、着々と実現へコマを進めている。

原子力協定承認の採決を欠席した民主党の菅直人元首相がこう語る。

「あの『エネルギー基本計画』を見た時点で、安倍政権は完全に“居直った”と感じました。原子力ムラと政府が一体となって再稼働や核燃料サイクルを推進する。3.11前の構図が、そのまま復活している。ただ、さすがに国内ですぐには原発新設はできないと考え、海外への輸出に活路を見いだそうとしているのでしょう」

そんな中、トルコへの原発輸出をめぐって、ある「疑惑」が持ち上がった。

シノップの原発建設予定地の地質などの現地調査は、敦賀原発(福井県敦賀市)などを運営する日本原子力発電(日本原電)が昨年7月、11億2千万円で受注した。

ところが、この入札に参加したのは、日本原電1社のみ。入札の書類審査項目の中には、次のような条件が含まれていた。

<当事業と同様、もしくは、類似の事業について十分な実績を有しているか>

実は、これにはカラクリがある。海外での原発立地の調査に実績がある国内企業は、2011年からベトナムで調査を行った日本原電だけ。これでは、入札など名ばかりだ。この問題を追及してきた環境NGO「FoE Japan」の満田夏花(かんな)理事がこう指摘する。

「原発が動かず、収入が見込めない日本原電を、国が救済するために受注させたのではないか。経済産業省に報告書の公開を求めても、『相手国との関係がある』などの理由で公開せず、審査や事業計画の詳細は黒塗りにされたものしか出てこない。税金が投入された事業なのだから、きちんと公開すべきです」

[週刊朝日]

Posted by nob : 2014年05月02日 21:58